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#11【続 ノートの切れ端 2行の初恋②】2度と見れない写真-小学生の記憶

二行の切れ端をもらった日から
かずや君との毎日は
少しだけキラキラし始めた

卒業式間近まで

(前回の記事↓)

学校のある日は
ほとんど毎日
手紙のやり取りが続いた

手紙といっても
ノートの端っこをちぎった
二行か三行の短いもの

でもそれが
毎日すごく嬉しかった

毎日、毎日
今日は何を書こうかな
そればかり考えていた

直接は渡せないから

お互いの友達に渡して
少し遠回りして
お互いの手元に届く

その時間さえ
なんだか特別に感じていた

昨日はなに食べた?とか
好きな色は?とか

小学生らしい可愛い内容

ある日、かずや君から
「写真、交換しよう」
と書いてあった

私は家に帰ると
アルバムを広げて

数少ない中から
一番可愛く見える写真を選んだ

たぶん人生で一番
真剣に写真を選んだ日だった

交換の日の前日は
ドキドキしすぎて
なかなか眠れなかった

かずや君からもらった写真

お花に囲まれて
やさしく微笑む かずや君

本当に
王子様みたいだった

家に着くまでに何度も何度も
穴が空くほど写真を見た

額に入れて飾りたい
できれば一日中見ていたい
と本気で思っていた

もちろん
そんなことできるはずもないのだが…

さぁ、この写真
どこに隠そう

さっきまであんなに
胸がふわふわしていたのに

家が見えてきた頃には
その気持ちはすっかり消えていた

代わりにやってきたのは
見つかったらどうしよう
という恐怖

あの家には
私の“秘密”を隠す場所なんて
なかったから…

次回
#12 【続 ノートの切れ端 2行の初恋③】初恋をくしゃくしゃにされた日-小学生の記憶

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