『三四郎』の謎について55 引っかかりポイントと解釈のまとめ
1 着物、空、鼻緒など色を隠している → 色の出し方が面白い、で落ちている。
しかし一般の人にはこのように見えているから不思議というよりない。
2 「あぶない、あぶない」→ 代助が眼球から色彩を出す批評家になって落ちている。
3 汽車の女の夫の安否は不明
4 大岡昇平は「美禰子は銀行員と結婚した」と書いている。
この問題は一応、小谷野敦氏からの直接回答で解決したものと見なす。
それは大岡昇平が書いたから引きずられただけだが、大岡も私も文学者というのを世の役に立たない人間だと感じていて、銀行員をその反対だと思っており、女は役に立つ人間のところへ行ってしまうものだと何となく思っているからだろう https://t.co/yTrjAp1QeE
— 小谷野敦とちおとめのババ・バロネッタ (@tonton1965) May 23, 2022
5 淀見軒の建物はアール・デコ → 与次郎のおっちょこちょいぶりの「ふり」
6 レオナルド・ダ・ヴィンチに辟易する三四郎 →「女の分からなさ」がダ・ヴィンチによって喚起されたから。
7 洞が峠で昼寝をした → 日和見的態度をとってきた。
8 名古屋の女を思い続ける三四郎 → 未練はある。
9 立田山と書くべきところを竜田山と書いている → 日本神話同様難航している。
10 大學の講義の開始時期と三四郎の出席状態が変 → 摩訶不思議の一つ
11 過激な戦争批判があるのに咎められない → 惰性で見落とされてきた。
12 借りそこなった本を返した → ミスか?
13 イマヌエル・カントとジョージ・バークリーがあべこべ → 与次郎がおつちょこちょいという「ふり・ぼけ」
14 柔術が出て來るわけ
15 美禰子が反っ歯 → 皇室問題と無関係ではないような感じがなくもない
16 葬式の美しさ? → 青春だから。
17 矢鱈坊主頭が多く三四郎の髪の長さが解らない
18 三四郎の身長が伸び縮みする
19 三四郎は何故三なのか
20 美禰子の性格が読めない
21 野々宮の捜しものがわからない → 白い花?
22 何故摩訶不思議を描いたのか
23 好くってよ、知らないわ
24 子規の知り合いみたいだ → 広田は士族?
25 純粋の詩人になりきれないとはどういうことか
26 三四郎にとってよし子という存在は……
27 三四郎の下宿の事は書きたがらない → 摩訶不思議
28 何故「森の女」では駄目なのか → そもそも三四郎にとって美禰子は「池の女」であり、絵そのものは美しく仕上がっていたから
29 三四郎が弁当を投げるのが変 → 赤ニシン
30 名古屋の夜の三四郎の格好が変 → 笑うところ
31 話者の立ち位置が変 → 身体性を獲得した
32 「顔は無傷である」が見事過ぎる → 俳句のおかげ
33 西洋手ぬぐいが邪魔
34 24ページを見ない
35 寂寞の罌粟花を散らすやしきりなり → 衒学性ではなくポエジー。
36 美禰子は何故色黒なのか → 隠された着物の色が映えるようにするための工夫。
37 三四郎が入鹿じみた心持でいるのは何故か → 野々宮に嫉妬しているから。
38 何故広田は柔術を習うのか → 士族気質があるから・身分制の確認
39 里見美禰子の身分は? → 氏族であり士族である可能性が高い。
40 与次郎は何故淀見軒でライスカレーをおごるのか? → 硬派であることの「ふり」
41 何故最後が急勾配に感じられるのか? → 漱石が三四郎のショックを引き出すためにわざわざそう書いた。
42 広田は何故三四郎を湯に誘ったのか? → 広田の下宿には風呂がないことを知らせる為め。
43 何故美禰子にストレイシープと云わせるのか → 大塚楠緒子が明治女学校に通っていたから。発話行為と伝達される意味に関する遊びの爲。美禰子を生意気に見せるため。
44 「存じません」の後美禰子は何故三四郎を見て笑ったのか。→ わだかまりがなかったのではなく、無意識?
45 三四郎にとってよし子はどういう存在なのか? → 男と女の関係ではない。人間として尊敬できた。
46 三四郎は何故竜田山に登ったのか? → 間違いではないかもしれない。
47 零余子を「レイヨシ」と読ませたのは → 間違いではないかもしれない。
48 蕎麦屋で酒を飲むことを覚えたのはいつか。 → 曖昧。
49 絵は何故完成したのか。 → 美禰子が立ち直ったから。
50 広田は何故背が高いのか。 → 性格と体格と役割の芝居の中でのバランスのため。
51 知らん人は何を咎めていたのか。 → 二人の不道徳さ。
52 腹の中で赤面する? → 漱石は腹の中にVR空間を構築していた。
53 三四郎は何故青と赤と間違えて旗を振ったのか? → 色覚異常ではないようだ。
54 何故三四郎は他人の死に冷淡なのか? → 女の事しか考えていないから。
55 美禰子は何故金を持っているのか? → 里見美禰子と恭助は最初の高等遊民だった。
56 与次郎は何故美禰子に惚れないのか? → 美禰子に惚れるのは九州人くらいなもの。
57 三四郎の母は何故野々宮に金を送るのか? → 生活水準の格差の暴露のため。
58 与次郎と美禰子はグルではないのか? → 多分グルではない。二人とも勝手なだけ。
59 「このあいだのもの」とは何か? → ずっと前のものだよ。
60 日本橋とは何か? → 起点ではなく場所。
61 何故美味しいですねと言わないのか? → グルメ小説を書くつもりはないから。
62 「かの平野家行き以来」? → 「平の家」の間違い。
63 「神田の高等商業学校へ行くつもりで」 → 用事が見当たらない。
64 本郷四丁目 → 本郷三丁目
65 のっぺらぼうとは誰か? → 小泉八雲?
