柴野拓美さんの追悼文(2010年9月)

 2010年1月18日に逝去された柴野拓美さんを偲ぶ会が、同年9月18日(土)、目黒区大岡山の東京工業大学(2025年3月より東京科学大学)蔵前会館で開催され、200名ほどの関係者が集いました。当日のプログラムについては、森下一仁さんの「惑星ダルの日常」のレポートに詳しいのでご覧ください。
 このとき記念刊行物として配布されたのが『塵も積もれば星となる  追憶の柴野拓美』(「柴野拓美さんを偲ぶ会」実行委員会発行、A5判184ページ)でした。第Ⅰ部には「柴野拓美さんを悼む」として157名の追悼文(海外からの寄稿を含む)を、また第II部「関連資料」には詳細な年譜と著作リストが掲載されました。
 小浜もお声がけをいただき寄稿しました。最初は各人400字だったかの短いものをというお話だったので、下記のような本当に短い文章を送ったのですが、出来上がった本を見ると、ほとんどのみなさんが5枚10枚と書いているではないですか。なんとしたことでしょう。
 もっとも、窓口をつとめられていた森東作さんに「かっこよかったね」と褒められて、気をよくしたものでした。

 *

 高校の帰りがけに徳島駅前の古書店で六〇年代の〈SFマガジン〉を大量に見つけ【1978年のこと】、いったん高校に戻り、二年先輩の女性【城東高校放送部の星元敦子さん。お元気でしょうか】に五千円借りて買いしめた。一九九七年八月の朝には、その古書店はとうになく、そこに代わりに建ったホテルへ投宿した柴野さんご夫妻を、編集者となった僕はお迎えしにあがり、そこから徳島城跡公園までの十分ほどの道のりを歩いて御一緒した。
 中学時代には駅前の別の新刊書店で 『SF次元へのパスポート』を買った。とても大切な本だった。そこで柴野さんのお名前を知り敬愛しつつも、京大以後のファン活動ではほとんど交わることはなかったが、就職して訳書を担当させて頂き、その一方で柴野拓美賞を頂戴した。有り難うございました。そしてこうして十代の頃を思い返すと、とても不思議な気持ちになります。 (小浜徹也)

いいなと思ったら応援しよう!

小浜徹也(こはまてつや) ありがとうございます! 資料代のために大事に使用させていただきます。