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今だから笑って話せる、間違いだらけ・リスクだらけだった【自宅サロン開業】の話

ビジネスで億を稼ぐような成功話なんて皆無な私ですが、失敗した話なら星の数ほど持っているので今日は人生初の "自宅 de ネイルサロン開業" がどれだけ間違いとリスクだらけのアフォんだらな起業だったかをお伝えしたいと思います。

もう20年も前の話なのですが、多くは令和の現在にも通ずることでしょう。

しばらくの間は無料で最後まで見られるようにしておきますので、ぜひお付き合いいただければと思います。

ではさっそく。


無許可営業←絶対あかんやつ

いきなりヤバいやついきます。

ネットでも実店舗でもそうなんですけど、どこかで場所を借りて商売をするのって許可が必要です。

マンションの一室でネイルサロンを開業する場合は、そこで商売をしてもいいのかどうかを管理会社ないし家主に確認を取る必要があるんですが、私はそんなこととはつゆ知らず、勝手に商売をしていました。かなりアウトです。

家賃払ってるんだし借主の勝手じゃないの?と思われるかもしれませんが、マンションの一室でお店を開くと、不特定多数のお客さんが行き交うことになるんですね。

知らない人の出入りが増えると、騒音やゴミ問題、治安の悪化などが懸念されるので、貸主あるいは管理会社が嫌がることが多いのです。黙って始めてバレると、商売をやめろって言われたり、最悪、契約違反で退去を求められたりすることもあるようです。

なので家を借りるときの契約書にはきちんと「住まいとしての用途以外に使わないでね!」って書いてあることが多いみたいです。私が契約した家がどうだったかはわからないんですが、当初はまさか自宅で開業するなんて全く思っていなかったので、真面目になんて読んでいませんでした。

けっきょく開業から数ヶ月で移転したのでバレずじまいなのですが、バレなきゃいいってものでもないので良い子は許可関係をきちんと取ってから営業を開始してください。


自宅開業なのに人を雇うという狂った選択

振り返ってみて私がいちばん狂っていたなと思うのは、自宅で開業するのに人を雇っていたことです。

というか、厳密に言うとこの事業って「マンションの一室という "場" を技術者に貸し出す "投資" 」だったんですよね。

どういうことかというと、私ネイルの技術って一切持ってないんです。でもたまたま知り合ったネイリストの女の子がすごく腕が良くて、働く先を探してると言うので、「じゃあうちで開業するからやりなよ!」って言ったのが始まりだったんです。

暇と金を持て余すブルジョワのおじさんみたいですよね、私。狂ってます。狂ってますよほんとに。

でも私はそうまでしても事業オーナーになりたくて、初期のころは夜職と掛け持ちをしながらサロンを営業していました。給料なんて取れなくてもいいから、とにかく店の経営をしたかったのです。


初期費用をかけなさすぎるのも問題

場所と人がそろい、次に準備するのが店の中身です。

ネイルの施術に必要な備品や材料をそろえるのはネイリストにお願いし、私はインテリア関係を整える係をしていたんですけど。

お金をかけたくなくて、生活感がけっこう出たままの状態で営業することにしたんですよね。

マンション自体は新しくて綺麗なんですが、ブラウン管のテレビとか、楽天市場で買ったやっすいサイドボードとかそのまま。今思うとダサかったな……

飲食でもサロンでもそうなんですけど、その職で独立することにすごく憧れを持って始める人ってだいたい初期費用をかけすぎてしまうんですよ。

でも私の場合は少し前まですごく貧乏をしていたので投資的にお金を使うってことができず、悪い意味で「友人の家に遊びに行くような感覚の店」になってしまったんですよね。

居心地の良さとか、おしゃれとか癒しとか無視。リピートしてくださってたお客さんには感謝の気持ちしかありません。

現代だったら気に入らないと感じたお客さんに写真を撮られてSNSに晒されてたかも。実際、雰囲気に幻滅してリピートしなかったお客さんもいるんじゃないかなぁ。


セキュリティ対策がザル

自宅にお客さんがやってくるとなると、いちばん不安なのがセキュリティの問題です。

なにせ知らない人が何人も出入りするわけですから、考えたくはないですが泥棒に遭ったりサービスが不満だったという理由で嫌がらせを受けたりする可能性も排除できないわけです。紹介制にするとか、顧客情報を記入してもらうなどしてきちんと対策しておきたいところ。

なんですが!狂っている私は、夜職専門の匿名掲示板から連絡してきてくれたお客さんにダイレクトに住所を伝え、初見でもなんでも自宅に受け入れるというスタイルを取っていたんですね。顧客情報の確認もなし。ハンドルネームしかわからない、みたいなことも普通にありました。悪い人が混じってたら大変だった。

20年も前なので、まだ雑誌などでは「友達募集!ここの住所に手紙を送ってください」みたいなコーナーがあったぐらいには個人情報の取り扱いは雑でした。ただそれにしても警戒心が薄すぎてヤバいなと思います。

そしてうちもやばいけど、来てくれるお客さんも勇気ありますよね。ほんとありがたい限りです。何も事件が起きなくてよかったです。


ちょっと安すぎた?

