見出し画像

#22【嗚咽しながら泣き崩れた夜―引き金】中学生の記憶⑨

"不良グループ"からの
呼び出しも続いていたけど
中学生の私には嬉しい出来事がひとつ
"念願の一人部屋"に移動した事

(不良グループの章はこちらから↓)

とはいっても、薄い壁一枚向こうには
いつも聞き耳を立てる"祖母の気配"がある  
たまに細い細い隙間からじっと見られている

なぜここまで私を監視するのか
逆らわず従って生きてきたのに…
私にはどうしても理解できない

そして私の部屋には
毎日のように誰かが  "入り込んだ形跡"  が残っている

── 持ち物チェック

"自由"というより
"半自由"みたいな部屋だった

でもそれでも私にとっては革命的な出来事で
夜になるとこっそり布団にもぐりこんで
小さな音でラジオをつける
あの時間だけは誰にも見つからない私だけの世界

そんなある日
ラジオから流れてきた一曲に私は完全にやられた

その名は
【THE BLUE HEARTS】

最初の音でなにかが胸に突き刺さって
気づいたら涙があふれていた

息もできないほど
嗚咽をこらえきれず泣きじゃくった


 ── 14歳のある日、ヒロトがラジオで
   はじめて聴いた ロックロールの曲


嗚咽しながら

畳をかきむしるほど

号泣したヒロト

  私もヒロトと同じ体験をした 14歳の夜

ああ、私だけじゃなかった
うまく言えないけど
『世界に味方』がいるような気がした

それからの私はもうブルーハーツにどっぷりハマる
いや、こっそりハマる
毎日が少しだけ変わった

怒りも
悲しみも
全部そのままでいい
誰かに許してもらえた気がして…

心の中でパリンと何かが割れて
何かが生まれた

ブルーハーツの歌が
心に突き刺さったのは
それが単なる共感ではなく

本当の感情を呼び覚ます
「引き金」になった

【少年の詩】THE BLUE HEARTS

パパ、ママ お早うございます
今日は何から始めよう
テーブルの上のミルクこぼしたら
ママの声が聞こえてくるかな
1. 、2、3、4、 5つ数えてバスケットシューズがはけたよ
ドアをあけても 何も見つからない
そこから遠くを ながめてるだけじゃ
別にグレてる訳じゃないんだ
ただこのままじゃいけないってことに気付いただけさ
そしてナイフを持って立ってた
そしてナイフを持って立ってた
そしてナイフを持って立ってた
僕やっぱりゆうきが足りない
「I LOVE YOU」が言えない
言葉はいつでもクソッタレだけど
僕だってちゃんと考えてるんだ
どうにもならない事なんてどうにでもになっていい事
先生たちは僕を不安にするけど
それほど大切な言葉はなかった
誰の事も恨んじゃいないよ
ただ大人たちにほめられるようなバカにはなりたくない
そしてナイフを持って立ってた
そしてナイフを持って立ってた
そしてナイフを持って立ってた
ナイフを持って立ってた
少年の声は風に消されても
間違っちゃいない
そしてナイフを持って立ってた
そしてナイフを持って立ってた
そしてナイフを持って立ってた
そして!
いろんな事が思い通りになったらいいのになあ

THE BLUE HEARTS『THE BLUE HEARTS』
▼アルバム

https://a.r10.to/hPLwlj


次回
#23 【限界が近づく "監視付き人生"】中学生の記憶-10

【はじめてのnote】

【家族紹介】

【オバハンの独り言】

いいなと思ったら応援しよう!

ここまで落ちた私がまだ生きている理由 頂いたチップは、また誰かのnoteに"応援チップ"として使わせていただきます😊