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#19【泣かなかった理由―子供をやめた日】中学生の記憶⑥

いつも感じていた
背中にチクチク刺さるような視線

振り返らなくても分かる

別に目立つことなんてしていない
セーラー服もちゃんと規定通り
スカートだって、短くも長くもない

ついこの前まで
鉄棒で逆上がりしていたような私だ

なのに、なぜか
“目をつけられている人”になっていた

(入学式当日の章はこちらから↓)

ある日呼び出しを受けた

2年生のクラスは13クラス
連れていかれた部屋は一番奥にある薄暗い隅の教室

ドアが閉まる音がやけに大きく響いた

「生意気なんだよ‼︎
「謝れ‼︎」
「土下座しろ
‼︎
「返事しろよ‼︎

主語も述語もない
ただ、怒声を浴びせかけられる

不思議だった
“何に謝ればいいのか” が分からなかった

だから私は謝らなかった
どうしても頭を下げることができなかった

次の瞬間
頬に走る衝撃

それでも涙は出なかった
謝りもしなかった

物心がついた頃から私は姉にいじめられていたから
ああいう空気や言葉には慣れていたのかもしれない

どれだけ大人数の不良に囲まれても
本当に怖かったのはあの頃の姉だったから

タバコの煙の匂いが近づく
"ジュジュ" という小さな音と抉られるような鋭い痛み

その日私は少しだけ大人になった気がした
いや、違う…
少しだけ“子どもでいられなくなった”

私は、タバコのやけどの跡を隠し
何もなかった顔で、家に帰った

もう、誰も助けてはくれない
相談できる家族なんていない

だから私は学んだ

強くならないと!

"自分の身は自分で守る"



しかないんだと

次回
#20 【やっと手に入れた条件付きの部屋】中学生の記憶⑦

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【家族紹介】

【オバハンの独り言】

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