見出し画像

勝手に宣伝部長

特に意識してそうしているつもりはなかったんだけれども、私には昔から、自分が「良い」と思ったものを人に宣伝したくてたまらないという性質があるらしい。その「良い」ものを是非ともみんなにも味わってもらいたいし、知らせたい!見てほしい!聴いてほしい!と思ってしまいがちなようだ。

先日、私のきょうだいたち、我が子たち、私、というメンバーでお喋りしていたときのこと。ふとした話の流れで、過去に行ったライブの話になった。


きょうだい①:昔、こひつじちゃんにK(仮)のバンド編成のコンサート連れて行かれたよね。ふざけた内容でドン引きしたの覚えてる……。でもその後、弾き語りにも連れて行かれて、そっちは良かった。

きょうだい②:昔、こひつじちゃんにH(仮)のライブに連れて行かれたよね。東京ドームで、トイレがめっちゃ混んでて大変だった記憶がある!

子ども①:ママにM(仮)のライブ連れてってもらったよ。A(仮)のやつも行ったしね?楽しかったよね~。

子ども②:ママとは小学生のときからA(仮)のライブ行ってるし、自分もK(仮)何度か観に行ったよ。

きょうだい①:あ!A(仮)のライブにも行った!こひつじちゃんに連れて行かれた!他にもライブ以外でもいろんなところに連れて行かれてる!アレとかアレとか……。

きょうだい②:なんかみんな、あちこち連れて行かれてるね。(笑)こひつじちゃんの好きな曲も日常生活で聴かされまくってるから結構よく知ってるしね。

子ども①:そうそう!洗脳されてる感じあるよねw

きょうだい①:わかる!本当にそんな感じww あ、こないだ、K(仮)のCDをついに買っちゃったよ……。

:え!!そうなの!?ついに!!(しめしめ)





(話はもうしばらく続いた)


【注】KもHもMもAも、私がとてもとても大好きな有名ミュージシャンたち。


私に連れ回され、私の”お気に入り”を宣伝された経験が多数ある者同士で妙に共感し合った様子で、私にされたことに関するそれぞれの思い出話を、世代を超えてわいわい語り合っていた。「被害者の会」の会合のようにも見えて複雑な気分ではあったものの、楽しそうに話していてネガティブな空気ではなくホッとした。(笑)そして、それを横から見ている私……不思議な感覚もありつつ、なんだかとても面白い状況だった。

自分の趣味を他人に無理に押しつける気は全然無いけれど、素晴らしいと思うものを私だけが楽しむなんてなんだか申し訳ない気分になるし、その「良い」ものを他の人たちが「知らない」のはもったいないと思うし、せっかくなら一緒に楽しみたいと思ってしまって、とりあえず知らせたくなってしまうのかもしれない。

私の感覚が、私の趣味が、信用に値するものかどうか、共感出来るものかどうか、そのお誘いに乗るかどうか……などはそれぞれに判断してもらうとして(そりゃ、もしも気に入ってもらえたらその方が嬉しいけど…)、私は引き続き"勝手に宣伝部長"を無意識にやってしまうんだろうな。そのこと自体も、私の趣味のひとつなのかもしれない。


いいなと思ったら応援しよう!