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トイレの神様


わたしが小さい頃に、家のトイレには神様がいました(笑)
誰にも言わなかったのですが、日によって、不思議な光が壁に浮かんでいたのです。
今思えば、どこかから外の光が差し込んでいただけなのかもしれませんが。


最近になって、にわかにトイレ掃除を推奨する話題をよく聞くようになりました。もともと水回りがきれいじゃないと運気が下がると、よく母が言っていましたが、最近のトイレ掃除熱はすごいと思います。

そんな中、昨日、表参道に行く用事がありました。
表参道の交差点近くに、新しい小さな神社がありました。
秋葉神社。
秋葉神社については、「秋葉原とカグツチノカミ」の記事にも書いていますが、全国各地にある「秋葉神社」の総本宮は、静岡県浜松市の秋葉山にある秋葉山本宮秋葉神社です。

表参道にある秋葉神社は、2019年に社殿や鳥居などの大規模な建て替え工事が行われたばかりだから、鳥居も拝殿もすごく綺麗で、新しい感じがするのですが、歴史は意外と古くて江戸時代までさかのぼります。

創建は、江戸時代後期の文政10年(1827年)。

元々の場所は、すぐ裏手にある「青山善光寺」の境内に、お寺を守る鎮守として祀られていたのです。分離のきっかけは、みなさんの推察どおり、明治時代の「神仏分離令」。これにより、お寺から独立して今の場所に移されたと言われています。

正式な登記上は「稲荷神社」なのですが、昔から「青山の火伏せの神様」として信仰されていたから、みんなに馴染みのある「秋葉神社」という名前が掲げられています。
祀られているのは・・・
秋葉大神(あきばのおおかみ): 火防の神様(カグツチノカミ)。
稲荷大神(いなりのおおかみ): 五穀豊穣・商売繁盛の神様(ウカノミタマノカミ)。
御嶽大神(みたけのおおかみ): 木曽の御嶽山ゆかりの神様。

御嶽大神は三柱の神様で構成されています。

櫛真智命(クシマチノミコト)
これが御嶽大神の「中心」とされることが多い神様。
「太占(ふとまに)」という亀の甲羅を使った占いを司る神様で、知恵や予言の神様。
「クシ」は不思議な、「マチ」は占いを意味していて、物事の理(ことわり)を見通す力を持っているといわれています。

大己貴命(オオナムチノミコト)
大国主神の別名。 国造りの神様であり、縁結びや医療の神様。

少彦名命(スクナヒコナノミコト)
オオナムチと一緒に国造りをした、小さくて知恵者の神様。 お酒、薬、まじないの神様。

・・・それで、話は飛ぶのですが、
まったく別のところで、トイレの神様の話になり。
東日本大震災の後、宮城県に建てられた「秋葉山 大宝院」には、烏枢沙摩明王も祀られていると聞きました。
神社に烏枢沙摩明王??

わたしの「??」は、烏枢沙摩明王は仏教側の存在だから、基本、神社には祀られないよな・・・・っていう意味です。普通はお寺(真言宗・天台宗)にいて神社には基本いないのです。
でも、大宝院っていう名前はお寺っぽい・・・

それで、宮城県の大宝院について調べたところ、東日本大震災の復興支援から生まれたということでした。
兵庫県の宝塚(中山寺)で安産祈祷などをしていた僧侶の方が、震災後にボランティアとして石巻に入り、そのまま移住して2012年に開いたんだそうです。
石巻周辺は、昔から「秋葉さん」と呼ばれる火伏せの信仰がすごく盛んな地域だったため、「秋葉権現」を祀る神仏習合のお寺になったようです。
震災の津波を経験したこの地で、今度は火災から町を守るという願いが込められているのですね。

御本尊は波切不動明王(なみきりふどうみょうおう)。
剣で荒波を切り裂き、海を静めたという伝承があるお不動様で、まさに水難・火難から守ってくれる象徴として祀られています。

大宝院では、不浄を焼き浄める烏枢沙摩明王の御札を授与していて、トイレに祀ることを勧めているんです。

秋葉権現(カグツチノカミ)を祀るお寺だからこそ、同じ「強い火の力」で汚れを払う烏枢沙摩明王との親和性がすごく高いのですね。

じゃあ・・・・・烏枢沙摩明王はなんでトイレの神様なんだろう。

本名はサンスクリット語でウッチュシュマ(Ucchuṣma)。
「浄化する者」「燃えさかる者」という意味です。

別名に「火頭金剛(かとうこんごう)」というものがあります。
頭の上が炎で燃え盛っているからそう呼ばれるそうです。

性格は、この世のあらゆる汚れ(不浄)を、普通の火では焼き尽くせないものまで、烈火で焼き尽くして清浄に変えるという凄まじい力を持っている・・・

ということで。
昔の人は、トイレを「不浄の入り口」と考えて、悪い霊や災いが入ってきやすい場所だと恐れていたのですね。
そこで、「どんな汚れも一瞬で焼き尽くす、最強の炎を持つ烏枢沙摩明王様に見張ってもらおう!」ということで、トイレの守護神として祀られるようになったのです。

秋葉山(カグツチ)とのつながりは「火」。

そういえば今年は丙午。
昔は、この年に生まれた女の子は強すぎるからといって、出生率が下がったといわれるくらいに強い火なんです。
丙は木火土金水の「火」で、陽(陰は丁)なのでまず強い火。
さらに、午は火のピーク(真昼・最高潮)なので、強い火なんです。

丙午の今年、強い火の年。火に振り回されるか、火を使うか。
その違いは、意外と身近なところにあるのかもしれません。
・・・まずは、トイレ掃除かな(笑)

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