価格設定も、少し安すぎたかなと思います。

自宅なので家賃が浮くし、初めての開業なので、そんなに高くはできないと思っていたんですよね。

でもある日、マンションの一室で営業している個人の整体サロンを客として利用してみて、ちょっと失敗したなと思いました。

他にお客さんがいないプライベートな空間で、静かにじっくり施術をしてもらえるのってめちゃくちゃ価値が高かったのです。

うちと違ってタオルケットも上質だし、ゆったりした音楽が流れ、いい感じのアロマとか焚かれてて、もう完全なる癒し空間が完成してたんですよ。非・日常の別世界。

これなら店舗と同じ価格でもむしろ安いぐらいかもって思っちゃいました。

でも実際は平均的な相場より少し安かったのです。さすが大阪人。綺麗なお姉さんでさえ、客にお得だと思わせる商売がうまいんだわ。

私がアホなのは、せっかくよそのサロンに行って学んだのに、自分の店に全く生かさなかったことですね。

環境を整えて値段を上げる。取り組みたいけど、やっぱりそこに至るまでのお金がもったいない!って思ったからです。

貧乏上がりの人間には、付加価値の高い商売は向いてなかったのかもしれません。


移転後に痛感。マネジメント力がなさすぎる。

備品や環境に投資をしなかったのは、現状のままでもお客さんがひっきりなしに来てくれていたというのもあります。

そう、夜職専門の掲示板で宣伝していただけなのに、新規のお客さんがバンバン来てくれてたんですよ。

それでですね、調子に乗った私は開業から一年経つか経たないかの時に、大阪市内の某所からアメリカ村という繁華街に移転するのです。

すると家賃の支払いが急に2ヶ所(自宅 & テナント)になりました。スタッフも増やさないといけないです。スケルトンで借りたので内装は一から。求人は?広告は?まさか店舗を構えるのに掲示板というわけにもいきません。

何もかもが初めてであたふた。中でもいちばん困ったのが、マネジメント能力が皆無だったこと。

マンションの一室で雇っていたスタッフはとても優秀だったのですが、新しく雇ったスタッフたちは技術力もまばら。やる気があるのかないのかわからないような子もいましたし、体調不良ですぐに休んだり、他のスタッフとうまくやれない子がいて、まとめるのは一苦労でした。なにせ私は、バイトリーダーにすらなったことがないマネジメント未経験者ですからね。

とくに他のスタッフとうまくやれなくて、その愚痴をお客さんに話していたスタッフにはどう対応したらいいのかとても悩みました。

ランチに誘っても「私はいいです」とか言うし、もうどうしたらいいねんと。

顔では笑いつつ、内心は「お金払ってるんやからちゃんとやってくれよ!」ってブチギレていたこともしょっちゅうでした。ま、全部私の責任なんですけどね。


お金のことを何もわかっていなかった危うい経営

お金の知識がないのも痛かったです。

人件費、原価率、サービス価格etc…何が適切なのかわからず、どれも根拠のない曖昧なままの経営でした。

飛び込みの営業マンに「これからは1つのお店に1つのホームページを持つことが主流になりますよ」と言われて100万円を現金で払ったこともあります。現ナマをもっと大事にしろよと言いたい。

価格が安いので利益も薄く、朝から夜中までずっと店を開けてました。若いのでなんとかやってくれてましたが、スタッフはそうとう疲弊していたと思います。

救いだったのは、クレカ導入の審査が通らなくて全員が現金払いだったこと。お金の出入りがわりと明確で、気がついたら現金がなくて焦るようなことがなかったのは幸いでした。


前述のとおりマネジメントがうまくいかないストレスを抱えているのに、収入はマンションの一室で営業していた時と変わりませんでした。

たった15平米ほどの店舗を回すだけの器が自分にはなかったことに気づき、もう少しマンションの一室で(きちんと許可をとった上で)修行を積めばよかったなぁと反省。

でもいちど規模を大きくしたあとに、小部屋に後戻りすることなんてできるはずもありません。結局2年ほどで店を閉め、私の挑戦はいったん幕を下ろしたのでした。




このような感じで、初めての起業は何から何までなってないことだらけで、今思い出しても非常に恥ずかしい思い出ばかりです。ほんと、なんで私のような者がお店なんて持とうと思ったんでしょうね。記憶の限りでは、

・学歴コンプレックスを払拭したかった
・人生、一発逆転したかった
・お金をたくさん稼いで悠々自適に暮らしたかった
・とにかく事業オーナーになってみたかった

と、いかにも10代らしい短絡的な発想だったことを覚えています。

でもアホだからこそすぐに行動に移せたというのは確実にあります。軽率すぎる行動力があってこそ、今の(比較的)安定した生活があるのかと思うと、まぁそう許せなくもありません。

ネイルサロン経営の失敗を教訓に、この後も私は様々な事業に挑戦します。そしてまたアホな失敗をたくさんやらかすことになるのです。

なんど失敗しても懲りない私のヒストリーをもっとお知りになりたい奇特な方は、よろしければ月刊マガジンの方も合わせてご登録いただけると嬉しいです。

最後までお読みいただきありがとうございました!

また次回☆


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