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セレンディピティと非日常を味わえる図書館  

 全国ほぼどこでも、自治体ごとに、一つは図書館が設置されています。
 すべての住民が無料で利用でき、必要な本を借りたり(情報を入手したり)、芸術や文化に関わる内容を見たり、聞いたり、体験したりできます。ところによっては、教養を深めるだけではなく、「お話会」「読み聞かせ」「●●イベント」など、地域文化の創造に関わる場所にもなっています。
 
 私自身もよく、地域の図書館を利用します。
 大人、社会人になってからの方がむしろ多く利用しているかもしれません。
 そこで、図書館ならではの魅力や私自身の活用方法について紹介します。
 よかったらお付きあいください。

1 図書館の魅力~無料、セレンディピティ、豊富で雑多な情報

 まず、何と言っても「無料」で本を借りられることがあります。
 本は、たくさんの人の手で作られていて、その内容は、ネットの情報や雑誌と違い、一段高い信用性があります。そして、1冊読むだけで、かなりの情報を得られます。 
 しかし、購入して読むには、費用と場所をとることは無視できません。
 特に、新刊などは、どんどんと刊行されていきます。買いたくても私自身のお小遣いが追いつきません(笑)また、感銘を受けた本などは手元に置いておきたくなるので、なかなか捨てられません(手放せません)。いつしか、本棚がいっぱいになり、だんだんと床や机回りを占拠するようになっていきます。
 そこで、図書館の登場です。特に話題作や新作の本でもしばらくすると図書館に並びます。それも1冊ではなく何冊も。また、何年か前のベストセラー作品も棚に並んでいます。一度借りて読んでみて、これはと言う本に出合ったら、改めて購入するという方法もあります。
 また、蔵書が多いため、図書館の本棚を歩いて背表紙を眺めているだけで、新しい発想が生まれたり、「そういえば・・・話題になっていたな」とか、今気になっていることに関連する本が見つかったりもします。偶然で良き出会い、まさにセレンディピティを体験できます。

セレンディピティとは・・・


 
18世紀のイギリスでは「セイロン(今のスリランカ)の三王子」という童話が広く知られていました。「この三王子はよく物をなくして、探し回っていたそうです。探しはするのですが、一向に見つからず、そのかわり、全く予期していなかったものを見つけ出す名人だった。」というようなお話です。そこから、文人で政治家であったホレス・ウォルボールがセレンディピティ(セイロン性というような意味合い)という語を新しくつくりました。人造語です。
 
 特に研究分野で「思いがけない偶然から、全く新しい発見が導かれること」として、使われることが多かったようです。
 「ちょっとした偶然から、何か役立つ意味を見出したり、何かいい機会を得たと捉えたり、新しい関心につないだりして、人生が変わるような幸運を得る(幸運ととらえる)」ということであれば、研究分野だけではなく、日常生活でも「セレンディピティ的」なことはたくさんあります。その一つが、本との出合いと気づきです。
 
 
 本を購入する時は、どうしても自分の好み、興味がある内容の本を手にすることが多くなります。ある意味、偏りが出ます。しかし、図書館であれば、様々な分野ジャンルの本が並んでいますし、自分がとっていない新聞や普段見たこともないような雑誌~つり、園芸、将棋、囲碁、科学雑誌・・・もあり、借りないまでもペラペラとめくるだけで、自分の頭を刺激してくれます。言い方は悪いですが、あまり世間では売れなかった本もあります。それでも、売れなかったということと、自分に必要ではない本は「=」とはなりません。むしろ、あまり話題にならなかった分、ちょっと違った切り口を見つける、インスパイアしてくれる本になったりもします。そういう豊富で雑多な情報に触れると、逆に脳を刺激するようで、生き生きしてきます。
 本を買う場合は、結局、興味がわかなくて、読まずに終わってしまうともったいない気がして、とにかく、読みたい本を買うことが基本になります。でも、図書館であれば無料なので、気軽に借りて帰ることができます。パラパラと本をめくっているうちに、興味が出てきたら、改めて、本屋さんで新しい本を購入することもできます。そんな自分の興味関心を広げるきっかけ作りとして図書館(利用)は、欠かせません。
 
 最近知ったのですが、個人情報保護の観点から、図書館では返却が終わると、どんな本を借りていたのかの履歴は自動的に消えるそうです。もちろん、逆に履歴を残すと便利と言う人のために、「お気に入りリスト」「マイページ」に登録するシステムもあります。また、図書館でもところによっては「履歴保存」の動きが出てきているそうです。

