高校時代の話。
いつか書いたが私は男子高に通っていた。
男子高に行ったことがない人のために説明すると、男子高生はサルである。
私もサルだった。
そんなサルの楽園なのに、ぶっちゃけ女性がらみの楽しみなんて何も無い。刑務所のような環境を想像してもらったらいい。
だが、そんな私たちにもたった一つ楽しみがあった。それはエロゲー美少女ゲームである。
当時はいわゆる美少女ゲーム全盛期と呼ばれていた。
当然18禁だがそんなものは関係無い。そんなことで男子高生のリビドーなど止めようも無いことは歴史が証明している。
とはいえ、高い。フルパッケージで8,000円くらい。高校生の財布事情には厳しすぎる。そしてパソコンが無いとできない。ぶっちゃけ私はほとんどプレイしたことがなかった。
だが、情報は誰よりも持っていた。私はコンプティークやメガミマガジンなどの情報誌を定期購読しており、そこで最新作の情報を余すことなく頭に叩き込んでいた。
また、ゲームは買えなくてもノベライズ版は買える。今では無くなってしまったがパラダイムノベルズが出版しており、一応そっちも18禁コーナーにあったが、アニメイトでこそこそと買いだめしていた。
店員も分かっていただろうが何も言わなかった。私が彼でもそうしただろう。かつて通ってきた道だ。
また、主題歌のCDも買うことができた。そのCDを夜な夜な聴き、美少女ゲームの世界にどっぷり浸る。
勉強なんかするわけがない。
特に好きだったのはダ・カーポ、CLANNAD、AIRなど。なぜか1時間1円、ワンドリンク制で時間無制限のカラオケがあったので、オクターブを下げまくって美少女ゲーム仲間とそれらの曲を歌いまくった。
ひとくちに美少女ゲームと言ってもそのジャンルは様々である。もちろん多少の性描写はあるものの、あくまでそれはおまけだ。
女性と縁がない私たちは、そこで恋に恋をしていた。
CDコンポで美少女ゲームの主題歌をかけ、小説を貪る。思えば幸せな時間だった。
私は今も昔も変わらない厨二病患者なので、電波ソングも好きだったし、泣きゲーの主題歌も大好きだ。
私もいつかそんな歌を作りたい。そう思っていた。だが、私には致命的に音楽のセンスが無い。作詞のセンスも無い。だからずっと諦めていた。
しかし、火がついてしまった。
こちらのきのころさんの記事、チューニーのデビューシングル、『闇夜の妄想』を聴いてしまった。
厨二病ドストライク。
あのころの全てがありありと蘇る。
私に作れと囁きかける。
気付けば私はSUNOをダウンロード、いつしか夜は更けていた。
それでは、聴いてください。
渾身の妄想美少女ゲーム主題歌、『黄昏レゾナンス』。

〜♪
揺らめく残光 陽炎の中
チャイムの音だけ リフレイン
あの日交わした 約束が
鼓膜の奥で まだ 疼く
君のシグナルが プログラムを壊して
エラーコードじみた レクイエム
砕け散った残火のように
あの日から 心電図がプリズムを描く
世界の理を壊しても
黄昏の誓約は消せなくて
沈黙のノイズを 引き裂いて
ただ真っ直ぐに 君を呼ぶ
私たちだけの真実へ
ちなみに昨日寝る前、妻にLINEで送った際の返信は『暇なん?』だった。
なお、これを作るのに試行錯誤してるうちに、うっかりSUNOに1,500円も課金していた。
バレたら妻にボコされることは確定的に明らかだろう。
やっぱり今も昔も私はサル、間違いない。
後編へ続く。
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