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9年前の今日ーGoogleが送ってきた元カレの写真

Googleフォトやオンラインアルバムを使ってると、時々、過去の写真が送られてくることがある。設定次第だと思うけど。

私の場合、5年〜10年前くらいの写真が多くて、子どもが小さかった頃のものなら「懐かしい!」と家族とシェアする。でも、元カレと行った旅行先の写真などが突然出てくると、なんとも微妙な気持ちになる(笑)。。。胸が痛んだり、恋しくて苦しくなることは、さすがにないけど。

もし少しでも切なさを感じるとしたら、それは、相手や失われた時間を惜しんでいるのではなく、あの頃の自分への、懐かしさ。悩んだり、苦しんだり、ときめいたりしていたあの日々。

当時は痛い思い出だったとしても、いま思えば、それは私だけのかけがえのない宝物。本当に消し去りたい過去なら、写真も残していないはず。
「辛かったけれど、楽しかった。消したくない、大切な思い出」

それは未練なんかじゃない。
ちゃんと、前に進んでいる証。

今朝、ふいに一通のメールが届いた。
件名は──「9年前のあなた」。

クリックしてみると、そこに写っていたのは、元カレと行ったハワイ旅行の写真だった。息を飲むほど美しい風景と、笑っている私たち。あのときの空気が蘇った。懐かしすぎて、思わずジーンとした。もう9年も前のことなんだ。

ここ数年、思い出すこともなかったのに。
突然あらわれた、あの頃の私。


40代、シングルマザーだった私は、遠距離恋愛の真っただ中にいた。
会えない時間が募らせる想いと、不安。ドキドキと苦しみを、まるでジェットコースターのように繰り返しながら、気づけば、心はすり減っていた。

そして、別れと復縁を何度も繰り返していた。

付き合い始めてから気づいたことがある。
彼は、とても成功した経営者だった。

海辺には別宅があり、寝泊まりもできる豪華なボートまで所有していて、
その豊かさに、私はただただ圧倒された。当時、私は経済的に苦しいシングルマザー。そんな自分と彼との“差”に、勝手に卑屈になって、心には抵抗ばかりが生まれていた。

彼の愛情は確かに感じていたのに、どうしても信じきることができなかった。小さなことに揺れては、不安になって、その結果、たくさんの愛情を、自分の手で取りこぼしてしまった。そして、そんな私に合わせるように、彼自身も少しずつ変わっていってしまった。

「これが最後」と覚悟して復縁したとき、それまでの空白が嘘のように、物事は急ピッチで進みはじめた。遠距離のままでも、会う時間は格段に増えた。将来の話も色々と出ていた。けれど、一緒に過ごす時間が増えるにつれ、私は気づいてしまった。彼は、あの頃の彼ではもうなかった。

さらなる成功を手にしたせいか、知名度も広がり、尋常じゃないほどモテていた。女性に優しすぎて──というか、もはや“だらしない”と言ってもいい状態。一方で、成人した子どもたちとの関係は険悪になっていて、人間関係のトラブルも、ちらほら耳に入ってきた。

もし、これが彼の“本質”なのだとしたら、一緒になっても、絶対に幸せにはなれない。そんな確信が、静かに芽生えていった。私は、同棲や再婚を望んでいたわけじゃなかったけれど、恋愛に対して心に余裕があったわけでもなく、いろんなことに、目をつぶっていた。

そんなある日、彼から突然ハワイ旅行に誘われた。

「姪っ子の結婚式に行くことになってね。ついでに日本にも寄ろうよ。君のお母さんにも会いたいし、君の息子も連れて行こうか?」その言葉を聞いた瞬間、信じられない気持ちになった。彼と一緒に日本へ行きたいと願いつつ、絶対に叶わないことだと思っていたから。

けれど、息子をこの関係に巻き込みたくなかったから、ふたりだけで行くことにした。不思議なことに、仕事もすんなりと休めた。びっくりするくらい簡単に、何の障害もなく。まるで、何かに背中を押されているようだった。

美しいハワイでは、たくさんの素敵な思い出ができた。でも、ワクワクと不安が、いつも背中合わせにあった。彼のスマホには、よく女性たちからのメッセージが届いていた。そんなとき、「私は大切にされていないのかもしれない」と、胸の奥がふっと冷えて、むなしくなった。

