見出し画像

blender 4.3 レイヤーを使おう

blender には、レンダリング結果を複数のレイヤーとして出力し、コンポジットノードなどでそれらを合成できる機能も豊富です。ここでは、レイヤー機能のごく基本を紹介します。


環境 Blender 4.3.0 , Mac Mini M1 OS 14.4



Layer とは?


レイヤーとは、Photoshop などの画像加工に慣れた方にはなじみのある機能で、画像の「層」のこと、最終的に重ね合わせ、合成する。

上と下の、2 枚のレイヤーを合成

画像をレイヤーに分ける利点は、全体ではなく、それぞれの画像を別個に、明るさや色相を調整したり、ボカしたり、といった加工が自由に行えることだ。


シーンのセットアップ


下のようなシーンを作り、レンダリングした。ここにタイトル画像にあるように、前景と背景の間にテキストのレイヤーを挿入したい。

60年代風ファニチャーシーン。

メインの人物や椅子と、背後にある壁と椅子の間に下のテキストを挟み込む。

別途用意したテキストレイヤー。png 透過画像。

もちろんテキストや画像オブジェクトを配置するなどの方法のあるが、フォントが限られていたり、影や映り込みの影響を排除する手間もあり、テキストレイヤーは、今回は、別アプリケーションで作成した。


レイヤーの作成


前景と背景の 2 レイヤーを作成する。

まず、背景は透過(透明)とするため、レンダープロパティ  > フィルム > 透過 にチェック。


前景(Main)レイヤー

上のオブジェクトを Main コレクションに収納した。

背景(Background)レイヤー

Backgroundコレクションには、床や壁、背後の椅子等を収納した。

コレクションの作成は、コレクションに加えたいオブジェクトを選択し、M キーを押して、新規や既存のコレクションに加える。


間接的のみオプション

上の 2 シーンをレンダリングしてレイヤーとするが、非表示とするコレクションはかんぜんに非表示ではなく、ここでは、間接光の影響は残したいので、「間接的のみ(Indirect Only)」非表示とする。

あらかじめ、フィルターボタンを押し、間接的のみ オプションを有効にする

間接的のみ とは?

このオプションでコレクションを非表示にすると、通常の非表示のように存在しない扱いではなく、間接光、影など他のオブジェクトに与える影響は維持される。

上の球と平面を収めたコレクションを「間接的のみ」で非表示とする
球と平面じたいは非表示となったが、床への映り込み、影などは反映される。


前景レイヤー

Background(背景)コレクションを 間接的のみ 非表示でレンダリング。

背景レイヤー

Main(前景)コレクションを 間接的のみ 非表示でレンダリング。

どちらも非表示としたコレクションはカメラには映らないが、とくに床への映り込みや影は残り、かんぜんに非表示とした場合の不自然さが解消される。もちろんシーンのタイプによってはかんぜんな非表示が適していることもある。

前景、背景、テキスト、の 3 レイヤーを用意できたので、手前から前景、テキスト、背景の順で重ね合わせた。

Photoshop で 3 画像をレイヤーとして合成


コンポジットノードによる合成


上では、Photoshop などの画像アプリケーションで合成し、それもよく使われる方法だが、blender のコンポジットノードでも合成が可能だ。

シーンレイヤーの作成

コンポジットノードで合成する場合は、前景と背景をシーンレイヤーとして作成する。

左 : 前景シーンレイヤー Main 右 : 背景シーンレイヤー Background

前景はシーンレイヤー名を「Main」に変更、背景は、新規レイヤーボタン > 「設定をコピー」 を実行し、名前を「Background」とした。コレクションの「間接的のみ」非表示の設定は上記と同じ。

レンダー > 画像をレンダリング を実行。レンダリングが 前景と背景シーンの計 2 回行われる。

Compositing ワークスペースに切り替え、ノードを使用 にチェック、以下のノードを組んだ。

ノードの追加は Shift + A 。入力 > シーン > レンダーレイヤー 、入力 > 画像 、カラー > ミックス > アルファオーバー

背景とテキストレイヤーを合成し、さらに前景レイヤーを合成している。

合成結果。レンダリング画面でリアルタイムに確認できる。


フィルター

コンポジットノード内で、さらに、レイヤーごとに異なったフィルターを適用し、バリエーションを手軽に増やすことも可能だ。

テキストレイヤーのみぼかしを入れる。
フィルター > ぼかし > ディレクショナルブラー


なお、別アプリケーションで合成する場合など、複数のレンダリングを行い、それぞれ保存するのはすこし手間がかかるが、上述のようにシーンレイヤーを作成し、コンポジットノードで下のノードを組むことで特定のフォルダにすべてのレンダリング画像を自動で保存できる。

出力 > ファイル出力ノード で保存先フォルダを指定。
サイドバーの ノード > 「入力を追加」でレイヤーの数のソケットを作れる。


まとめ


シーンレイヤーやコンポジットノードによる操作は、すこしむつかしそうなイメージがありますが、慣れてくると、通常のレンダリングではできないさまざまなオプションが加わります。いちどお試しください。


さてコマーシャルです。上のサーリネンの椅子は家具セールで、とてもリーズナブルなお値段でご購入いただけます。どうぞ皆さまお見逃しなく。


いいなと思ったら応援しよう!