どうやってフリーランスエンジニアになったのか
「フリーランスエンジニアです」と自己紹介すると、よく「どうやってなったの?」と聞かれます。
フリーランスなんて、名乗ってしまえばそう、みたいなところがあるので、「どうやってなった、などと聞かれましても」と思っていたのですが、考えてみると確かに、それなりに考えて準備をして、フリーランスになった記憶もありました。
これから先、誰かに「どうやってなったの?」と聞かれた時困らないために、せっかく思い出した色々を、ここにまとめておきたいと思います。
前提
ぼくは新卒で会社に入った2018年から6年弱、IT 系のエンジニアとして働いたのち、2023年12月に会社を辞めてフリーランスになりました。
全くの未経験からフリーランスになったわけではなく、いわゆる手に職をつけた上で、そのスキルを持って独立した人間です。また IT 系のエンジニアという職種による特異性もあるかと思いますので、参考にされる際はご留意くださいませ。
ちなみにフリーランスになった理由については以下 note に書いてあります。どんな理由でフリーランスなるんだろう、と思った方はこちらをどうぞ。
ざっくりまとめれば「やりたいこと」ができたので、そのために時間を作りたくなったこと。フリーランスであれば、自分の時間を自由にコントロールできるようになるだろうと思ったことが理由です。
1. 「フリーランスになれるのか」を確認した
フリーランスになろうかな、と思って、まず最初にやったのが「自分はフリーランスになれるのか」確認することでした。
「あなたはフリーランスになれます!/ なれません!」などと診断してくれるサービスなんてないですが、自分なりに「フリーランスとして生きていける可能性があるか」だけは確認しておかないと、フリーランスになるかならないか、迷う以前の問題なわけです。
ここでいう可能性とは、要はお金を稼げるかということ。
フリーランスになって自由を得ても、食べるに困るようじゃやっていけません。ダブルインカムとはいえ結婚もしている身。パートナーに余計な負荷をかけたくもありません。
しかし改めて考えると、「では自分はいくらあれば満足のいく生活ができるのだろう」という質問に、答えられないことに気がつきます。これがわからないと、「ここを下回りそうだったら撤退しよう」のラインがわからない。
なので、まずは過去の支出を見つめ直し、月いくらあれば生活できそうかを計算しました。
そうして算出した金額を、自分が稼げるのか考えます。
ぼくの場合、IT 系のエンジニアなので、一般的に準委任契約を取ることが多いです。つまり単価 (1時間あたりいくらで働くのか) と、月何時間働くのかを契約で決める、というやり方。
月の稼働時間は残業しなければ約 160 時間になるので、得たい金額を 160 で割り、単価を割り出します。この金額での契約が取れそうかどうかが、「自分がフリーランスになれるかどうか」を、実際的に決めるラインになります。
計算結果は端折りますが、ぼくの場合は肌感覚で「まあおそらくいけるやろ」という感じの金額が出ました。ネットで検索して、同じような仕事をしている人の中ではかなり抑えた金額に当たりそうということも確認しました。
とりあえず路頭に迷うことはなさそう。
これで初めて、フリーランスになるかどうかを悩める段階になったわけです。
その後は、とりあえず「フリーランス」「お金」「税金」「社会保障」などで検索し、ヒットした本を適当に乱読して知識を得ました。ぼくは新しい分野に取り組むとき、その分野の本を適当に数冊買って乱読し、共通する部分を拾い上げていくことが多いので、今回もその方法を使いました。
かなり乱雑に本を買っては読みしているのであまりおすすめとかはないですが、最低限のお金周りというところで、1冊紹介しておきます。
ちなみに関連してこちらの本も読みました。よかった。
2. 「フリーランスになる」決断をした
次にしたのは「フリーランスになる」決断でした。
そりゃそうだろう、という感じもしますが、今振り返ると、これを意識的にやっておくことが、結構大事だったなと思うのです。
進学、就職、転職など、いろんな転換点はありますが、特にフリーランスへの転向は自分以外の誰も何も進めてくれません。時間が迫ってくることもないし、リクルーターが話を進めてくれるわけでもない。自分で決めて、自分で進めるしかありません。
ぼくの場合、検討を始めて2ヶ月くらいしたところで、とりあえず決断をしました。何かきっかけがあったというより、「このまま情報集めたり考えたりしてても、何も進まないな」と感じたからです。
決断したことの証拠として、パートナーにも伝えておきました。最低限必要なお金は稼げると思うから、フリーランスになろうと思う、と。「いいんじゃない」と普通に受け止めてくれたのは本当に感謝しています。
「フリーランスになる選択肢を持つ」くらいだと、何も進んでいかないのです。決めること。そしてできれば、それを人に話しておくこと。そうやって、フリーランスになっていく状況に、自分をおく必要がありました。
3. 上司に相談し、案件をもらった
決めたら、一番迷惑がかかる人に話をしておかないといけないと思いました。今回の場合、自分の上司に当たる人がその人だったので、時間をもらって、会社を辞めてフリーランスになろうと思っていることを伝えました。
ここでも「辞めてほしくはないけど、挑戦したいなら応援する」と声をかけてもらいました。思えば、なろう、と決めてからなるまでの間、話す人みんなが背中を押してくれたなあという気がします。ありがたや、ありがたや。
