blender 5.0 - プロに学ぼう、照明セットアップ
なにかとむつかしい照明のセットアップですが、やはり、実際の写真撮影のプロのセットアップを真似てみるのもひとつの方法です。そこで、pinterestの画像を参考に、それらのセットアップを可能なかぎり再現してみました。コンセプトはEEVEEでも同じですが、ここでは、cycles でレンダリングを行います。
環境 Blender 5.0.0 , Mac Mini M1 OS 14.4
ケース 1
オーソドックスな3点照明によるセッティング。

1 はディフーザーと呼ばれる半透明の布状の器具で、左奥のスポットライトからの光をやわらげる(柔らかくする)役割がある。
2 はソフトボックスと呼ばれる器具で、布状の箱のなかに電球とディフーザーが一体となっており、役割はディフーザーと同じ。
3 はレフ板と呼ばれ、光を反射する板。おもに光のあたりにくいエリアの明るさを補うために使われる。

器具のタイプに違いはあるが、基本的に、その目的は、硬い光を柔らかくすることにある。もちろん例外はあるし、あえて硬い光を使う場合もあるが、ほとんどの場合、光は柔らかい方が、被写体の印象がよくなりやすい。
屋外の撮影などで、晴天よりも、薄く雲がかかった日のほうがよい写真が撮れることが多いが、それは、太陽(硬い光)が、雲(ディフーザー)を通ることで、柔らかくなるからだ。
そのうえで、上の3タイプの照明器具は、blender では、デフォルトで柔らかい光を表現できる「エリア」ライトで、すべて再現ができる。
たとえば、照明が右からのエリアライトのみのシーン。

下は、エリアライトに代えて、デフォルトのポイントライトのシーン。

なお、デフォルトではエリアライトの光は柔らかく、ポイントライトの光は硬いが、エリアライトではサイズ、ポイントライトでは半径の値を調整することで、柔らかく、硬く調整することでもできる。



これらを踏まえて、下では、3点の照明すべてをエリアライトとし、再現を行った。


オーソドックスなやや昔風で、おもしろみはないかもしれないが、商業用の写真などでは、ほぼこのようなライティングにはなるかもしれない。
ケース 2
商品撮影のブツ撮りによくあるパターン。雰囲気などは必要なく、とにかく被写体をきちんとみせたい、という場合。
どちらも2灯(左は窓からの外光とソフトボックス、右はソフトボックス2灯)とくに左は、ディフーザーを2重にし、窓にはカーテンを閉めて、光をより柔らかくすることに注意を払っている。

左を再現したパターン。


右を再現したパターン。


もちろん被写体によって適切なセッティングは異なる。通常、あまり全方向から光を当てるのはよくないとされるが、とくに背景が白など明るめのシーンで有効だろう。
ケース 3
右からのソフトボックス1灯のみのパターン。雰囲気を重視。



現実の室内に比べ、周囲からの外光がほとんどないので、このままでも十分コンストラスはあるが、参照画像で、左側に反射の少ない黒の板を置いて、より陰を強調しているように、下では、反対側にエリアライトを置き、パワーをマイナス 5.0 とした。


ややレンダリング時間が長くなるが、より影(陰)のエリアを強調したい場合は有効だろう。このように、黒い板などを使い、より明暗のコントラストを強調する手法は、実際の撮影でもよくある。
ケース 4
ちなみに、下では、背後からのソフトボックス1灯で、ついたてを置き、光の入る範囲を狭くしているが、blender のエリアライトの場合、ついたてがなくとも、光の照射角度を調整できる。

エリアライトをやや細長くスケールを変更し、発光の形状 > 広がり を 45°に変更。


特定の被写体(オブジェクト)に焦点を当てる、スポットライト的な使い方に。
まとめ
参考画像のような本格的な照明器具を揃えたり、適当な作業空間を確保するには、相当な出費を覚悟しなくてはなりませんが、3DCG の場合、気前よく、高価な照明器具に相当するライトオブジェクトをいくらでも投入することができます。
とくに、cycles の場合は光学シミュレーターに近く、照明の効果はほぼ現実の撮影時と同じなので、カメラ関連の書籍、動画もきちんと役に立ちます。参考にしましょう。
