分数のわり算は、なぜひっくり返すのか。子どもに聞かれたときの答え方【元小学校教師16年】
『なんで、ひっくり返すの?』
……返事に、詰まりますよね^^;
やり方は分かる。
答えも出る。
でも、理由が説明できない。
「そういうルールなの」
「決まりだから」
「学校でそう習ったでしょ」
そして、
言ったあとに、モヤモヤするんですよね😢
わたしは、この質問に5年答えられませんでした
わたしは元小学校教師です。
16年間、担任をしていました。
そして——
正直に書きます。
わたしは、この質問にすぐ答えられませんでした。
教員になって、5年くらいは
「そういうものだよ」と言っていました。
(いま思うと、いちばんよくない答え方です)
そして、あるとき本気で考えて、
やっと説明できるようになりました。
今日は、その説明を書きます✨️
まず、答えを知らなくても解けます
最初に、はっきり書いておきます。
理由を知らなくても、テストは解けます。
⭐ そして、学校でも「なぜ」は深く扱いません。
(教科書には出ていますが、時間をかける単元ではありません)
だから——
説明できなくても、大丈夫です。
⚠️ ただし、1つだけ。
「そういうものだ」と言ってしまうと、
その子はそこで考えるのをやめます。
⭐ 「面白い質問だね、一緒に考えよう」でいいです。
答えより、そっちのほうが大事です☺️
ズバリ、「わる」を言いかえると見えます
ここからが、説明です。
わり算を、こう言いかえてください。
> 「◯の中に、△は何個入る?」
これだけです。
⭐ まず、整数でやってみます。
6 ÷ 2 → 「6の中に、2は何個入る?」→ 3個
⭐ 次に、分数でやります。
1 ÷ 1/2 → 「1の中に、1/2は何個入る?」
ここで、紙を1枚出してください。
・紙を1枚(=1)
・半分に折る(=1/2)
・「1の中に、半分はいくつ?」→ 2個
答えは、2です。
⭐ ここが、いちばん大事なところです。
わったのに、増えました。
1 ÷ 1/2 = 2
そして、これは
1 × 2 と同じです。
つまり——
÷ 1/2 は、× 2 と同じになる。
ひっくり返っています💡
もう1つ、やってみてください
もう1回だけ、紙でやると、確実になります。
1 ÷ 1/3 → 「1の中に、1/3は何個入る?」
・紙を3等分に折る
・「1の中に、3分の1はいくつ?」→ 3個
1 ÷ 1/3 = 3
そして、1 × 3 と同じ。
⭐ 2回やると、その子は気づきます。
> 「あ、ひっくり返して、かけてる」
自分で気づくのが、いちばんいいです。
先に言わないでください✨️
「小さい数でわると、大きくなる」がカギです
ここが、この単元の本当の山です。
多くの子は、こう思っています。
・かけ算 → 増える
・わり算 → 減る
⚠️ でも、分数と小数では、これが崩れます。
・6 ÷ 2 = 3 (減る)
・6 ÷ 1/2 = 12 (増える!)
⭐ 1より小さい数でわると、増えます。
そして——
この感覚がないと、
答えが合っているかどうか判断できません。
⭕ 家では、計算の前にこう聞いてください。
> 「答えは、6より大きくなる? 小さくなる?」
⭐ わる数が1より小さければ、答えは大きくなる。
これだけ持たせておくと、
中学でもずっと効きます💡
(小5の割合でも、同じ話を書きました)
家でやること、3つです
✅ 1. 「何個入る?」に言いかえる
式のままだと、意味が見えません。
⭕ 声に出して、言いかえさせてください。
3/4 ÷ 1/8
↓
「4分の3の中に、8分の1は何個入る?」
⭐ 言いかえられたら、意味が分かっています。
言いかえられなければ、そこが抜けています。
(この場合、小3のわり算の意味に戻ってください)
✅ 2. 「約分は最後」ではなく「途中で」やらせる
これ、地味ですが効きます。
分数のかけ算・わり算で計算ミスが多い子は、
最後まで大きい数のまま進んでいます。
❌ 12/35 × 21/8 = 252/280 →(ここから約分)
⭕ 途中で 21と35、12と8 を先に約分する
⭐ 「かける前に、斜めに約分できないか見る」
これを、毎回聞いてください。
> 「先に、約分できるところない?」
⭐ 数が小さくなると、ミスが激減します✨️
✅ 3. 帯分数は、必ず仮分数に直させる
⚠️ ミスの最大の原因が、これです。
2 と 1/3 ÷ 1/2
⭐ 帯分数のまま、ひっくり返してかけると、必ず間違えます。
⭕ だから、最初に直す。
2 と 1/3 → 7/3
⭐ 「帯分数を見たら、まず直す」
これを、口ぐせにさせてください。
⭐ そして、答えは帯分数に戻す。
この往復を、機械的にやらせるのがいちばん確実です💡
この先、どこにつながるか
小3 わり算の意味
↓
小5 割合 … 「1より小さい数でわる」の入口
↓
小6 分数のわり算 ← いま、ここ
↓
小6 比
↓
中1 正負の数・文字式 … 分数の計算が毎回出てくる
↓
中1〜3 方程式・関数 … 分数の処理が遅いと、全部遅くなる
⭐ 中学の数学は、分数の計算速度でだいぶ決まります。
「解ける」だけでなく、「速く正確に」まで
持っていけると、中1がずいぶん楽になります✨️
元担任として、正直に書いておきます
冒頭に書いたとおり、
わたしは5年間、この質問に答えられませんでした。
「そういうものだよ」
そう言うたびに、少し後ろめたい気持ちがありました。
あるとき、6年生の子に、こう言われました。
「先生、それ、分かってないってこと?」
……そのとおりでした。
あの日、家に帰って、教科書を読み直しました。
そして、
紙を折って、やっと分かりました。
「1の中に、半分は2個入る」
それだけのことでした。
次の日、その子に紙を持っていって、見せました。
その子は、こう言いました。
「え、それだけ?」
そう、それだけです^^;
それから、
分数のわり算の授業では、必ず紙を折るようになりました。
式の前に、紙です。
あくまでも私の考えですが、
算数で「なぜ」を聞いてくる子は
いちばん伸びる子です。
そして、その質問に「そういうもの」と答えると、
その子は聞かなくなります。
分からなくてもいいので、
「一緒に考えよう」と言ってあげてください☺️
答えられなくて大丈夫です。
「そういうものなの」と言ってしまっても大丈夫です。
わたしなんて、教員5年目まで答えられませんでしたから^^;
今日、紙を1枚出してみましょう。
半分に折って、「1の中に、半分はいくつ?」
それだけです☺️
今日はここまでです☺️✨️
【CTA・1つだけ】
「1つ前に戻る」は、どの学年でも同じです。
小1〜小6まで、つまずく場所と戻る先をまとめました👇
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