“俺だけが知ってる”を武器にする人が、仕事を遠ざけてしまう理由
「情報を握ってる者が強い」
そんな空気、職場にありませんか?
でもその手、誰も握り返してくれてないかもしれません。
① あの人はなぜ“共有しない”のか
職場には時々、「あれ、この件って誰が把握してるの?」というときに、
**「たぶん〇〇さんしか知らない」**と名前が出る人がいます。
私の職場にもいます。仮に**荒川さん(仮名)**としておきましょう。
彼はとても柔らかい雰囲気の人で、聞き上手。SVが何気なくこぼした愚痴にも興味津々で耳を傾けてくれます。
けれど不思議なことに、彼自身から情報が発信されることはあまりありません。
話はよく聞く。でも、肝心なことは自分の中に留めておく。
そんな姿勢に、私はある種の“違和感”を抱いていました。
② スケジュールが…ない!共有されてない!
そんな荒川さんは、新人研修のスケジュール調整などを担当していました。
ある日、そのスケジュールがどこにも見当たらないという小さな騒動が起きたのです。
新人の出勤日に向けて、各チームが準備を進めていたのですが、肝心のスケジュール資料が見当たらない。
社内サーバーの共有フォルダをいくら探しても、関連ファイルは出てこない。
焦った私は、「探偵か?」というレベルで社内サーバーを検索しまくり、ようやく発見。
なんとその場所は——荒川さんの個人フォルダ。
いや、なぜそこに……。
なぜ誰もその存在を知らされていないのか……。
③ 雑談に潜む“戦略”と、断られた昇格打診
この件でモヤモヤしていた頃、私はある過去の出来事を思い出しました。
SVがバタついている最中でも、荒川さんはよく、OPや他のサブリーダーと雑談している姿がありました。
その話の中には——
「あ、それってSVの○○さんが言ってたんですよ〜」というものが混ざっていたのです。
その内容、まさに私が愚痴として話したやつでは……?
…いや、うっかり話した私も悪いです。反省。。
SVの裏事情や負担、センター運営の大変さを、彼は“軽い小ネタ”として周囲に伝えていた。
しかもその相手は、今後の昇格候補にもなりうるOPたち。
そして実際に、優秀なOPにサブリーダー昇格の打診をした際の返答はこうでした。
「ちょっと…激務すぎるように見えて、私には無理です」
ああ、そういうことか。
自分しか知らない情報を使って、“昇格=大変で過酷”という印象を広めていたのではないか?
意識的でなくても、結果として「誰にも追いつかせない環境」を作っていたように見えたのです。
④ 仕事は“持っている人”より、“渡せる人”に回ってくる
情報を抱え込む人は、時に頼れる存在に見えます。
でも、それが常態化すると、周囲はだんだん**「その人に頼むのを避ける」**ようになります。
スケジュールが分からない
資料が共有されていない
何かあっても“その人に聞かなきゃわからない”
こうなると、信頼よりも「依存への警戒心」が勝ってしまうのです。
仕事は、「知っている人」ではなく、「渡せる人」に回ってくる。
その差は、じわじわと人間関係にも成果にも表れてくるものです。
⑤ 共有は、立場を弱くすることじゃない
情報を共有するというのは、
「自分の武器を手放す」ことではありません。
それはむしろ——**「仲間を得る行動」**なのだと思います。
共有すれば、相手が自走できるようになる。
チームが強くなる。
自分がいなくても回る体制ができる。
それこそが、管理側に求められる評価の基準じゃないでしょうか。
荒川さんの姿勢から私は学びました。
「この人には、どこまで話していいか」
「自分の言葉が、周囲にどんな影響を与えるか」
——そんな問いを、自分にも返していかなければいけない、と。
そして共有できる全てを、私は伝えていこう、とも。
まとめ
情報は「持ってるだけ」では、評価に繋がらない。
むしろ、「持ってるのに出してくれない人」と思われたら、
仕事も、信頼も、少しずつ遠ざかってしまうのです。
だからこそ、伝えたい。
“評価は、共有の先にある。”
