政府よりも信用力のある日本の金融機関は、本社を外国に移すのだろうか?
巨額の補正予算により、国債が増発されるそうです。
少数与党は野党の給付・減税に押されて、プライマリーバランス(PB)が改善するどころか、ますます悪化しています。PBがプラスになることは、今後ないかもしれません。
今回は「日本の信用力のある金融機関は、本社を外国に移す?」という妄想です。
・日本の国債残高の推移
国債残高は順調に増えています。国債および政府短期証券(借入金除く)は2025年9月末で1,292兆円です。減ることはないでしょう。
2040年に2,600兆円まで膨らむ、と予想しているアナリストもいます。
【国債残高の推移】

日本の国債残高はGDP比240%、全世界172カ国中トップを独走中です。抜かれることはなさそうです。
【債務残高の国際比較(対GDP比)】

・日本国債の格付け
日本の長期発行体格付は、ムーディーズがA1(A+と同じ)、S&PがA+、フィッチがAです。
BBB以上が投資適格なので、まだ余裕はあります。
ちなみに、S&PのA+は、アイスランド、ガーンジー、サウジアラビア、スペイン、スロバキア、中国、チリ、バミューダ、フォークランド諸島、フランス、ポルトガルです。
※2025年11月30日時点のS&Pのソブリン格付け
・ソブリン・シーリング
2025年5月に米国大手格付け機関のムーディーズ・インベスターズが、米国の長期発行体格付を最上位のAaaから1段階引き下げAa1(AA+と同じ)としたことが話題になりました。
この際に話題になったのが「ソブリン・シーリング」です。
国の長期発行体格付が格下げされると、金融機関の格付けも引き下げられます。これを「ソブリン・シーリング」といいます。
ソブリン・シーリングは、国の格付けがその国の金融機関の格付けの上限となる考え方です。金融機関に公的資金を注入するのが国だからです。「ガラスの天井」のようなものです。
だから、いくら日本の金融機関の信用力が良くても、日本のソブリン格付け(S&PでればA+)を超えることはありません。
・日本の金融機関は本社を外国に移す?
金融機関としては、ソブリン格付けが良い国のほうが有利です。
AやBBBのソブリン・シーリングは、金融機関にとって厳しいです。
遠からず、日本の長期発行体格付は引き下げられるでしょう。
とすれば、日本の信用力のある金融機関は、ソブリンが高格付けの国に本社を移したほうが得ですよね?
ソブリン格付けの最上位(AAA)は、オーストリア、オランダ、カナダ、シンガポール、スイス、スウェーデン、デンマーク、ドイツ、ニュージーランド、ノルウェー、リヒテンシュタイン、ルクセンブルクです。
※2025年11月30日時点のS&Pのソブリン格付け
直談判すれば、本社を移せる国があるかもしれません。
どうなるんでしょうね。興味深いです。
それでは!
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