6/14 「問題社員」と決める前に、何が起きているかを確認する
社労士が考える「人を大切にする職場づくり」7日間
3日目・夜
行動だけを見て評価すると、背景にある問題を見落とします
遅刻が増えた。ミスが続く。上司への返答が悪くなった。
こうした行動が続けば、管理職が困るのは当然です。周囲の社員への影響もあります。
ただし、すぐに「本人のやる気がない」「問題社員だ」と決めつけると、解決すべき本当の原因を見失うことがあります。
開業18年目42歳の社労士・キャリアコンサルタント・産業カウンセラー・コーチングコーチ。労務、キャリア、心の支援を通じて、働く人と会社のよりよい関係づくりを発信します。
行動には背景がある
職場で起こりやすい例を考えてみます。
仕事のミスが増えた社員がいたとします。
本人の注意不足かもしれません。
一方で、担当業務が急に増えた、十分な説明を受けていない、家庭の事情で睡眠が取れていない、体調が悪いといった可能性もあります。
背景を確認することは、問題行動を容認することではありません。
適切な対応を選ぶために必要な確認です。

事実と評価を分ける
面談では、
「最近、態度が悪い」
と伝えるのではなく、
「今月、始業時刻を過ぎた出勤が3回ありました」
「報告の期限を過ぎた案件が2件ありました」
と、確認できる事実を伝えます。
「だらしない」「責任感がない」という評価から入ると、本人は防御的になります。
事実を共有したうえで、
「何か仕事を進めにくくしていることはありますか」
と尋ねる方が、背景を把握しやすくなります。

改善すべきことは明確に伝える
話を聴くことと、曖昧にすることは違います。
業務上改善が必要な行動は、具体的に伝えます。
いつまでに、何を、どのような状態にしてほしいのか。
会社として支援できることは何か。
本人に求めることは何か。
この二つを分けて確認します。
周囲への配慮も忘れない
本人の事情を尊重する一方で、仕事を引き受けている同僚の負担も確認しなければなりません。
一人だけに配慮し続け、周囲が疲弊すれば、別の問題が生まれます。
人を大切にするとは、誰か一人だけを特別扱いすることではありません。
職場全体の公平性を保ちながら、一人ひとりの事情を確認することです。
明日は、社員の話を引き出す1on1の進め方を取り上げます。
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社労士・キャリアコンサルタント・産業カウンセラー・コーチ、複数の視点から一つの悩みを見るよう心がけています。この記事が、貴方や会社の判断を少し楽にできていたら幸いです。