今、豊かでないあなたは、永遠に豊かになれない
LAの山火事のニュースを目にして、今でも信じられない思いでいる。
当事者でもないのに、ショックが大きく、しばらく茫然としてしまった。
一般の家々はもちろん、数ミリオンドルを超えるお城のような豪邸までもが、瞬く間に灰と化していく。戦場のような光景は、まるで映画やCGのワンシーンのようで、とても現実とは思えなかった。
家を失ったハリウッドスターのインタビューを、ほんの一部だけ見た。
すっかりおじいちゃんになったメル・ギブソンは、こう語っていた。
「家をまるごと失ったけれど、失ったものは物質でしかない。家族が無事であることに感謝して前向きに生きている。ただ、同じように家を失った隣人や地域の人々のことを思うと、胸が痛む」
彼は今も監督や俳優、プロデューサーとして活躍し、収入も途切れることなく入ってくる立場にある。だからこそ、「失ったものは物質でしかない」という言葉も、無理なく自然に出てきたのだと思う。
もちろん、誰もが彼のように物質的な損失を受け入れられるわけではない。
カリフォルニア州では近年、火災保険の提供が縮小されていると聞く。被災後に新しい生活を立て直すことが、極端に難しくなっている人も少なくないはず。
最近読み返した、私が尊敬する翻訳者・高木悠鼓さんの本の一節を思い出した。
「経済事情というのは、天気のように、国家でも個人でも企業でも、いいときもあれば悪いときもある。そうでないケースはないだろう。そういう不安定な人間界にあって、私たちは最終的に何を頼りにすればいいのだろうか?銀行預金だろうか?仕事だろうか?あるいは人間関係だろうか?家族だろうか?私はあるとき、この問題を考え抜いた結果、今述べたような外側のものは、究極的には何も当てにできないという結論にいたったのである。」 (楽しいお金 3) 高木悠鼓
本当に、その通りだと思う。
この世界は、災害にも、経済の動きにも、法律や政治の変化にも、いとも簡単に揺さぶられる。不安になる理由はいくらでもある。
文章は、こう続く。
「私が今、たった一つ信頼しているのは、『私が生きている』『私が存在している』という豊かさである。豊かに生きているということが、必要なエネルギーを生み出し、それがお金を創造していくのである。私が豊かに生きているかぎり、必要なお金は出るはずだ!」と私は心から信頼している。」
私はこの部分が大好きだし、今となっては心から共感できる。
「必要なお金は必ず入ってくる」という言葉を、どこかで目にしたことがある人も多いはず。宇宙の法則、引き寄せの法則、幸せな生き方を説く教えの中で、お金も愛もエネルギーの一部であり、循環していると語られることは珍しくない。
実際、この世界を回っているお金は、誰かが一時的に預かっているだけのもの。お札に名前が書いてあるわけでもなく、ただ人から人へと巡っている。この「巡っている」という事実を意識しはじめると、不思議なことに、現実の見え方も少しずつ変わっていく。
高木さんの本には、さらにこんな一節がある。
「さて先日私は、モテない男性に正しい恋愛術を指南する本、『間違いだらけのオンナ選び』」という本を読んでいた。その本の前書きで著者は、『今モテてないアナタは永遠にモテない』とモテない男性たちに直言している。
それに習えば、お金と豊かさについても同じようなことが言える。
今持ってるお金の額、稼いでる収入にかかわらず、『今、豊かでないあなたは、永遠に豊かになれない』『今、お金を楽しく使えないあなたは、永遠にお金を楽しく使うことができない』私たちが今ここで、すでにもっている自分の豊かさに目覚めますように」
今、楽しくないあなたは、旅行先でも楽しくない。
今、幸せでないあなたは、将来も幸せにはなれない。
無条件の幸せは、やはり偉大だ。
外側のものは、究極的には何も当てにできない。
その現実の中で、「私が生きている」「私が存在している」という豊かさを感じ、信じ切るのは、簡単ではない。
それでも。
その気づきこそが、本当の自由と、長く続く幸せへの扉を開く鍵なのかもしれない。
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