怖さの中で、壊れない選択を探している 第1話 全部が、同時に怖くなった日
はじめに
このシリーズ「怖さの中で、壊れない選択を探している」は、明るい話ではありません。
心の揺れや、安心が揺らぐ感覚について綴っています。
無理のないタイミングで、必要なところまでお読みください。
仕事のことも、家庭のことも、
どちらか一方だけなら、
もう少し落ち着いて考えられたと思う。
仕事では、
空気を読むことが当たり前になり、
言葉を選び、表情を整え、
「大丈夫そうな人」を演じる時間が増えていった。
小さな違和感は積み重なっているのに、
それを口に出す場所は、どこにも見当たらなかった。
家庭では、
見ないふりをしてきた問題が、
静かに、でも確実に大きくなっていた。
いつか考えなければと思いながら、
その「いつか」を先送りにしてきた。
ある日ふと、
仕事の不安と家庭の不安が、
同時に胸に押し寄せてきた。
「どちらも怖い」
その感覚が、重なった瞬間、
足元がぐらりと揺れた。
逃げたいわけじゃない。
誰かを責めたいわけでもない。
ただ、
安心できる場所が、どこにもない
そう感じてしまっただけだった。
やま
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