箱根ターンパイクの激坂を走った経験を皇居ラン・水戸黄門漫遊マラソンでどう活かすか〜サブ3への坂道トレーニング
暑い暑い暑い🥵
夏は坂道ダッシュ!坂道トレーニング!
富士登山競走!トレラン!
と一部の界隈で盛り上がっているかどうかわかりませんが、私も割と坂道好きです。
今回は最近私が箱根ターンパイクで開催された「HOKA LIMIT BREAK HAKONE 27K」で激坂を走ってみて得た教訓、パラダイムシフトについて書いてみます。
箱根の激坂が変えた「皇居の見え方」。サブ3を目指すランナーが、27kmの果てに掴んだもの
シリアスランナーにとって、皇居周回コースの竹橋から半蔵門へと続く上り坂は、みずからの現在地を突きつける残酷な計測器だ。
一周の獲得標高は約27メートル。そのほとんどが、この竹橋から半蔵門にかけて続く斜面に集約されている。皇居一周20分切り、そしてマラソンでサブ3という高い壁に挑むランナーにとって、この坂はなかなか良いトレーニングなる。5分/kmで押し通そうとすれば心拍数は140を超え、目標ペースに近い4分30秒/kmまで上げれば心拍数150を突破する。そしてサブ3のレースペースである4分15秒/kmに足を踏み入れた瞬間、心拍数は160のレッドゾーンへと跳ね上がる。
長年、私にとってこの坂は「力試しの壁」であり続けた。しかし、ある過酷なレースを経験したことで、その世界観は根底から覆されることになる。
それが「HOKA LIMIT BREAK HAKONE」——箱根ターンパイクを舞台にした27kmの試練だ。
31度の猛暑と、斜度7%の牙
足を踏み入れた箱根ターンパイクは、これまで経験したどんなロードとも異なっていた。平均斜度7%。1km走るごとに獲得標高が80mから100m近くまで積み上がっていく恐怖。おまけに当日の気温は31度を記録していた。
「10km以上、ひたすら登り続ける」という未体験の激坂に対し、最初は1km5分台で果敢に挑んだ。しかし、身体はすぐに悲鳴を上げた。この傾斜でそのスピードを維持することは、エネルギーの無差別な浪費と同義だったのだ。
私は即座に戦略を切り替えた。km6分半から7分へと意図的にペースを落とし、無理を捨てて、一定のリズムで淡々とピッチを刻む走法へとシフトした。
「坂道で一番楽で、一番速いのは、欲を捨ててマイペースを刻み続けること」
激しい熱気と傾斜の中で掴んだ第一の教訓だった。どんな激坂であろうと、感情を排して整然と刻み続けるリズムこそが、唯一の武器になるのだ。
肩甲骨が物語る「全身で登る」という物理
激闘を終えた翌朝、身体は予期せぬ場所で悲鳴を上げていた。脚ではなく、肩甲骨の周り——上半身が激しい筋肉痛に苛まれていたのだ。
登り坂を制するためには、ただ脚を押し出すだけでは足りない。わずかに前傾姿勢を保ち、重心を前方へと落とし込みながら、腕を振り、肩甲骨を連動させて全身で推進力を生み出す。下りでの体幹の保持も相まって、上半身は想像以上にフル回転していた。
「坂道は下半身だけで走るものではない。上半身というエンジンをいかに連動させるかだ」
痛む肩をさすりながら、私はトレードオフの構造を理解した。サブ3を目指すうえで、上半身のフィジカルトレーニングと前傾による効率的な体重移動は、避けて通れないテーマとして浮かび上がった。
視座が変われば、世界が変わる
しかし、今回の激坂チャレンジがもたらした最大の報酬は、フォームの改善でも筋肉痛でもなかった。心の中に起きた「パラダイムシフト」だ。

箱根から帰還し、再びホームコースである皇居の竹橋を走り抜けたとき、私は驚いた。
あんなに苦しめられ、心拍数を160まで引き上げられていた竹橋から半蔵門への坂が、まるで「平坦」のように感じられたのだ。箱根ターンパイクという異次元の斜度を体験した今の私にとって、皇居の坂は「超ラッキーなインターバルゾーン」にすら思えた。
4分45秒/kmで押し切っても、身体にも心にも圧倒的なゆとりが生まれている。
限界を一度壊したことで、基準値そのものが一段高いステージへと引き上げられたのだ。メンタルのブレーキが外れたランナーほど強いものはない。かつて苦しんだ難所を「毎回楽しみ」駆け抜けるその背中に、サブ3達成への確固たる足音が重なって聞こえた。
この夏、何度も何度も皇居の坂道を駆け上がって、秋には水戸黄門漫遊マラソンに挑戦しよう。
あの水戸黄門漫遊マラソンの最後の激坂も、今年は違ったものに見えるかもしれない。
でわまた!
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いつもありがとうございます。書きたいこと徒然なるままに書きます。