この時点で、会社を辞めること、フリーランスになることだけが決まった状態です。正直に言って、だいぶ先が見えない。怖い。
だから、フリーランスになる決意を伝えた上で、「フリーランスのエンジニアとして売り込みさせてください」と、その場で辞めた後に案件をもらえないか相談をしました。
断られたら素直に諦めるつもりでしたが、「君がいいならお願いしたい」と言っていただけました。これが今振り返っても本当にありがたかった。
まずフリーランスになってもとりあえず仕事があることが確定できたこと。また、フリーランスになって勝手がわからない状況の中、最初から全案件ど新規のお客様だけだと、かなり心が削られたと思います。
関わり方を変えながらも、勝手知ったるメンバーの方々と一緒に過ごす時間があることは、フリーランスなりたてのふわふわした足取りを固める上で、心強い拠り所でした。
4. エージェントに相談した
この時点で9月頃。12月にフリーランスになることを決めていたので、あと3ヶ月ほどです。案件は1ついただけているけれど、まだそれ以外の目処は経っていない状況。
フリーランスになったからには、案件は最低2件は持っておきたいと思っていました。案件がいきなり終わってしまっても無収入にならないよう、並行しておいた方がいいよ、とフリーランス経験者に聞いていたためです。
もう一案件をどう探すか、ひとまず手っ取り早い方法としてエージェントさんに話を聞くことにしましたが、これも正解だったなと思います。
相場感を何も知らない状態なので、自分のスキルセット、働き方で希望単価の案件があるのかどうか、市場を把握する必要がありました。
エージェントさんはそういった状況を一番把握されているプロの方なので、「私、案件いただけますかね?」と相談をし、希望単価を擦り合わせて現実ラインに落とし込むという作業を早めにできたことが、安心につながりました。
結果として、この時相談した Findy Freelance さん経由でもう1案件いただくことになったわけですが、案件が決まったのは10月頃でした。
転職活動のノリで案件探しに繰り出していた当時のぼくはあまりわかっていませんでしたが、業務委託契約なんて「人手足りないから来月から来てほしい」というパターンがほとんど。長期スパンで人探ししてるなら求人を出すでしょうし、ちょっと考えればそりゃあそう。
というわけで相談してから案件が決まるまでには結構時間があきました。それでも、早めに相談をしておいたのは、繋がりを作る意味でも有意義だったなと思います。
余談ですが、Findy Freelance さんとは今も定期的に状況共有や相談をしており、頼りになるなあという印象です。
5. めっちゃ事務仕事した
エージェントさんと会話をした際、「開業はもうされていますか」「インボイス番号は発行されていますか」と聞かれ、そういう諸々の事務仕事をクリアしなければいけないことに気付かされます。(知ってはいたけれど、見て見ぬ振りをしていた)
ここが一番大変だったかもしれない。なんかもうバタバタ色々やりとりしてたらなんとか終わったって感じでした。インボイス番号発行は沼すぎる。とりあえずサポート窓口の電話は通じるようにしてくれ。(呪詛)
思い出せる限りでやったこと書いておきます。
Moneyforward Cloud を契約した (会計ソフト)
Moneyforward ビジネスカード発行した (事業用決済手段)
開業届の提出
青色申告承認申請書の提出
インボイス番号の発行手続
事業系支出をビジネスカードに切り替え
あとは会社を辞めた後ですが、年金を国民年金に切り替えたり、国民健康保険に切り替えたりもありますね。ぼくの場合は任意継続で会社員時代に使っていた社会保険を継続しましたが、まあこの辺は色々ググってみてください。
6. いろんな友人に伝えた
最後やったことは、いろんな友人に「フリーランスになるよ」と伝えることでした。特に会社関係で仲良くなった人とかには積極的に伝えるようにしていました。
フリーランスになった醍醐味といえば、自分のやりたい案件を選んで関わっていけること。
この頃「なんかあったら案件ください!」と声かけまくっていたのは、もちろん、食いっぱぐれないためのセーフティネット的な意味合いもありますが、「自分の尊敬する/好きな人たちと一緒に仕事ができるかもしれない」という期待も大いにありました。
実際、Findy Freelance さんから紹介いただいた1案件を除き、現在関わっている案件は全て、人伝てに紹介されたり、一緒にやろうとお誘いいただいたりして参画しています。
そこには自分が一緒に働きたいと思っていた人がいるわけで、とてもありがたい環境です。こういう環境を作る意味で、自ら発信しておくのは大事だったかなと思います。
7. フリーランスになった
ここまで仕込んだらあとはそんなにやることもなく。
11月いっぱいで会社を辞め、12月から2つの案件に関わるようになり、晴れてフリーランスエンジニアとしての生活が始まりました。
準備をしながら考えていたより、自由で、大変で、ダイナミックな日々です。
おわりに
フリーランスになって1年半弱が経ちました。改めて振り返ってみて、「もっとこうしておけばよかった」と思うことは特になかったです。ということは、ある程度、良いステップを踏んだのかもしれないですね。
とはいえこれは「全部真似しな!」というメソッドなどではないです。(読めばわかるけど) どっちかといえば、合格体験記みたいなもんです。
これからフリーランスを目指す方が読んでいらっしゃったら参考になればと思いますが、人それぞれに状況は違うでしょうから、良さげなところだけ摘んで、自分なりのなり方を考えてみてください。
