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体験してわかる、摺の凄さ① 浮世絵を摺ってみる/上方浮世絵館

現役の摺師さんの実演を見てからというもの、浮世絵の摺をもっとやってみたくて、摺体験ができる美術館に行ってきました。

↓摺師さんの実演レポはこちら

訪問したのは大阪はなんばにある私設美術館・上方浮世絵館。

摺体験の予約を入れ、いざ訪問!

↑入口の脇にいる、おめめがキレイな猫ちゃん。

館内の4階にある和室には、版木や顔料、筆やブラシなど、摺に必要なものが一式準備されています。

手ぶらで行って体験できるのはありがたいですね

はじめに摺の説明を受けます。
今回は、3段階あるうちの中級にチャレンジしたので、摺の数は4回です。

こちらがお手本

枠線(墨)→紅→黄→緑の順に摺っていきます。

簡単に摺りの工程をご紹介すると、
 ①版木の上に顔料を筆でのせる
 ②でんぷんのりを一滴たらす
 ③ブラシで顔料とのりを全体にのばす
 ④紙を見当(下の写真の赤丸)を目印にして版木の上にのせ、バレンで摺っていく
これを4色分繰り返します!

赤丸の部分に紙を合わせます

①の顔料をのせていくときに気をつけるべきポイントは、筆についた余計な水分を落とすこと。
そして、顔料が版木の細かい線の凸凹にたまってしまわないように、③のときにブラシでしっかり伸ばすことです。

でも力を込めてブラシでこすればいいってものじゃないんですよ。あまり強くこすると版木がダメになってしまうので、力加減がなかなか難しい!

続いて④の紙をバレンでこするときは、まずは紙にのりがつくように、全体をベターっとこすります。その後、バレンが板と平行になるようにしながらこすっていきます。

このときのポイントは、版木と紙の間に入り込んだ空気を抜くようにこすること。なぜならば・・・↓

私が摺ったものの部分拡大

空気が残っているとブツブツ模様ができてしまうから!!

この写真からわかるように、すでに雲行きが怪しいですが、ウンウン唸りながら摺を4回繰り返してできあがったのがコチラ↓

・・・


と、吐血しとるー!

どえらい勢いで口からも鼻からも吐血する女の人になってしまいました😭😭エーン

そう、紅色を摺ったとき、紅の色がうまく出なかったんです。重ね塗りした際に、紅がしっかり出るようにーと欲張ったら・・・

盛大にズレていた!!!


この吐血ショックで、紙と板の間の空気を抜くように摺ることも頭から抜け落ちてしまい、その後に摺った黄色や緑の色がブツブツに・・・

でも、このムラができること自体は、初心者あるあるみたいです。
講師の方には、部分部分で褒めてもらえました。優しさに感謝🙏

では最後に、お手本と並べてみてみましょう。

違いは歴然

お手本の素晴らしさがよく分かりました。

ほっそーい線がにじんでいないし、かすれもない。ベタ塗り部分にムラがない。わずかな部分もきれいに摺り出されている。

プロの技はとんでもねぇです。もう「凄い」としか言えないです。



摺の難しさとプロのレベルの高さを思い知る経験ではありつつも、楽しみながらできたので良かったです。

次回は、摺体験を終えてから浮世絵作品を見てみての感想です。体験したからこそわかる、色んな気づきを書いてみました。

ぜひまたご覧いただけたら嬉しいです♪
→つづきを投稿しました(2024/12/15)



おまけ

講師さんには摺の話を色々と教えていただいたので、以下に備忘を兼ねてメモしておきます。マニアックな方向け(?!)

◎一文字ぼかしが最後の難関だと聞きました!
→摺の順序も人によって違うので、先に摺ってしまう人もいます。でも水分を多く含むために他の色がにじむ恐れがあるので、最後の方に摺る人が多いです。
(ただし枠線が1番最初なのは全員共通)

◎ブラシは使い続けると毛が開いてしまう(歯ブラシと同じ)ので、その開きを戻すために鮫皮で磨くらしい。とはいえ現代では鮫皮が手に入りにくいので、サンドペーパーで代用しているとか。

サメ!

鮫皮は初めて見た〜


◆上方浮世絵館
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