120ミリ迫撃砲は歩兵の兵器か砲兵の兵器か?
2008年にコンバットマガジンに寄稿した記事です。この記事を書いた後に陸自は牽引式の120RTを普通科から特科に移行しています。
現在歩兵部隊が保有する最大口径の火砲といえばどこの軍隊でも概ね120ミリ迫撃砲(以下120迫)だろう。陸自の普通科もフランス、TDA社のMO120RT(豊和工業がライセンス生産)を使用している。
ところが昨今120ミリ迫は歩兵部隊が運用するか、あるいは砲兵部隊が運用するべきかで議論が分かれている。自走式の増加などが挙げられる。まず最近の自走型の120ミリ迫を見てみよう。
自走型迫撃砲は大きくターンテーブル型と砲塔型に分類できる。まずターンテーブル・タイプのものだが、砲口から装填する牽引型と異なり、一般に後装式を採用している。迫撃砲本体が駐座システムを有しており射撃時の反動を吸収する。砲がターンテーブルに据え付けられてため迅速な照準が可能で、360度旋回が可能なものが多い。駆動は油圧か電動式である。このため人力で移動、設置、照準を行う牽引型に比べて素早い照準が可能だ。 牽引式の自走砲は牽引を解き、射撃準備を完了するまでにかなりの時間が懸かるが、このタイプ自走方式ならば数十秒程度で発射準備と撤収が可能である。このため敵からの反撃を受ける可能性が極小化できる。
しかも装甲化されていれば敵の迫撃砲や砲兵から攻撃されても砲弾のシェルなどから身を守ることができるので、生存性は尚更高くなる。故に装甲化された自走迫撃砲を採用する軍隊が増えている。
このタイプにはイスラエルのソルタム・システムズ社のCARDOM、シンガポールのSTキネテック社のSRAMS(Super Rapid Advanced Mortar Systems)、スイスのラーグ社のバイソンなどが挙げられる。例外的なものはドイツのラインメタル社のウィーゼル120ミリ自走迫撃砲で、これは車体後部に背負式で装備している。

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