38回のミリオンセラー
数年前に、鹿児島に出張したことがあります。
その時は、桜島が見えるホテルに泊まったのですが、雄大な景色に圧倒されました。
最上階には、桜島を見渡せる展望温泉もあって、気持ち良かったのを覚えています。
ただ、風向きによっては、窓から部屋に火山灰が入ってきます。
これは、日々生活している人にとってはたまらないなと思いました。
きっと、洗車の需要が他の地域よりあるんだろうな…
桜島と反対向きのマンションは眺めが悪くても、人気があるだろうなとか…
勝手に想像している自分に気が付きました(笑)。
この時に限らず、何かにつけてこういう発想は出てきます。
ただ、発想はあっても、鹿児島での洗車もマンション販売も、当社のビジネスには全く結びつきません(笑)。
一方、世の中にはユニークな発想に富んでいて、さらに発想を商売に結び付けることに長けた人がいるものです。
そんな人の本を読みました。
◆「35年間に38回のミリオンセラー<100万個販売>を達成した男」(小山
良著)講談社
全く無名といってもいい小山社長ですが、知る人ぞ知る大阪のヒットメーカーなのです。
小山社長が経営する貿易会社「栄光」が手掛けたヒット商品のいくつかを紹介しますと…
かるがも時計
テレビ回転台
電撃殺虫ラケット
ソフト氷のう
インフルエンザ対応マスク
ディズニー時計
A4書類専用ポーチ(蛇腹式ファイルブック)
スポット指圧ニイハオ
皆さんの家にも、どれか一つぐらいは置いてある商品ではないでしょうか?
栄光社製のものか分かりませんが、私も、蛇腹式のファイルブックは使っていたことがあります。
小山社長がすごいのは、既存の平凡な商品に少し手を加えて、ベストセラーに変えてしまうところ。
例えば、600万個売れた「かるがも時計」は、台湾の会社が白鳥時計として売っていたものの、全く売れていませんでした。
展示会でたまたま商品を見た小山社長が、白鳥ではなく「かるがも」にすることを思いつき、製作を依頼して輸入したところ、爆発的なヒットに。
倒産寸前だったその台湾の会社は、かるがも時計の大ヒットで息を吹き返し、今では従業員2万人の上場企業にまで成長しました。
「スポット指圧ニイハオ」も、元々は他社が開発して売り出していたものです。
ある程度、売れていたのですが、強度が弱くてすぐに折れるとクレームが殺到していました。
返品で困っていた取引先から相談を受けた小山社長は、強度を強くすることで商品を改良。安全性、耐久性を売りにします。
さらに、職域販売という独自のチャネルによる販売と、「ニイハオ」という親しみやすいネーミングを付けたことにより、初期の型で200万個の大ヒットに。
磁石を仕込んだ改良版は、今でも売れ続けているそうです。
これだけアイディアの豊富な小山社長は、ヒットの秘訣を本書でこう語っています。
「大阪弁でいうところの『なんで?』が宝を生むと思っています。
不良品や売れない商品を見て『なんで?』と疑問を持つことで、売れないものを売れるように工夫します。
(中略)
どうにかならないかと考える先に、思わぬひらめきが待っているかもしれないのです。
それを信じで『もうひと手間かける』ことが肝要だと思います。
めんどうくさいと思った時点で、成功への道標となるべき、かぼそい光は消えてしまいます。」
私は、多くのセミナーを企画しています。自分が講義するだけでなく、講師を呼んで、セミナーを開催することもあります。
外部講師を呼んで企画したセミナーの中で、集客できずにボツになるものが、年に数回あります。
その中には、以前から何度も開催していたセミナーでも、今回はキャンセルとなる場合や、初めての企画で頓挫することもあります。
今までは、こうした失敗についてあまり深く原因を分析していませんでした。
「うちの顧客層に合わなかったんだな…」「時期が悪かったんだな…」
という程度で、終わっていました。
しかし、この本を読んで、これでは、そこそこの集客はできても、ヒットセミナーの企画はできないなと痛感しました。
「なんで、参加者が集まらなかったのか?」「どうすれば、集まるのか?」
タイトルなのか?
内容なのか?
講師なのか?
値段や日時なのか?
集客の仕方なのか?
ある意味、これには正解はありません。
少ないながらもデータを徹底的に分析して、仮説を立てる。そして、その仮説を次の企画で検証する。
こうした地道なサイクルを繰り返すことで、精度の高いセミナー企画ができるはずです。
もし、あなたが集客に困っていたら、もう一度、次の質問を自分に投げかけてみてください。
「セミナーを魅力的なものにするために、今、何ができるだろうか?」
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