本を読まない子へ。読書量と国語の点数は、そこまで関係ありません【元小学校教師16年】
『本、読みなさいよ』
『……あとで』
そして、あとでは来ない^^;
図書館で借りた本も、
買ってあげた本も、
手つかずのまま返却日。
「読解力、大丈夫かな」
「国語、苦手になるんじゃ」
「まわりの子は読んでるのに」
……この焦り、ありませんか😢
わたしは、図書室を16年見てきました
わたしは元小学校教師です。
16年間、担任をしていました。
そして——
学校には、図書の時間があります。
(週1回、クラスで図書室に行く時間です)
つまり、
35人が本を選ぶところを、毎週見ていたことになります。
- すぐ決める子
- 30分うろうろする子
- 毎回同じシリーズを借りる子
- 借りるけど、読まない子
16年ぶん、見てきました。
今日は、その話を書きます✨️
ズバリ、読書量と国語の点数は、そこまで関係ありません
いちばん大事なところから書きます。
「本を読む子は、国語ができる」
これ、思っているほど強くありません。
16年、テストを採点してきた実感です。
本をよく読む子でも、国語のテストが取れない子がいました。
逆に、ほとんど読まない子で、国語が得意な子もいました。
理由は、はっきりしています。
国語のテストで問われるのは、読書量ではないからです。
問われているのは、これです。
・問題文が、何を聞いているか分かるか
・答えを、文章のどこから探すか分かるか
・聞かれた形で答えられるか(「なぜ」→「〜だから」)
これは、技術です。
読書とは、別のものなんです💡
つまり——
国語の点数のために、本を読ませなくて大丈夫です。
(点数を上げたいなら、テストの記事に書いた方法のほうが早いです)
じゃあ、読書は無意味なのか
そんなことは、まったくありません。
ただ、効いてくるところが違います。
読書が効くのは、ここです。
・語彙が増える(じわじわと)
・長い文を、最後まで読む体力がつく
・自分の気持ちを説明する言葉が増える
・1人で時間を過ごせるようになる
とくに最後の1つです。
本を読める子は、1人でいることに強い。
これは、教室ではっきり見えました。
(前に書いた一人っ子の記事にも通じます)
そして——
これが効いてくるのは、中学以降です。
小学校のうちに、結果は出ません。
だから——
焦らないでください。
そして、点数と結びつけないでください✨️
(結びつけた瞬間、読書は「勉強」になります)
大丈夫です。
読まない子も、あとから読むようになります☺️
「読みなさい」が効かない理由
これも、はっきりしています。
本は、命令で読めるものではないからです。
大人でも、そうですよね。
「この本、読んでおいて」と渡されて、
読む気になったこと、ありますか^^;
そして、
読書は宿題ではありません。
楽しみの側にあるものです。
だから、「読みなさい」と言われた瞬間、
その子の中で、宿題側に移動します。
そして、読まなくなります😢
家でやること、3つです
✅ 1. 本を「読む場所」ではなく「通り道」に置く
本棚に並べるのを、やめてください。
本棚は、取りに行かないと読めません。
⭕ 置くのは、こういう場所です。
・トイレ
・食卓の端
・ソファの横
・ベッドの枕元
・車の中
共通点は「手持ちぶさたになる場所」です。
そして、表紙が見える形で置く。
(背表紙だと、選ぶ手間が発生します)
手を伸ばせば届くところに、1冊だけ。
これが、いちばん効きます💡
(図書室で本をよく借りる子の家は、
だいたい「そのへんに本がある」家でした)
✅ 2. 読む本を、選ばせない
これ、意外に思われます。
でも、選ばせると読みません。
理由は、
選ぶこと自体が、めんどうだからです。
(図書室で30分うろうろして、
結局借りずに終わる子、毎週いました)
⭕ 代わりに、こうしてください。
親が1冊、置いておく。
「これ読んで」とは言いません。
ただ、置いておく。
そして、読まなかったら、1週間後に別の本に替える。
反応がなくても、気にしないでください。
5冊目くらいで、当たります^^
そして、当たったときは
同じ作者・同じシリーズを、続けて置いてください。
「1冊ハマると、10冊読む」
これ、毎年見ました✨️
✅ 3. 「何の本でもいい」を、本気で徹底する
ここが、いちばん大事です。
多くの家庭で、こうなっています。
- 漫画は、本に入らない
- 図鑑は、読書じゃない
- 同じ本ばかりはだめ
- 学年より低い本はだめ
これ、全部やめてください。
読書のハードルを上げているだけです。
⭕ 全部、読書でいいです。
・漫画(学習漫画も、ふつうの漫画も)
・図鑑
・迷路・クイズの本
・料理のレシピ本
・ゲームの攻略本
・低学年向けの本
とくに図鑑と攻略本は、強いです。
文字を追う体力は、これでもつきます。
そして——
漫画を読む子は、そのあと活字に移ります。
(同じ作品の小説版、というルートが多いです)
入口を狭めるほど、読まなくなります💡
「読書」と呼ばなくていいんです。
紙を見ていれば、それでいいくらいで大丈夫です☺️
学校の「読書カード」がつらいとき
これも、書いておきます。
読んだ本を記録するカードが、宿題として出ることがあります。
そして、これがしんどい子がいます。
(読むより、書くのが苦痛)
その場合、担任に言っていいです。
> 「読書カードを書くのが負担になっていて、
> 読むこと自体をいやがるようになっています。
> 冊数を減らすなど、調整は可能でしょうか」
わたしも、言われたら調整していました。
(「書くのは月1回でいいよ」など)
目的は、読書を好きになることです。
記録は、手段です。
手段が目的を壊しているなら、外すべきなんです✨️
元担任として、正直に書いておきます
図書の時間、
本を読まない子を、ずっと見ていました。
そして、その子たちには
共通点がありました。
「読書=えらいこと」だと思っている。
だから、
読めない自分は、だめだと思っている。
これ、しんどいです。
そして、そう思わせているのは
たいてい、周りの大人でした。
(「本を読むといいよ」と言われ続けると、そうなります)
だから、わたしは
図書の時間に、本を読まなくてもいいことにしていました。
図鑑を眺めているだけでもいい。
表紙を見て、選んでいるだけでもいい。
とにかく、図書室にいる。
それだけでいいことにしていました。
すると——
何年かに1人、途中から急に読み出す子がいました。
きっかけは、たいてい
友達が読んでいた1冊です。
あくまでも私の考えですが、
読書は
習慣にするものではありません。
出会うものです。
だから、親ができることは
読ませることではなく、
出会う確率を上げることだと思っています。
そのへんに、本を置いておく。
それだけで、じゅうぶんです☺️
読まなくて大丈夫です。
「読みなさい」と言ってしまっても大丈夫です。
わたしなんて、16年図書の時間を持っていたのに、
積んだまま読んでいない本が家に何十冊もありますから^^;
今日、1つだけやってみましょう。
トイレに、1冊置いてみる。
読まなくても、1週間後に別の本に替えるだけです☺️
今日はここまでです☺️✨️
【CTA・1つだけ】
本より先に、毎日出ているのが音読の宿題です。
あれ、実は「読む練習」ではなく検査でした。
集める側を16年やった立場から書きました👇
音読を嫌がる子へ(無料)
https://note.com/kish_bansou/n/nc60aa6328503
