函館近郊の風景を切り取る|片流れ屋根と「面の構成」が生む建築美
北斗市にもようやく春の足音が聞こえてきました。
『北斗市桜回廊』イベントがそろそろ開催ですね。
自邸前はイベント通り道なので、来週くらいから人通りが増えるでしょうね
自邸『サクラハウス』の名の由来でもある桜が、まもなく開花を迎えようとしています。
今回は、この住まいの「外観デザイン」に込めた意図を、改めて紐解いてみたいと思います。

【1】スカイラインが描くリズム
この家を設計する際、意識したのは「単なる箱」にしないことでした。
ボリュームの分節: 機能を分け、高さを変えることで、圧迫感を抑えたリズムのある外観
対比の妙: 背後の白い垂直ボックスと、手前に突き出すオレンジの片流れ屋根。この鋭いラインが、北海道の広い空を彫刻的に切り取ります

【2】「面」で構成するテクスチャと色彩
建築を「線」ではなく「面」の重なりとして捉えています。
素材のレイヤー: 職人の手仕事が生きた塗り壁、コンクリートの質感
風景に映える色: この赤茶は、新緑の季節はもちろん、冬の白銀の世界にも鮮やかに映えるよう意図したものです。そして今、ここに「桜の淡いピンク」が加わろうとしている

【3】プライバシーを編む「レイヤー構造」
街に対して閉じつつ、豊かな表情を作る工夫
幾重もの壁: コンクリートの塀からガレージ、そして住居へ。視線を遮りながらも、深い陰影が建物に奥行きを与えます。
内守る静寂: 道路側の開口を絞ることで、内部には外からは想像できない静かな時間が流れています。

【4】建築と植物の境界線
無機質なコンクリートや壁に生命を吹き込むのは、計算された「間」と植栽です。
ガレージ横の余白や低木が、冷たい塊としての建築を「温かい住まい」へと昇華させてくれます。

【エピローグ】
間もなく、モノトーンに近い冬の景色から、桜が彩る特別な季節へと移り変わります。
建築の力強い造形と、桜の繊細な美しさ。
その対比が見られるのも、あと数日です。
