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なぜ主体性は生まれるのか| 自己決定理論で読み解く高専めし





前回、私はこう書いた。

この実践は、なぜ人を変えるのか。



学生は、なぜ主体的に動き出すのか。
なぜ活動が終わった後も、行動が続くのか。

この問いに対して、私はしばらく、
自分の言葉で説明しようとしていた。

しかし、あるとき気づいた。

これは、すでに理論として説明されているのではないか、と。



そこで出会ったのが、自己決定理論である。



自己決定理論では、人が自ら行動するためには、
3つの心理的欲求が満たされることが重要だとされている。

・自律性(自分で選んでいる感覚)
・有能感(できているという感覚)
・関係性(人とつながっている感覚)



この3つが満たされると、
人は外から言われなくても、自ら動くようになる。

つまり、「やらされている」状態ではなく、
「自分でやりたい」状態になる。



では、高専めしの実践では、何が起きているのか。



まず、学生は「やらされている」のではなく、
自分で企画し、選び、関わっている。

これは、自律性である。



次に、記事を書く、レシピを考える、取材をするなど、
具体的な役割の中で「できた」という経験を積んでいく。

これは、有能感である。



さらに、仲間と一緒に活動し、
誰かのために届ける経験を通して、
つながりを感じていく。

これは、関係性である。



つまり、高専めしの実践は、
この3つの欲求を同時に満たす構造になっている。



だからこそ、学生は主体的になる。

そして、その行動は一過性ではなく、
継続するものになる。



ここで重要なのは、
「やる気を引き出している」のではない、という点である。

もともと人は、
適切な環境があれば、自ら動く存在である。



その環境をどうつくるか。

それが、健康教育の本質なのではないかと、
私は考えている。



高専めしの実践は、
この環境を自然に生み出している。

だからこそ、
学生の内側から変化が起きている。



これまで私は、実践の中で
「うまくいっている理由」を感覚的に捉えていた。

しかし、自己決定理論を通して見ることで、
その構造を言語化することができた。



実践と理論がつながったとき、
その実践は「再現可能なもの」になる。



これが、私がこの実践を
モデルとして整理したいと考えている理由である。



次回は、この構造がどのように
行動変容につながっていくのか、

さらに一歩踏み込んで整理していきたい。



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