画家としてのデヴィッド・ボウイ ─ 絵画と記憶、そして切り絵への想い
1995年、デヴィッド・ボウイはイギリスやスイスで個展を開催していました。
「油絵を始めたけれど、アクリル画の方が性に合っている」
そんな内容のインタビューを読んだことがあります。
三島由紀夫やイギー・ポップを描いた作品の他にも、イマンをはじめ、リーヴス、ザッカリーなど、ツアーメンバーをモデルにしたイラストも発表していました。
これらの作品の一部は、後に日本へ輸入され、原宿でも展示販売されていました。
『Star』『Moon』『Earth』『Lovers』『Death』──
それぞれリトグラフ作品として発表されたシリーズです。


私は、幸運にも、ロンドンのコークストリートギャラリーで、その展示を観ることができました。
(New Afro-Pagan And Work 1975-1995)
友達と参加した『イエローモンキーと行くロンドン・パリツアー』の日程と、偶然にも個展の初日が重なって…。
オープニング前日、会場の下見に行った時、搬入に立ち会っていたボウイとイマンがギャラリーから出てくる姿を目撃するという、夢のような瞬間もありました。
今では、大切な思い出です。



1996年、『アウトサイド・ツアー』で来日した時。
名古屋公演の楽屋で、
「デヴィッドが絵を描いているところを撮りたいね」
鋤田さんがそう言うと、
「それは良いね! ニューヨークまで撮りに来てよ!」
デヴィッドは、満面の笑顔でそう答えていました。
音楽、映画、舞台だけでなく、絵画やイラストなど、さまざまなアート表現に力を注いでいたデヴィッド・ボウイ。

彼の遺品の中には、折り紙や折り鶴のコレクションも遺されていました。
そして…切り絵作品も。
いつの日か
何処かにある、その切り絵作品と再会できますように。

