「あなたより、私のほうが私を愛せる」——失恋から立ち直るセルフラブ・ソング
「誰かに愛されること」と「自分を愛すること」。どちらが、本当の幸せなのだろう?
先日、近所でドローンショーが開催される予定だったので、夫と出かけることにしていた。当日、直前になってスコールになり、道路には大きな水たまりができていた。でも、いつものように30分後には雨が嘘のように上がり、空はすっきり。みんな会場へと歩き始めていた。
私たちもベイエリアの水辺に椅子を持って行き、近くにいた人たちとおしゃべりをしながら、ショーの始まりを待っていた。
ところが、時間になっても始まらない。主催者の話では、土砂降りの影響でドローンの再起動に時間がかかっているらしい。そのあいだ、DJが爆音でアメリカのポップミュージックを次々に流していた。どれも少し懐かしめの曲で、みんながノれるようにという意図があったのかもしれない。
その中に、マイリー・サイラスの「Flowers」があった。2023年に世界的なヒットとなったこの曲は、今や誰もが一度は聴いたことがあるのではないだろうか。私も、この曲のサビが大好き。この曲で歌われているのは、彼が去ってしまった女性の気持ち。
花なら、自分で買える。
自分自身と会話することもできる。
一人でダンスに行くこともできる。
そして、自分の手を、自分で優しく握ってあげることもできる。
そう。
あなたよりも、私のほうがずっと私を愛せる。
そんなメッセージが、繰り返し歌われている。これは、まぎれもなく「自分を取り戻す」歌なのだ。失恋のあと。別れのあと。誰かに振り回されてしまったあと。まだ悲しい気持ちの中にいるとき、私たちの心の奥には、「私の幸せは、もう相手の手の中にある」そんな、どうしようもないやるせなさが残っていることがある。相手にパワーを握られていたような悔しさ。
でも、本当は違う。取り戻すべきなのは、「彼に愛されていた私」ではない。本来の、自分自身の中にあるパワーのほうなのだ。「あなたより、私のほうが私を理解している。」「あなたより、私のほうが私をうまく愛せる。」そんなふうに、自分に言ってあげられたら最強。
「花をもらって喜ぶ」よりも前に、「自分で自分に花を贈る」。それが、本当の意味での自愛のスタートなのかもしれない。
ちなみに「Flowers」は、マイリー・サイラスと俳優リアム・ヘムズワースの結婚生活の終わりを背景に書かれた曲だとされている。リリース日がリアムの誕生日だったことや、ミュージックビデオの撮影場所、さらにはジェニファー・ローレンスの名前まで、さまざまな噂もあった。あくまで噂にすぎないけど。
でも、この曲の本質は「誰が悪かったのか」ではない。彼女がこの曲で伝えたかったのは、「誰かからもらう愛」よりも、「自分で自分に与える愛」のほうが、はるかに強いということなのだと思う。だからもし今、恋愛がうまくいかないと感じていたり、誰かを失った悲しみの中にいたり、ちょっとだけ自分を愛するスイッチが見つからなくなっていたら。この曲を聴いて、一緒に歌ってみてほしい。
花を買ってみてもいい。
一人で踊ってみてもいい。
自分の手を、自分で優しく握ってあげてもいい。
愛は、誰かが与えてくれるのを待つものではない。
愛は、いつだって、
自分の中にあるのだから。
いいなと思ったら応援しよう!
応援ありがとうございます♡