Reso!創作メモ

 年始からいきなり風邪をひいてしまって、新作が作れなかった。
ちょうど(?)、星新一賞にかからなかった作品があるので、
それをnoteにのせて今週の短編、ということにする。


 さて、昨年の星新一賞の応募作。
SF短編「Reso!」|切手ゆうひ
 私にとっては、デビュー戦に近い。
初めて、ちゃんとターゲットを絞って作品を作ったわけで。

 星新一賞は、理系的発想で書かれた短編の賞。
ということで、思い切り自分の専門に寄せて書いてみた。

 耳鳴りって、地味だけどしんどい。
確立された治療法なんて存在しないんだ。
研究もほとんど進んでいない。
 なぜなら、命に関わることがないから。
耳鳴りで寿命が縮まることも、たぶんない。
だから、研究対象としては後回しにされてしまう。

 でも、QOLは著しく低下するし、
治療法を待ち望んている人は多いんだけど。

 実際、耳鼻科の先生によっては、
「耳鳴りねぇ、治療法ないよ。
 たぶん、効かないと思うけど、一応薬だしとこうか?」
みたいなことを言われる。
 いや、先生、ぶっちゃけ過ぎ。(苦笑)

 じゃぁ、どうすればいい、っていうと、
ようは、「気にならなくなれば勝ち」なんだ。

 私が知っている、「耳鳴り治った人」のエピソードがこれ。

 ずっと、耳鳴りに悩んで、漢方薬とかいろいろ試したけどよくならない。
友達に相談してみた。
「そんなん、私もそうやで。あんなん、気にしたら負けやで!」
その一言で気持ちが楽になり、耳鳴りが気にならなくなった。

 このエピソード、現在の耳鳴りの治療ガイドラインをみても、
きわめて正しいんだよ。
「気にしたら負け」「気にしなくなれば勝ち」

 なら、それを今の技術でできるアプリでなんとかできないかな?
と思って作ってみたのが、この話。

 すでに禁煙治療にアプリが使われている例はあるし、
他にも、治験中の医療用アプリは存在する。
耳鳴りに関しては、通常の医療では歯が立たないから、
アプリの有用性は極めて大きいと思う。

「気にならなくなればよい」っていう設計にすると、
それ、他にもいろいろと応用できるよね、ということで、
騒音対策やPTSDにまで適応を広げて、
 そうなると、また別の問題が出てくるよね、
と話をまとめてみたんだけれども。

 最終選考まで残らなかった。


 反省点としては、あまりにもニッチ過ぎたのかな、と。
理系的発想の物語を応募するっていっても、
全ての理系範囲をカバーした審査員が読むわけじゃないだろう。

 この話の面白さ(と私が思ってるところ)は、
1)耳鳴りの治療が不可能なところ。
2)現在のアプリ、AIの技術なら可能なところ。

 を組み合わせているので、
 この前提が理解されていないと、ただの地味な話にみえるだろう。
でも、その前提を書くには枚数が圧倒的に足りないし。

 わかっている人には刺さるかも知れないけれども、
わかってくれる人が圧倒的に少ない話なんだよね、これ。w
そりゃ、無理だろう。

 まぁ、また今年もチャレンジしてみよう。
もう少しわかりやすいネタを考えないといけないな。


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