子どもが保健室によく行くとき。仮病でも、行かせてください【元小学校教師16年】
『また保健室に行ったって、先生から連絡が来た』
月に何回目だろう。
家では元気なのに。
病院に行っても、何も出ないのに。
「もしかして、仮病?」
そう思った自分に、また落ち込む^^;
「甘やかしてるのかな」
「厳しく言ったほうがいいのかな」
……この迷い、しんどいですよね😢
わたしは、保健室からの報告を毎日受けていました
わたしは元小学校教師です。
16年間、担任をしていました。
そして——
担任は、保健室に行った子の記録を、毎日受け取ります。
「◯年◯組の△△さん、10時20分から10分間、頭痛。
休養後、教室に戻りました」
こういうメモが、毎日入ります。
だから担任は、
誰が、いつ、何回行ったかを把握しています。
そして、養護教諭(保健室の先生)とは、
その子について何度も話をします。
今日は、その内側から書きます✨️
ズバリ、仮病でも行かせてください
いちばん大事なところから書きます。
結論、仮病かどうかは、どうでもいいんです。
これ、意外だと思います。
でも、16年やって、はっきりそう思っています。
理由を書きます。
保健室に行くという行動そのものが、その子のSOSだからです。
体は痛くないかもしれません。
でも——
「教室にいるのがしんどい」は、本当なんです。
そして子どもは、
それを言葉で説明できません。
「教室の空気がしんどい」
「◯◯くんの声が怖い」
「先生の言い方が苦手」
こんなふうには、言えないんです。
だから、「お腹が痛い」になります。
これは、嘘をついているのではありません。
言葉にできないものが、体に出ているんです💡
「仮病」と決めつけると、何が起きるか
ここが、いちばん怖いところです。
親が「仮病でしょ」と言うと、
子どもはこうなります。
保健室に行かなくなります。
そして——
学校を休むようになります。
これ、教室で何度も見ました。
順番は、だいたい同じです。
① 教室がしんどい
② 保健室に行く(=学校の中で、逃げている)
③ 「仮病」と言われる
④ 保健室に行けなくなる
⑤ 学校に行けなくなる(=学校の外に、逃げる)
②で止まっているうちは、まだ学校の中にいます。
保健室は、学校の中にある逃げ場です。
逃げ場を1つ取り上げると、
もっと大きく逃げるしかなくなるんです😢
だから——
保健室に行けているうちは、まだ大丈夫です。
これは、本当にそう思っています✨️
保健室の先生は、体だけを見ていません
もう1つ、知っておいてほしいことがあります。
養護教諭は、専門職です。
けがの手当てだけをしている人ではありません。
保健室に来る子の「回数」と「時間帯」と「理由」を、全部記録しています。
そして、パターンを見ています。
- 毎週火曜の3時間目に来る → その時間に何かある
- 給食前に必ず来る → 給食が理由の可能性
- 体育の前だけ来る → 体育か、着替えか
- 特定の子と同じ日に来る → 人間関係
ここまで見ています。
そして、パターンが見えたら担任に伝えます。
わたしも、何度も言われました。
「◯◯さん、火曜と木曜の3時間目に来ます。時間割、何ですか」
これで、原因が分かったことが何度もあります。
つまり——
保健室通いは、原因を特定する材料になっています。
止めさせるより、
行かせて、記録してもらったほうがいいんです💡
家でやること、3つです
✅ 1. 「また行ったの?」を言わない
まず、これです。
- 「また?」
- 「なんで毎回なの」
- 「ちゃんと教室にいなさい」
全部、逆効果です。
代わりに、こう聞いてください。
> 「今日、保健室で何してた?」
理由ではなく、内容を聞く。
「なんで行ったの」だと、責められていると感じます。
「何してた?」なら、ただの質問になります。
そして、答えの中に材料があります。
- 「ベッドで寝てた」→ 本当に疲れている可能性
- 「先生と話してた」→ 話したいことがある
- 「保健室にいる別の子と話してた」→ 教室に居場所がない可能性
「何してた?」だけで、けっこう出てきます^^
✅ 2. 「何時間目に行った?」を聞く
これ、いちばん実用的です。
時間が特定できると、原因が見えます。
- 3時間目 → 時間割を見る
