ダンサー・イン・ザ・ダーク えいがよこのわたし

先日「ダージリン急行」を鑑賞した。
三兄弟が進んでいくさまを見届けた今、
ずっと避けてきた作品がふっと頭をよぎった。
これこそ今観るタイミングなのではないか。
それは「ダンサー・イン・ザ・ダーク」だ。
2000年公開当時、ビョーク主演で話題になっていた作品だ。
私たち三姉妹(私は真ん中)も「観に行きたいなー」と話題にしていた。
そんなある日、家に帰ると姉と妹が二人で映画を観てきたことを知った。
約束をしていたわけでもない。
置いて行かれた、とも違う。
二人に悪気があったわけでもない。
それでも気持ちがどんより沈んでいった。
鑑賞後の数日間、
ふとしたきっかけで二人で歌を真似したり話題を口にする。
そのたびに苦しくなった。
今思えば姉妹のあいだではよくあることだ。
私だって姉と二人で出かける日もあれば、妹と二人で出かける日もある。
なのにあの頃の私は、
一人で映画に行き話題を共有すればいいという、単純な解決策も浮かばなかった。
感情に足をすくわれ、最善の行動が取れないことが私にはよくある。
だからこそ、この出来事を一度きちんと消化しておきたいと思った。
観たかったのにずっと避けてきた映画。
今、ようやく観終えた。
な、何というしんどい映画だ……
けれどセルマ(ビョーク)は辛さの中でミュージカルを思い描き、自分を保っていた。
見えかたひとつで、しんどさのかたちは変わるのだと思った。
その姿に、今の自分の心境と重なるものがあった。
今観ることができてよかった。
エンディングのビョークの歌声に魅了され、
久しぶりに手持ちのCDを棚から取り出した。

ビョークが十一歳のときに出したアルバムだ。
子どもにしか出せない、のびやかで無邪気さを感じる声。
これまた魅力的だ。
昔よく聴いていたなあ。
また、聴きながら絵を描こう。
