自死遺族という世界線
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出せない感情
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よく感情が読めないと言われる
そんなに辛かったんだと驚かれる
彼が自死してからもそう
まだ悲しんでたんだと
言ってもらわないと分からないと
でも私が感情を出していたとして
目の前で泣き腫らしていたとして
果たして何かが変わったのだろうか
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1週間という現実______________________________
以前拝読したとあるnoterさんの記事の中で、周囲の人間が他人の死別に対して労れるのはせいぜい1週間程度とあった
この期間の短さには驚いた
そりゃ時間軸もズレる訳だ
訃報に触れた最初の一言や忌引明けの最初の言葉がそれに当たる程度で
それ以降については周囲の人間はいつもの日常の延長を相手に求めることになる
大切な人を亡くした身からすると凄く冷淡な対応をされたと感じざるを得ない
何故なら1週間やそこらで悲しみが癒えるはずがないから
ズタボロとなった体調やメンタルが回復しているはずがないから
人によっては回復にまさか年単位の時間を要することなど想像にも及んでいない
それでも社会は「たった1週間での回復」を暗黙の了解として求めてしまう
「悲しみは癒えた」と思い込んでしまう
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新しい世界での迎え入れ______________________________
彼が亡くなってからたった一度も身近な人の前で泣いたことがなかった
淡々と事実を述べたり、やり取りに違和感のあった義妹への不満をぶつけたくらいで
純粋な悲しみを露わにしたことはなかった
例え親身に話を聴いてくれた親友の前でさえ泣き腫らすようなことはしてこなかった
それはきっと哀れみを向けられることへの恐怖と
見当違いな言葉掛けをされることへの忌避と
そもそもの人への信頼の無さが相混ざり
感情的に悲しみを表現することはなかった
けれども自死遺族会だけは違った
悲しみを露わにしても良い、泣いても良いという安心感があった
壊れても許される空間がそこにはあった
なので、初めて誰かの前で泣くことができた
妙な表現にはなるが、自死遺族となった自分をようやく温かく迎え入れられた心地がした
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語る、語らない、それぞれの負荷______________________________
「しんどさを伝えて欲しかった」
「言ってもらわないと分からなかった」
相手から悪気なく放たれたこれらの言葉
確かに話さないと理解してもらえないことの方が多い
全て想像して理解しろだなんてことはAIが発達した現代においても無理難題である
けれども思い返して欲しい
私が安心して吐露できると思える空間がそこにはあったか
吐露したとしてそれを受け止められるだけの心のゆとりはあったか
受け止めたその上で、私に対し傷付く言葉を発してしまった際にその問題の本質と向き合い、それを訂正するエネルギーがあったか
相手が擦り減るような経験を引き出すということは
引き出す側もこれらの覚悟を引き受けるということでもある
これを理解しないままただただ相手が語るのを強いるのは拷問でしかない
私はこの覚悟が見えてこない相手にはわざわざ語る必要はないと考える
ただ語らないという選択をした場合、残念ながらそれはこの理解のされなさ、相手との埋まらない溝を私自身が引き受けるということでもある
語る、語らない、どちらを選択してもしんどさを避けて通ることなどできない
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世界線の違い______________________________
昔から感情を露わにできる人が羨ましかった
口を噤む人よりも感情に任せられる人の方が有利に立つとさえ思っていた
きっとその方が生きやすいのかもしれない
周囲の人間にとってもきっと分かりやすいし有難いのだろう
けれども今の自分にはそれができない
何故なら感情を出す前段階で相手との生きている世界線の違いを感じてしまうからだ
違う言語を話すような、違う文化圏に飛び込むような、そんな感覚だ
雑談さえできなくなってしまった
この違いは一生抱えていくしかない
生きやすい、生きにくいは置いておいたとして、私自身がこれから生きていく世界線はもうここにしかないのだ
新たな世界線に放り込まれてしまった以上、その中で生きていく術を身に付けていく以外は他ない
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またまたくどくどした文章を書いてしまいました。
サムネは今日自宅マンションから撮った夕空です。
いよいよ明日は彼の誕生日。
LINEの通知を見る度に辛いですが、うさぎちゃんにオヤツを奮発してのんびり過ごしたいと思います。
最後までお読み下さりありがとうございました。
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