色々試して、結局戻ってくる
定番を、自分なりに選ぶ
以前アートの話を書いたが、今回は服の話。
結局、自分の感覚が一番よく出るのは、日常の選択の中だと思っている。
毎日着るもの、毎日履くもの。そこに自分の基準が自然と滲み出る気がする。
ただ、自分が心地よく過ごせるものを、自分なりに選んでいるだけの話だ。
30代になって、Tシャツに求めることがシンプルになってきた。
若い時は、このブランドならまわりと違ってイケてんじゃないかとかそんなことばっかり考えていた。
でも今は、シワにならないか。着心地はどうか。サイズ感は自分に合っているか。長く使えるか。
派手さよりも、毎日着たくなるかどうか。それだけだ。
いろいろ選択肢はある。ユニクロも試した。価格は最高だ。でも生地が薄くて、着た瞬間の満足感がなんか物足りない。なんとなく消耗品として扱ってしまう。愛着が湧かないまま、気づいたらクローゼットの奥底に、全く着なくなった。
無印も試した。素材感は悪くない。でも自分の体型にサイズ感が合わなかった。首元がすぐにヨレる。「まあいいか」で買って、「まあいいか」で着て、やっぱり気づいたら着ていなかった。
他にも色々手を出した。でも結局、同じものに戻ってきていた。
それがHanesビーフィーTの別注だ。
最初は「なんとなくいい」くらいの感覚だった。特別なものでもないし、知っている人も多い。でも長く付き合うほど、じわじわ好きになっていく。綿の密度が高くて、着た瞬間にわかる。洗っても型崩れしない。シワにもならない。サイズ感も自分にはちょうどよくて、ゆるすぎず、タイトすぎない。3,000円台で、これだけ満足できるものはなかなかない。
ボロボロになったら、同じものをまた買う。それくらい生活に馴染んでいる。
色々試して、結局戻ってくる。それが自分にとっての定番の定義なのかもしれない。たいした話じゃないけど、そういうものが一番長続きする気がしている。
スニーカーも似たような感じだ。
毎日履けるか。コーディネートの邪魔をしないか。ガシガシ使えるか。そのくらいのことしか考えていない。
VANSのオーセンティックは定番中の定番で、今さら説明するまでもない。でもプレミアムオーセンティック44は素材が違う。トップの生地に厚みがあって、先がわずかにシャープになっている。それだけで、なんとなく大人っぽい印象になる気がする。太めのシルエットにも合わせやすい。12,000円くらいで、この完成度はかなりいいと思っている。
履き込むほど、少しずつ自分の足に馴染んでいく感じがある。ボロボロになったら、また同じものを探すと思う。そういう一足だ。
特別なことを言いたいわけじゃない。
誰でも知っているものの、自分には本質的にいいと感じるバージョンを、静かに選んでいるだけだ。派手じゃない。主張しない。でも長く付き合うほど好きになる。生活に馴染んで、気づいたら手放せなくなっている。
それが自分にとっての定番だ。
ブランドで差をつけるとか、そういう話じゃない。ただ、自分の生活に根付くものを、自分なりに選んでいる。そういう感覚が、中学の頃から変わっていない気がする。
