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幸福の科学へ行く。エル・カンターレとの邂逅。

 ある日、仕事を終え家に帰ると郵便受けに小さな冊子が入っていた。

 その表紙には「主エル・カンターレの降臨、奇跡の時代を生きる。」というタイトルが書かれ、神々しい背景には「幸福の科学」というゴシック体が踊っていた。
 それを見て、高揚する気持ちを抑えきれずページを捲りながら靴を脱ぎ捨て、洗濯物を出し、お湯を沸かす。コーヒーを淹れ終わる頃には読み終わる程のものだったが、読み終わると奇妙な感情の揺れ動きを感じた。
 お茶菓子と共にコーヒーを飲みながら冊子をパラパラ捲り返してみる。
 社会問題や人の生き方を通じて教えの一部が記されたその冊子の最後には返送用のはがきが付いており、こう書かれていた。

 幸福の科学 ザ伝道 アンケートにお答えいただいた方に抽選で書籍プレゼント
 
 アンケートには、どこでこのキャンペーンを知ったのか、住所、電話番号、生年月日などと並んで「悩み・興味があること」という欄があった。
 タバコを一本吸い、はがきをハサミで丁寧に切り取ると記入欄を上から埋めていった。少し悩んだ後、興味のあることに「死後のこと」と書いて私はその週末にポストに勢いよくねじ込んだ。

 応募して数日後にまた同じ様な冊子が届いた。書籍プレゼントの抽選からは外れたということだろうか。
 冊子は郵送されてきている訳では無い様で、きっと近くの支部の人間がひっそりと配りに来ているらしかった。まるでおとぎ話の妖精みたいだ。
 これはいっそ抽選が当たるまで送り続けてやろうと思い、はがきを送ろうとしていたある日、大きな封筒が郵便で届いた。
 
 差出人は幸福の科学の最寄りの幸福の科学の支部精舎からだった。
 落ち着くために封筒を一度テーブルに起き、シャワーを浴びてからドクター・ペッパーを一気に半分ほど飲んでからゆっくりと封筒を手にした。
 中にはハードカバー書籍の「永遠の法」と「Are You Happy?」という雑誌の2冊。そして、そこに私と同年齢だという支部長からの手紙が添えられていた。
 ワープロで書かれた手紙には応募のお礼と、私の”興味のあること”である「死後のこと」について二冊の本を選んで送ったということ、そして個人的な挨拶と併せて精舎の電話番号と住所が書かれていた。
 
 お気軽に、ご来館、ご連絡頂ければ幸いです。機能不全おじさん様のますますの幸福を心より祈念し、お会いできる日を、楽しみにしております。
 
 手紙はその言葉で締められていた。
 

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