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blender 4.5 - ライティング。 3点照明のブツ撮りをしよう

商品や料理写真などのいわゆる「ブツ撮り」を行う際、プロのカメラマンも、多くの場合、3 点照明によるライティングを行います。もちろん 3D のライティングにも有効です。ここでは、EEVEE、cycles のレンダーエンジンで基本的な設定を行ってみました。


環境 Blender 4.5.0 , Mac Mini M1 OS 14.4



EEVEE


3 点照明の基本は、EEVEE、cycles も同じだが、まず EEVEE で行ってみる。

下のオブジェクトを作成した。レンダーエンジンはデフォルトの EEVEE。

マテリアルプレビュー。フライパンの長さは約 5 m

必須ではないが、レンダープロパティ > レンダー >  サンプル数のみ、128 と増やした。レンダリング時間は長くなるが、とくに影の品質が向上する。

レンダー > 画像をレンダリング を実行。ライトがないので、わずかな環境光のみ。

レンダリング結果。


バックライト


3 点照明のひとつ。通常、オブジェクトの背後に設置し、逆光、半逆光のライティングを行う。ブツ撮りには欠かせないライトだ。

  • ライト > エリア を追加、適宜、大きさと回転を変更、対象の背後に設置

パワーは 3000。必須ではないが「ジッター」をON。レンダリングの影の精度が上がる。

なお、これも必須ではないが、エリアライトのコンストレントプロパティで、「トラック(Track To)」コンストレイントを追加した。ライトを移動しても、自動的に「ターゲット」オブジェクトに向くので、ライトの操作が手早くなる。

ターゲットには「フライパン(Fryingpan)」オブジェクトを指定。

また、画面を分割し、片方をレンダープレビューやカメラ視点プレビューにしておくと、変更の結果がわかりやすい。

画面を分割し、左をカメラ視点プレビュー画面に。

光沢の具合をみながら、エリアライトを適宜移動させ、レンダリング。

レンダリング結果。

バックライトは通常、時計の針では、10時から 2 時くらいに設置する。


キーライト


3 点照明のメインのライト。通常、対象の側面に設置する。

ここでは、真上からの視点で、バックライトを選択し、Shift + D キーで複製、位置を左側面に移動させた。

コンストレイントが適用されていると、自動的に対象に向きが変わる。
キーライトのパワーは 1000 とした。レンダリング結果。


フィルライト


キー、バックライトでは光の当たりにくいエリアを補うライト。通常、キー、バックよりもパワーを少なくし、適度な陰影を作る。

同様に、ライトを複製し、下の場合、右側面に設置する。

パワーは 200 とした。レンダリング結果。

手前の暗かったエリアを補う。あまりパワーを上げず、適度な影を作ろう。

高品質化

EEVEE の場合、フィルライトを当てると、やや影が薄くなる傾向があるようなので、キーライトのみ影設定を調整してみる。

左キーライトのプロパティ。サイズ 0.5 ジッター ON 解像度を制限 0.001
キーライトの影が濃くなり、全体もコントラストが強めになる。

EEVEE の影プロパティについては、4.5 EEVEE 影 プロパティ でもやや詳しく紹介しています。

結果

メインライトのサイズはデフォルトに戻し、レンダリング。

レンダリング画像の明るさを若干微調整した。

やや設定に手間はかかるものの、単にポイントライトを設置したり、環境光を強く変更するなどのライティングよりも、光沢や、陰影、影をより細かく操作できるのが利点だ。

もちろんオブジェクトやシチュエーションによっても異なるので、各ライトの位置やパワーを調整しながらベストと思われる設定を行う。



cycles 


各ライトの基本設定は、EEVEE の場合と同じ。

レンダーエンジンは「Cycles」。環境によって適宜設置値を変更。
デフォルト状態でレンダリング。高さ 約 2 m


バックライト

パワーは 6000 
レンダリング結果。

キーライト

パワー 10000 シズル感を出したいのですこし多めに。

フィルライト

パワーは 3000 控えめ。
とくにイチゴの表面がより明るく映える。

なお、コップの右にできたフィルライトの映り込みが要らない場合は、オブジェクトプロパティ >  可視性 > 光沢 を OFF にすることで、映り込み(光沢、鏡面反射)のみを除くことができる。 

フィルライトのオブジェクトプロパティ
コップ右の映り込みは消える。

結果

レンダリング画像の明るさとコントラストを若干調整。


サイズ、広がり、温度

たとえば、キーライトのサイズを小さくし、広がり(Spread)を狭くした。電球や、直射日光のような、より「硬い」光を表現できる。

また、バック、キーライトの「温度」を 3000 〜 5000 K とし、全体を暖色系のライトとした。

温度は 4.5 以降の機能。ライトのカラーで設定してもよい。デフォルトの 4500 程から、値が少ないと暖色、大きいと寒色(青系)の照明になる。


まとめ


わたしの場合、手早くライティングを行いたい場合は、適当な HDRI 画像による環境光のみで済ませてしまうことも多いですが、現実の写真撮影にたとえるとそれは、室内の太陽光のみで撮影するイメージで、それに対し、3 点照明は、ソフトボックスやレフ板などのそれなりの器具を用いて撮影するイメージです。

セットアップなどにすこし手間はかかりますが、照明によって作品のみえかたはガラリと一変します。せっかくなので、ちょっと凝ってみるのもよいのでは。参考まで。


現実の写真の照明も3D のライティングも、撮影やレンダリングのたびにいつもむつかしくほぼいつでも苦労します。たとえば、花束やケーキのようにそもそもきれいな対象で、まあ適当に照明当ててもきれいに映るだろうと油断していると、かえって有効なセッティングを見出すのにたいへんだったりします。まずはとにかく、逆光で当てる、そこから足したり引いたりでしょうか。


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