blender 5.2 新ワールドアセット
blender 5.2より、アセットライブラリに「ワールドアセット」が追加され、HDR(EXR)画像データによる背景光を手軽に実現できるようになりました。すこし地味なアップデートですが、個人的に便利な追加機能と思いますので、かんたんに紹介します。
環境 Blender 5.2.0 , Mac Mini M1 OS 14.4
基本
たとえば、以下のようなシーンを作成。ライト類はまったく設置していない。

レンダープレビューに変更。照明がないので当然、シーンは暗闇になる。
いずれかのウィンドウを「アセットブラウザー」に変更、リスト内「World」を選択
ここでは「Forest」アセットをビューポートへドラッグ&ドロップ


結果。HDR(EXR)画像データによる背景光が適用される。

このレンダリング結果は、ビューポートシェーディングで「シーンのワールド」のチェックを外した場合と同一。「シーンのワールド」のチェックを外すと、内蔵されている「Forest」背景光が適用されるためだ。

この背景光のタイプは、球のアイコンをクリックすることで8種から選択できるし、「回転」の値を変更することで、背景光を回転させることもできる。

このように、事前に背景光によるレンダリング結果を簡易に確認できるとても便利な機能なのだが、残念なことに、あくまで「ビューポート」シェーディング機能なので、レンダリングには適用されない。
すなわち、この機能を、レンダリングにも適用できるよう、アセットの一部として実現したのが、「ワールド」アセット機能だ。
別途、HDRI画像ファイルを入手して背景光として適用する従来の方法(もちろん現在も有効)については上の記事を参照してください。
ワールドアセットの調整
たとえば、アセットを「Sunrise」に変更。

ワールドプロパティを表示し、図のボタンで、「パック解除とローカル化」を行う。

表示項目を展開し、「角度」をここでは270°に変更、背景光を回転させる。


「ぼかし」の値を0.5に変更。影がやわらかくなる。

いずれかのウィンドウをシェーダーエディターとし、データタイプを「ワールド」とすることで、ノードの構成を確認できる。

World Assets ControlsノードグループをTabキーで展開して確認すると、ぼかし(Blur)は、画像にホワイトノイズを加えることで実現しているようだ。値を与えると暗めになるのはそのためかもしれない。確認する限り、ぼかしを加えると、レンダリングに負担がかかることが多い。

多様なアセット
ワールドアセットは現状、12種類を選択できる。




まとめ
HDRによる背景(環境)照明は、わたしもよく多用するのですが、とくに回転をシェーダーノードで操作する必要があり、ちょっと面倒だ、改良してくれないかな、と思っていました。その点では、その希望に近いアップデートといえるかもしれません。
データが4Kなので、こちらの環境では動作に若干負担があることなど、今後、HDR照明はすべてこのアセットに乗り換えるか、というとすこし微妙なところはありますが、ドラッグ&ドロップひとつでさまざまな照明環境を実現できるのは朗報といえるでしょう。参考まで。
