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イチゲンさんの、ニッポン

こういう画像が「日本」として提供される。
さて、間違い探し、どこに違和感がある?
日本人なら、着物の自装ができなくても、着付けができなくても
なんかヘンと感じると思う。感じて欲しい。
作り帯、付け帯…っていうのも確かにあるけどね。
これはいかにも酷すぎる。

AIで合成したのか、まるでLPレコードのジャケットを箱包みにして
そこにリボンを貼り付けました、って代物。
だいたい、こんな若い女の子が、どんだけ衣紋を抜いてるか。これって髪型に合わせて無理やりパズルのピース嵌めたでしょ…の怪しさ満点。

テレビドラマでも悲惨なキモノ姿が多過ぎて、眩暈がする。
左前なんて朝飯前。
広襟をそのままカラーのように立てて着付け。帯はカマーバンド。
キモノ警察になる気なんてないけど、さ。

いろいろオンチの「イチゲンもんの『日本知ってる!』」が横行すると
いちいち訂正説明するのも嫌になる。

遠い異国の地に連れてこられた、キモノたち。
『青い目をしたお人形』ではないけれど、心細い思いをしているだろうなと
日本の着物に同情する。

中古なら安価で上物を買うことができる。着物を売ったことのある人、買ったことのある人ならよくご存じ。買取は二足三文。
でも、ね、
いくら中古でもキモノとしての命を完うさせてやりたい。
インテリアに活かすならまだしも、積読ならぬ、積んどくだけ。

着方がわからないから、教えて、と言われる。
じゃ、持ってきて、というと袋にくるくる丸めて突っ込んでくる。
あらぁ…。
見かねて着付け教室もやった。
今や量販店が、アジアのどこかでミシン縫いで仕立てさせ、売る時代。
留袖も、訪問着も、肩裾模様が縫い目で完全にずれていてもへっちゃら。
綺麗に畳んで持ってきたので感心したら
「買ったのはいいけれど、畳めないから怖くて広げたことが一度もない」って。それでも、単、袷、浴衣も何枚も持っているんだよね。今時の日本人よりよほど衣装持ち。

洗濯機に丸めて突っ込むよりマシだけど。足袋から腰紐、帯揚げまで一通り完璧に揃えて、買った袋入り状態のまま。それは悲しい。

日本語教室のかつての教え子が、日本に一年留学してきた。彼女が去年市民講座で日本文化をテーマに講義をした。
着物の柄に惹かれて、と随分と買い込んだようで、観覧のため会場に持ち込んだ。
衣紋掛けとか、人台とか、言ってくれたら貸せたのに、と言ったら
「いったん広げたら畳めないから、そのまま眺めるだけ」と。

これら、着る物から単に「反物」に戻ってしまった可哀想なキモノたち。
まぁ、日本の伝統的文様、色柄に惚れ込んでくれるのは嬉しいけれど。
一昔前と違って、日本ファンは若年化。
今や、コスプレ、アニメ、フィギアにラーメンが日本ファンの核なのだ。

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