彼の兄弟や親族の、仲睦まじい夫婦たちを見ていると、心の中に声が響いた。「私が本当に望んでいるのは、こういう穏やかな関係。でも、子育てが終わるまではいらないし、その相手はきっと彼じゃない」
その声を無視し続けていると、どうなるのか、今なら本当によく分かる。

日本では、彼を「友達」として母に紹介した。短い滞在だったのに、父が晩年を過ごした伊豆の町にも、一緒に足を運んでくれた。彼はハンサムで、チャーミングで、私にとっては愛すべき存在だったのに、母は、帰ったあとで「あの人はちょっとね…」と心配顔。
母の直感という「愛のセンサー」が、真実を映していたことにあとになって驚いた。ちなみに、今の夫の写真を見せたときは、交際初期だったにもかかわらず、「優しそうで、信頼できる人ね!」と、すぐに笑顔で言ってくれた。あれは、親の愛の力。子どもを思う無条件の愛があるからこそ、ソース(源)の視点から、見えるものがあるのかもしれない。

彼の秘書が組んだ旅程は、時差のことをすっかり無視していて、日本での滞在は、実質たったの4日間ほどだった。あまりにも短すぎて、呆然としながらも、慌ただしくアメリカへ戻ることに。

自宅に帰って、ビジョンボードが目に留まった。そこには、東京湾の写真と一緒に、「4泊5日の東京の旅」というツアー広告の切り抜きが貼ってあった。あれ、私は、その旅をまるごと引き寄せていた!(正確な日数は覚えていないけれど、ほぼピッタリだったはず。)ちょうど、引き寄せの法則を知りはじめた頃だったから、「これからは願い方には気をつけよう」と、心底思った(笑)。

とはいえ、ハワイから戻ってきても、心の苦しさは消えなかった。「この年齢になってまで、私こんな状態になるなんて……」自分に呆れ、驚いた。それでも、「母親として、まずは、子どものことを最優先にしたい」
と意識を戻すと心がスッと落ち着いた。あれが、本当の自分の声だった。彼との将来はないという声も、ずっと内側から聞こえていた。

それを無視し続けたら、やって来るのは、“強制終了”とう状況。

予期せぬ別れがやって来る。

他の誰でもない、私自身のために。
魂の成長のためにこの体験を与えられた。そして、それを終わらせるタイミングまで、ちゃんと用意してもらっていた。すべてひっくるめて、人生に愛されているという証拠であり、引き返す道は、もう残されていなかった。後戻りなんて、したくなかった。そんなことを、自分にさせたくなかった。

悲しみに浸るか、前を向くか。その選択が、未来を決めていく。

「強制終了」の意味を、私はちゃんと理解していた。だからこそ、迷わず導きに従った。別れを告げた瞬間、思っていたほど苦しくはなかった。それより、なんだかホッとしていた。
その帰り道に、まるで天からのプレゼントのように、温かな出会いを引き寄せた。あのときの私にとっては“人生を変える”出来事だった。それがきっかけとなり、抱えていた複数の問題が一気にほぐれていった。

その後すぐに、ラッキーや小さな奇跡を、受け取ることが多くなった。そして、息子が巣立つまでの4年間を、色々と悩みつつも希望と喜びと感謝の中で過ごすことができた。その間、私はずっと「意識」に気を配っていた。未来の現実を創造するなら、今この瞬間を大切にするべきだと、本当の意味で理解した。息子が巣立つ1年前には、「これからは新しい現実を生きよう」と意図した。するとすぐに、今の夫と出会った。すべてが、完璧なタイミングだった。

私が大切にしているマインドフルネスな生き方とは、「今ここ」に意識を向けること。だからこそ、過去にとらわれ続けないことも大切。でも、ときにはふと立ち止まり、過去にやさしく目を向けてみる時間も必要だと思う。

これまで出会ってきた人たちに、そっと感謝を送ってみる。あのときの自分が未来のために出した勇気に、「ありがとう」と伝えてみる。消したくない思い出に、やわらかなまなざしを向けることも、「今を丁寧に生きる」ことにつながっている。








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