【民泊やまねこ開業 後編】"観光地"ではない町で、なぜ宿をやるのか?|山形県河北町
はじめに
山形県のちょうど真ん中あたりに、河北町(かほくちょう)という小さな町があります。
電車も止まらないし、インスタ映えするような絶景スポットも少ない。それでもこの町で「民泊やまねこ」という宿を始めました。
町の人には「なんで何もないこんな町で宿をやるの?」とよく聞かれます。けれど、僕にとっては"こんな町"がすごく大切なのです。

河北町との出会い
僕がはじめて河北町を訪れたのは2020年。日本ではコロナウイルスが流行し、社会が少し停滞していた年です。
当時大学4年生だった僕は将来の選択にすごく迷っていました。そんな時たまたまお会いした方から「河北町は面白い町だよ」と教えられて、はじめて河北町を訪れました。
恥ずかしながら山形大学に4年間通いながら河北町を訪れた事が一度もなかったのですが、初めて訪れた河北町の風景、食、そして何より町の人の温かさに触れる中で、「この町で何かやりたい!」そんな衝動に近い感覚が湧き上がり、新卒で"地域おこし協力隊"になることを決意しました。
新卒で右も左も分からない私は、この町をきっかけに出会ったたくさんの人たちに助けられ、支えられ、自分の人生が少しずつ変わっていきました。
はじめて僕がこの町を訪れたあの時のように、旅人と地域の人が気軽に顔を合わせ、小さな会話や笑いが生まれる場所があったら。まだこの町を知らない誰かが、この町を訪れ、人生を変える小さなきっかけがつくれたら。
それがこの宿のはじまりでした。

かつての商店を、再び人の集まる場所に
宿ができるような物件を探していた際、一番最初に紹介していただいたのが「旧やま商店」でした。かつて地域の憩いの場であったというこの場所は、長い間使われていなかったけれど、まだ人の気配とぬくもりが残っていました。
この物件の記憶を受け継ぐように、河北町の"暮らしの魅力"を伝えるのに一番都合の良い「民泊」という形態で宿をつくることに決めました。
この家を愛する三毛猫ちーちゃんと2人で「旅人も、猫も、まちの仲間も」というコンセプトで準備を進めてきました。
床が傾いてボロボロだった和室2室を木の温もりあるゲストルームへ。その他の共用部は、この家の記憶を残しつつ、DIYや清掃・断捨離をしながら、たくさんの人の協力のもとで少しずつ「民泊やまねこ」の形が出来上がってきました。
※実はまだ直したい箇所がたくさんあり100%完成ではないのですが、少しずつゲストを迎えながら、ちょっとずつ良くなっていく宿を目指し、プレオープンしています。

攻撃性も高い子でしたが、次第に優しくなりました。

観光ではなく、関係をつなぐ宿へ
「民泊やまねこ」は観光を増やすための宿ではなく、関係をつなぐ宿です。
だから毎日たくさんの人が訪れなくてよい。
週に数組、ゆっくり滞在してくれたらそれでOK。
むしろ少人数でも、2回・3回と河北町を訪れてくれたり、中長期で滞在して農業のお手伝いやシェアハウス的に利用してくれる人が増えると嬉しいなぁと思っています!
そんな何でもない河北町の滞在の中で、「また町の○○さんに会いたい」と思ってもらえたら、それで充分。有名な観光地がないこの町だからこそ、"人"をきっかけにこの町を訪れてほしい。
なぜなら、魅力的な人(町の方々や生産者さん)が沢山いることこそが河北町のいちばんの魅力だと思うからです。
最後に
「民泊やまねこ」は、そんな旅の途中にある小さな宿です。旅の目的地や地域との関係案内に困ったら気軽にご相談ください。
※まちのローカルガイドが常駐する「(非公式)河北町関係案内所」を勝手に目指しています(笑)
この場所から生まれる"出会い"と"関係"が、この町への静かな恩返しになればと願っています。

▼民泊やまねこ Yamaneko Kahoku
Instagram:@stay_yamaneko
https://www.instagram.com/stay_yamaneko?igsh=YTJpajZldnhsYW5v&utm_source=qr
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