異端の科学哲学者 ポール・ファイヤアーベント
こんにちわ。今日は科学哲学について書きます。
私の好きな哲学者に、ポール・ファイヤアーベントという人がいます。(もう亡くなりましたが)科学哲学を専門とする人です。日本ではほとんど評価されていない気がします。日本で出ているファイヤアーベントの著作は、すべて科学哲学の泰斗、村上陽一郎先生が訳しています。
ウィキペディアの冒頭を引用します。
ポール・カール・ファイヤアーベント(1924年1月13日 - 1994年2月11日)は、オーストリア出身の哲学者、科学哲学者である。アメリカ合衆国にあるカリフォルニア大学バークレー校の哲学教授を30年にわたり務めた。主著は『方法への挑戦』(1975年)、『自由人のための知』(1978年)、『理性よ、さらば』(論文集:1987年)。ファイヤアーベントは科学へのアナーキスティックな見方と、普遍的な方法論の否定によって有名になった。ファイヤアーベントは科学哲学にくわえ、科学社会学においても影響力を持つ人物である。
「ファイヤアーベントの徹底した科学批判は、科学も迷信も所詮はおんなじと断じて『何でもあり』(Anything Goes)を主張する。ニヒリズムに陥る手前のギリギリのところで踏みとどまるような危い立場」(Wired)
「知のアナーキズム」、「ダダイスト」といった過激な思想は、特に科学者から嫌われ、著名な科学誌ネイチャーによれば「科学の敵ナンバーワン」という、ありがたくない異名を頂戴する。(竹内薫)
どういう思想かというと、要するに「科学の革新に法則やパターンなんかない!」と言い放ったのです。「科学の常識を覆す発見なんてどこから現れるかわからないし、科学の進歩に貢献するモノややり方なら、なんだって構わない。(Anything Goes)」という方法論的アナキズムを唱えて、学界から蚊帳の外にされた人です。不可知論を基にしたトライ・アンド・エラーの思想とでもいいますか。
なんせ「理性よ、さらば」って本を大学の哲学教授が書いちゃうんだから、世話ないですよね。そりゃ学会の鼻つまみ者にもなるでしょう。自分の足場を自分で崩しているような感があります。まるでセックス・ピストルズのジョニー・ロットン。
彼の思想は、今ならきっとイーロン・マスクやペイパル・マフィアのピーター・ティールなんかと親和性が高い考えではないでしょうか。
好物は酒と唄と女。開放的で「なんでもあり」なカリフォルニアが性に合ってたんでしょうね。過激で知られるカリフォルニア大学(UC)バークレー校の学生も、きっとこういうメチャクチャな先生が結構好きだったと思います。
そうはいいつつも秀才の集まるUCバークレーの哲学教授を30年務めているので、もう少し日本でも再評価されても良いはずです。(因みに孫正義はUCバークレー経済学部卒だったりする)
IT革命以降、大学や高等教育の意義が問い直されている時代に、書庫の片隅にこういう案外使える本が眠っているような気がします。
主張を知るには、この二冊。探せば古本で安くゲットできると思います。(2021/11/22現在のアマゾン価格4,852円とかぼったくりですね。再版して欲しい人が沢山いるのではないでしょうか。中古本のやり取りは、著者の遺族には一銭も入らないのでしょ。道義的にもどうかと思います。)
パンクな生き様を知るにはコレ⇩
今の哲学でどう扱われているか知るには、コレがいいかも。⇩

70年代のポスト・モダン・カウンター・カルチャーのアイコンだったそうです。
以下、参考リンクです。関心があったら関連する用語でググってみてください。沢山出てきます。
本気で学びたい人は、専門家の山口尚先生の論文やNoteを見てみてください。(私はそこまで深追いできるタイプではありません。)
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