2 私の図書館活用の工夫

 当たり前と言えば当たり前ですが、活用の第一は、本を借りる事です。借り方はいろいろとあります。例えば、次の通りです。

・借りた本に付箋を貼り、ノートにメモする

 借りた本を読む時に、気になるページや文があると付箋をどんどんと貼り付けました。そして、あとからその部分の文章をノートに書き写していきます。返却期限が2週間ほどで、ある意味、締め切り効果があります。期限が来てしまうと、せっかく貼った付箋をただ、はがして返すことになるので、ノートに写さないと二度手間になります。そうすると、何とか期限までに間に合わそうと、ノートに写すことも速くできます。
 これは、アウトプット効果もあるので、ただ読んで終わるより、2倍も3倍も記憶に残りやすくなります。また、後で読み返すとこのNOTEの記事のネタの種になったり、別の内容と結びついて、自分ならではの切り口で記事がかけたりする効果もあります。

・違うジャンル、分野の本を1,2冊は借りる

 自分が利用している図書館は、一人10冊まで借りられます。借りる本のほとんどは、自分の好きな分野、興味関心がある分や、仕事などで、必要としている分野に偏ります。そこで、借りる1,2冊は、全然別のジャンル、分野、普段は全く触れることがないような内容の本を借りることにしています。
 例えば、私の場合、宇宙や物理、囲碁、ペット(飼育方法)などの本です。
 時に、建築の本や外国語で書かれた絵本なども借りて見たりします。
 こちらもやはり、返却期限が近づくと、「せっかく借りたのだし・・・」と読まないまでも、中身をパラパラ見ることになります。特に、写真や絵だけでも、意外な発見があったり、楽しめたりします。そんな経験が重なると、だんだんと興味が広がったりもして、自分の世界が広がっていきます。

・新しくチャレンジしてみる

 図書館の蔵書は、万単位です。自分の家の本の量とは比べ物になりません。
 そして、とにかくあらゆるジャンル、著者の本が並んでいます。
 図書館を頻繁に利用するようになると、だんだんと本の配置にも精通するようになります。借りないまでも、どこにどの分野の本が並んでいるかの見当もつきます。
 そこで、GWなど、長期で休暇が取れる時などは、ある分野だけに絞って本を借りる「テーマ読書」を行っています。
 例えば、このNOTEを始める時も、「ブログ」の書き方などの本を何冊も借りて、いろいろと読みました。その上で、自分に合っているなと判断してこのNOTEを選びました。
 例えば、貸し出しは禁止されていることが多いですが、住んでいる場所の「郷土史」なる本もあります。図書館の中だけですが、中身を見ていると、その市町の詳しい歴史や寺社や建物の由来など、普段、いつも目にしている物の背景を知ることができて、楽しい発見、違った見方を得られます。
 
 さらに、小説などの本を借りる時。
 ある気になった著者の本をすべて借りる(読む)ことにも挑戦しています。
 短期間ですぐにはできませんが、今のところ、「半沢直樹」「下町ロケット」の池井戸潤さんや「ガリレオシリーズ」の東野圭吾さんなどの本をすべて読むことに、チャレンジしています。夏目漱石作品は、読んでいないのは「明暗」だけになりました。
 もちろん、中身を深く理解しているかどうかは別問題ですが、一人の著者の本をすべて読むことができただけでえられる満足感も結構大きいものがあります。
 また、映画やドラマになった原作本を読むということも新しく始めました。
 こちらは、本で読むのと映像化されることの違いが面白く、中には、映画とかなり違うものもあります。
 どうして、違ったのか、変えたのかを考えるのも、一味違った鑑賞につながり、面白さが増します。
 
 同様に、小説ではなくても、河合隼雄先生、鍵山秀三郎先生、小林正観さんなど、自分が好きな、気になる著者の本をすべて読むことも楽しみの一つになっています。
 
 他にも、「ここの棚にある本をすべて読もう」ということにもいつか挑戦したいなあと思っています。
 また、学習室に入ると、受験生や資格試験の勉強をしている社会人の方もいます。
別段、私自身は試験が無くても、同じスペースで「勉強」していると、ちょっと刺激を受けられます。「よし、私も~」と気持ちが前向きになります。
 そんな気持ちを得られるのも、図書館活用の価値の一つかもしれません。
  
 旅行やイベントも楽しい休日の過ごし方だとは思いますが、お金がかかり、頻繁には行けないことがあります。
 そんな時、図書館にふらっと寄ってみることで、ちょっとした非日常を経験できます。もし、今週末、時間があったら、図書館にお出かけしてみてはいかがでしょうか?
 
 
ここまで読んでいただき、ありがとうございます
皆様の心にのこる一言・学びがあれば幸いです