66 「二階に何をしている」 → 「二階で何をしている」
67 「おい」という返事 → 次第に使われなくなった。
68 「入れそくなった」 → 次第に使われなくなった。
69 三四郎は受け身なのに非難されない → むしろ村上作品の叩かれ方こそ異常。
70 「与次郎は女の恐ろしさを知った」→「運動に走った」→ 与次郎は疎外されている。
71 「なんだか心細くなって」 → 記憶が書き換えられている。
72 「考え出すと、なるほど崇高なもの」 → ベルクソン的な想起の概念、過去の創造が行われている。
73 タウエル → タオル
74 「目に触れるたびに不愉快な檜」 → 意味不明。
75 「檜に秋が来たのは珍しい」 → 意味不明。
76 「男」は誰なのか、そして何故三四郎は途中で帰ったのか → 野々宮宗八、嫉妬心から。
77 「二階の窓から頬杖を突いて」 → 校正すべき。
78 「おちついた恰好」 → よく解らない。
79 歯は白いのか歯並びがいいのか → 多数決で白。
80 「なつかしい心持ち」 → 母に似た「わりあいにきれいな歯」を見たことからもたらされれた?
81 「ええ、少し」と言ったが、べつだん臭い顔もしなかった。 → 下女が文句を言って逃げ出すほど臭いのに、よし子は平気。よし子と三四郎は遺伝的に遠い可能性が高い。
82 「(香水の染みたハンカチを)鼻のところへあてて、三四郎を見ている。」 → 三四郎が余程臭かった? → 最後っ屁? → 未練?
83 「渇いた人は、香にほとばしる甘い露を、したたかに飲んだ。」 → よし子は蜜柑の汁を吸わせている。 → よし子は三四郎に指をしゃぶらせている。
84 美禰子の下駄の鼻緒の色は何故左右で違うのか → 貧乏、あるいは倹約 → 30円の意味が変わってくる。
85 三四郎は何故美禰子を選ばなかったのか? → 美禰子が腐女子だから。
86 野々宮は何故美禰子にふられたのか? → 「美禰子が野々宮に断念させられていただけ。ふられたのはむしろ美禰子。三四郎にも断念させられて、美禰子が可哀相」
87 広田は何故名古屋方面に出掛けたのか → 不明。
88 「それ自身が目的である」 → そうでもなかった。広田も与次郎のことが解っていない。
89 「君もらっちゃどうだ」 → 美禰子はフリー → 三四郎には手に負えない。
90 「おっかさんのいうことはなるべく聞いてあげるがよい」 → 「君と美禰子やよし子ではうまくいかない。おっかさんの勧める人を嫁に貰いなさい」
91 広田は野々宮も牽制していたのか? → そう読める。
92 「霊の疲れがある。肉のゆるみがある。苦痛に近き訴えがある」→ 野々宮を断念したショック?
93 「その勢で美禰子の両手が三四郎の両腕の上へ落ちた。」 → 単なる偶然。 → 三四郎は副人物?
94 「そのうちに今話した小さな娘がいた。」 → 森安なのか?
95 羊が二匹 → マタイ伝でもルカ伝でも一匹 → 三四郎を誘っている。
96 lostではなくstray → 「決めかねている」
97 「うれしいでしょう。うれしくなくって?」 → よし子からは美禰子に惹かれる兄しか見えていない。
98 「与次郎はよく知っている。」 → 三四郎の美禰子への愛は話者が保証してくれている。
99 「今でもものうげに見える。同時に快活である。」 → よし子には美禰子の結婚にはしゃぐ様子もない。
100 「ほほほおかしいでしょう」 → よし子の前には三四郎と美禰子の恋など存在しない。
101 「尼寺に行け」→「売春婦になれ」
102 「我はわが愆を知る。わが罪は常にわが前にあり」→ 「見よ、わたしは不義のなかに生れました。わたしの母は罪のうちにわたしをみごもりました」 → 美禰子は不義の子?
103 デビル → サタンではない → この時点でまだ美禰子は耶蘇教徒ではない?
104 「知らん人」を二人とも無視 → 二人ともやましいものがあった。
105 絵はがきの返事 → ともに罪の道を歩みますかという問いの答え。
106 会堂(チャーチ)に通った(通い始めた?) → ゆるしの秘跡が与えられ、説法も受けた。
107 何故美禰子の下駄は低いのか? → ちびていた。
108 尼寺へ行け → 美禰子を非難したい気持ちもある。
……と、一応整理? してみました。この続きは、本が売れたら。
