高潮:東京・江東5区が危険な理由?
🟦第1章 100年で海が上がった
東京湾の海面は、
100年前より20〜30センチ上がっている。
東京大学の松尾一郎客員教授はそう語った。
この小さな数字が、
実は大きな意味をもっている。
海が少し上がるだけで、台風や暴風のとき、
海水が町の中まで押し寄せやすくなる。
🟦第2章 「高潮」とは何か
高潮とは、
台風や発達した低気圧によって、
海面が異常に高くなる現象。
強い風が海の水を岸へ押し寄せ、
さらに気圧の低下で海面が持ち上がる。
この二つの力が重なると、
ふだんより1〜2メートル、
ときには3メートル以上も、海が高くなることがある。
「津波」とのちがいは、
原因が“地震”か“気象”かという点。
津波は地震のゆれで海底が動く。
一方、高潮は“風と気圧”で起きる。
台風がゆっくり通過すると、そのぶん被害が長く続くのが特徴だ。
🟦第3章 江東5区が危険なわけ
東京の下町、
江東・墨田・江戸川・足立・葛飾
「江東5区」は、
海抜が低く、川が多い地域。
台風や高潮が起きると、
海から潮が逆流し、
川の水があふれ、さらに雨が重なる。
この三つが同時に押し寄せると、
水の逃げ場がなくなる。
しかも多くの堤防は、
川の氾濫を“高潮”を前提にして作られていないという。
想定外の潮位が来れば、
堤防の3倍近くの高さにまで
水位が上がる可能性もある。
🟦第4章 もし高潮が起きたら
高いマンションだからといって、安心はできない。
1階や地下駐車場が水につかり、
エレベーターが止まれば、上階でも孤立する。
停電すればポンプも動かず、水も出ない。
復旧には1週間以上かかることもある。
だからこそ、台風が近づく前に避難する。
避難所の場所を確認し、
家族で連絡方法を決めておく。
スマートフォンの充電器、
非常食や飲料水を準備し、
水に流されない高い場所へ移動する。
“逃げる力”こそ、命を守る最大の備えだ。
🟦第5章 “自分の海”として考える
堤防を高くすることも大切だ。
しかし、それ以上に大切なのは、
「海を怖がること」ではなく「海を知ること」。
海は生きている。
風に動き、月に引かれ、気候に反応する。
100年のあいだに確実に上がっている海面を、
“自分の町の現実”として受け止めることが、
命を守る最初の一歩になる。
🟢高潮は“気象の力”で起こることを知る
🔴海・川・雨の重なりが最大の危険を生む
🔵避難は「発生してから」ではなく「来る前」に行う
出典:フジテレビ『イット!』2025年10月16日放送より
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