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【理想の人に愛される】を叶えたのに、幸せじゃないとき◇米国ラブコメ映画から学ぶ

先日、機内で観た映画がとても良かった。 タイトルは『リープ・イヤー うるう年のプロポーズ』。14年ほど前のアメリカのラブコメディだ。

エイミー・アダムス演じるヒロインは、仕事も順調で、都会的でハンサムな大成功者の恋人もいる。けれど、なかなかプロポーズしてもらえない。彼は多忙すぎてデート中も心ここにあらず、期待を裏切られることの連続だ。 しびれを切らした彼女は、出張先のアイルランドへ先回りして逆プロポーズを計画する。ところが悪天候の災難に巻き込まれ、田舎町で全然気の合わない青年ディーカンと出会い、喧嘩しながら目的地を目指すことになる。

お決まりのドタバタ劇なのだが、テンポの良さと、何より随所に散りばめられたセリフが、今の私の胸に深く響いた。

目標達成のために必死で動き、すべてを計画通りに進めようと躍起になる彼女を見て、アイルランドの田舎で暮らすディーカンはさらりと言う。

「どうして何もかも、自分でコントロールしようとするんだい? 大丈夫だと信頼して、委ねれば、なるようになるんだよ」

粗野に見える彼の口から、まさか宇宙の法則の真理が飛び出すとは思わなかった。 願う、信じる、委ねる、受け取る。

もちろん、結婚を焦る渦中にいる人からすれば、そんな言葉は気休めにすらならない。「プロポーズされない」という目の前の現実に怯え、なんとか行動でコントロールしたくなるのは当然だ。彼女だってリラックスして相手を信じられたらどれほど楽か、分かっていたはずなのだ。けれど、目に見えないものを信じて失敗した両親の過去があるから、どうしてもブレーキを踏んでしまう。

理想の相手を引き寄せたはずなのに、「なんだか違う、幸せだけど信頼できない、不安になる」というモヤモヤを抱えている人は少なくない。

「引き寄せたのに、間違いだったの?」と混乱し、自分を責めたくなるかもしれない。けれど、そんなふうにジタバタするのも恋愛の醍醐味だ。自分の内側にある違和感の正体に気づけば、手放すべきか、委ねるべきか、あるいは進むべきなのか、自ずと答えは見えてくる。

映画の終盤、アイルランドの古くから伝わる美しい結婚の誓いが登場する。新郎が口にした言葉が、とても素敵だった。


May you never steal, lie, or cheat, but if you must steal, then steal away my sorrows, and if you must lie, lie with me all the nights of my life, and if you must cheat, then please cheat death because I couldn't live a day without you. Cheers!

「あなたが盗み、嘘をつき、騙すことがありませんように。 でも、もし盗むなら、私の悲しみを盗み去ってください。もし横たわる(嘘をつく)なら、一生、毎晩私の隣に横たわってください。もし騙すなら、どうか死の目を欺いてください。あなたなしでは、私は一日も生きていけないから」

理想の人を手に入れたはずなのに幸せを感じられないとき、その理由は決まって「十分に愛されていない」「安心させてくれない」という不満に集約される。

けれど、その乾きを潤す解決策は、決して相手の行動の中にはない。いつだって、自分の内側の設定にある。 一見、他愛のないラブコメディ。けれどそこには、コントロールを手放して本当の愛に降伏していくための、大切なヒントが隠されている。

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