メートル法と尺貫法、ヤードポンド法
メートル法についての開成の出題
開成中2024年度の入試問題
問3 下線部②(メートル法)について、次の設問に答えなさい。
(1) 現在の1メートルは、「1秒の 299,792,458分の1の時間に光が真空中を伝わる長さ」と定義されていますが、18世紀末にフランスで制定された際には現在と異なる定義でした。その際、「地球の北極点から赤道までの子午線上の長さ」の何分の1と定義されたか、答えなさい。
(2) メートル法に関連した単位として誤っているものを、次のア〜エから一つ選び、記号で答えなさい。
ア キログラム イ バレル ウ ヘクタール エ リットル
(3) バビロニアで発達した天文学では60進法が用いられ、現在も時間や角度を表す単位には、60進法による時間 (度)・分・秒が使用されています。地球上の緯度1分に相当する長さをもとに定義された、長さの単位を答えなさい。
【解答】(1) 地球1周が約4万km、という知識から、「北極点から赤道までの子午線上の長さ」は1万km、とできる。1万km=1,000万mなので、答えは1000万分の1となる。
(2) イ バレル これだけヤードポンド法の単位
(3) 海里(類題:栄光学園2022)
単位系については押さえておいた方が良い
最難関中学の受験生は、メートル法と尺貫法については、生活の知恵としてある程度の知識を持っておいた方が良いと思います。
ついでに、ヤードポンド法も、どの単位が該当するのかを知っておくと良いでしょう。
メートル法
18世紀末、フランスで世界共通の単位確立を目指してつくられました。
このときは開成の問題の通り、地球の北極点から赤道までの子午線上の長さの1000万分の1として定義されました。
メートル、グラム、秒など、現在使われている単位の多くはメートル法を基に作られ、使われています。
裏を返せば、ヤードポンド法(あるいは尺貫法)体系の単位以外は、ほぼメートル法の体系であると考えてよいでしょう。
尺貫法
中国が起源で、東アジアで広く使われていた単位系です。日本では
→①古代に中国から伝来
→②中世まで地域差が大きい
→③明治8年に一旦国内で統一
→④明治24年の度量衡法でメートル法を基準に数値を精密化
→⑤戦後の計量法で公式には使用禁止、ただし生活習慣としては現在も一部残存
という流れとなっています。
長さ
寸(30.3mm) 尺(=10寸) 丈(=10尺) 間(歩)(=6尺)
丁(=60間=360尺) 里(=36町=約4km)
※ただし「里」は、かつては600m前後とされていて、豊臣秀吉が「一里塚」を導入した頃から36町で固定されたといいます。「七里ヶ浜」や「九十九里浜」は1里=4kmで計算してしまうと大変なことになります。(鎌倉市の海岸が28km、千葉県の海岸が396kmになってしまいます。そんなわけはない。)
面積
方寸、方尺、方丈の他に、町、反、畝、歩、坪が使われました。
坪=1間✕1間=約3.31m² 畝=30坪 反=10畝 町=10反
「坪」は現在でも土地の広さなどで使われますね。畳2枚分の広さです。
体積(量)
升(=約1.8L)が基本となりました。
升=10合 斗=10升 石=10斗
1石は成人1人が1年間に消費する米の量とされていました。
現在でも「合」は米を炊く時に使われますし、「一斗缶」「一升瓶」が今でも使われていますね。
「商売ニ升五合」と書いてあったら、ニ升=ますます(升・升)、五合=半升で「商売益々繁盛」となるわけです。
質量
1貫 = 6.25 斤 = 100 両 = 1000 匁 = 3.75 kg
(1斤=16両)
主に金や銀の重さで登場しました。
ヤードポンド法
現在では主にアメリカで使われている単位系です。
こちらはこの単位系に含まれている単位を一通り押さえておけばよいでしょう。
長さ:インチ、フィート、ヤード、(ハロン、)マイル
面積:平方フィート、平方ヤード、エーカー、平方マイル
液量(体積):ガロン、パイント
常衡(質量):オンス、ポンド
その他:馬力、ファーレンハイト度(華氏)