- 給食前 → 給食が理由の可能性
- 昼休みのあと → 休み時間に何かあった可能性
- 朝いちばん → 家を出る前から不安がある
時間割表を、冷蔵庫に貼っておいてください。
そして、聞いたらすぐ照らし合わせる。
2〜3回で、パターンが見えます。
(前に書いた「いやな時間はある?」と同じ考え方です)
そして、パターンが見えたら
担任に伝えてください。
> 「保健室に行くのが、火曜と木曜の3時間目が多いようです。
> 何か思い当たることはありますか」
これ、担任からするとありがたい情報です。
家からしか見えないものが、あるので☺️
✅ 3. 家で「休む場所」を1つ作る
これは、少し違う角度の話です。
保健室によく行く子は、家でも休める場所が必要です。
具体的には、
「そこにいるときは、何も言われない場所」
- ソファの端
- 自分の部屋のベッドの上
- ふとんの中
どこでもいいんです。
大事なのは、そこにいるときは声をかけないことです。
「宿題は?」
「お風呂は?」
そこだけは、言わない。
これをやると、
家の中に、保健室ができます。
学校でも家でも休めない子が、
いちばんしんどくなります。
逃げ場の数だけ、その子は持ちこたえます✨️
こうなったら、担任に相談してください
保健室通いは、基本的には心配いりません。
でも、次の形になったら動いてください。
- 回数が、月に数回から週に数回に増えた
- 朝、家を出る前から体調が悪い
- 休日は、まったく症状が出ない
- 保健室に行く時間が、どんどん長くなっている
- 「保健室にいたい」と言うようになった
とくに最後の2つは、
教室に戻れなくなり始めているサインです。
このとき、担任に伝える言葉はこれです。
> 「保健室に行く回数が増えているようで、少し気になっています。
> 教室での様子で、何か変わったことはありますか」
責める形になっていないので、
そのまま情報が返ってきます。
そして、担任と養護教諭は必ず情報を持っています。
家から見えないものが、必ず出てきます^^
医療のことは、ここでは書きません
1つだけ、はっきりしておきます。
体調不良の原因が、体にあることもあります。
- 起立性調節障害
- 貧血
- アレルギー
- 睡眠の問題
これは、わたしには判断できません。
教員は、医療の専門家ではないので。
症状が続くときは、必ず小児科に相談してください。
そして、受診したことを担任に伝えてください。
「病院に行きましたが、体に異常はありませんでした」
この一言があるだけで、学校の対応が変わります。
(体の問題を疑いながら対応するのと、
そうでないのとでは、動き方が違うので)
どちらか一方で抱えないことが、いちばん大事です💡
元担任として、正直に書いておきます
保健室によく行く子を、たくさん担任しました。
そして、そのたびに思っていたことがあります。
「この子は、ちゃんと逃げられている」
これ、ほめ言葉として書いています。
逃げられない子は、
倒れるまで教室にいます。
そして、ある日突然、来なくなります。
予兆がないんです。
逆に、保健室に行ける子は、
自分で調整できています。
「しんどい → 逃げる → 戻る」
これができている子は、崩れません。
わたしは、保健室から戻ってきた子に、
何も聞かないようにしていました。
「大丈夫?」も言いません。
ただ、席に戻ったときに一回だけ目を合わせる。
それだけです。
騒ぐと、周りが気づいてしまうので。
あくまでも私の考えですが、
保健室に行く回数は、減らす目標にしないほうがいいです。
減らすのではなく、原因を1つ見つける。
原因が消えれば、回数は勝手に減ります☺️
心配で大丈夫です。
仮病だと思ってしまっても大丈夫です。
わたしなんて、教員なのに
自分の体調不良を気のせいにして、こじらせていましたから^^;
今日、1つだけ聞いてみましょう。
「今日、保健室で何してた?」
責めない聞き方なら、答えてくれます☺️
今日はここまでです☺️✨️
【CTA・1つだけ】
保健室通いの手前にあるのが、「学校つまらない」という一言です。
感想なのかSOSなのか、見分ける3つの質問を書きました👇
「学校つまらない」と言われたとき(無料)
https://note.com/kish_bansou/n/ne2b602e72788
