みちのく潮風トレイル(準備編)
Te Araroa(TA)のシミュレーションと、近頃もっぱらユルめのハイキングしかしていなかった脚力を回復をするため、まずは地元もルートの一部になっているみちのく潮風トレイル(MCT)をスルーハイクしようということに。
今回は一応その準備編です。
Ray-Way BackPackのMYOG
いきなり?な見出しですが、MCT(とTA)の準備にあたり、個人的に最も情熱を注いだのは、Ray-Way backpack のMYOG=Make Your Own Gearでした。
*情報収集や身体づくり(ランニングを割と真面目にやること等)、装備の検討など通常に行うような準備についても、、その辺はまたそのうち。
1.なぜ自作のバックパックか?
2000年代ならいざ知らず、今となっては、より使いやすくかっこいいバックパックが沢山販売されています(僕も持っています)が、山やロングトレイルを歩くというシンプルな営みに身を置こうとするときに、よりシンプルかつプリミティブな道具を使うことは、現代において必要十分とは何かと言うことを改めて考えさせるとともに、自然の中を歩くことの本質について、より一歩近づくことができる行為ではないかと個人的には思います。
また、日本人初のトリプルクラウナーである舟田さんの言うとおり、昨今の溢れかえる道具のあり方についても考えさせられるところがあると思います。
とは言え、実際のところは、パターンと材料が用意されているキットにはなるけれども、苦労して自分で縫った愛着のある道具で旅をするということに、なんとなく往年のULやロング-ディスタンスハイキングの雰囲気を感じていると言う、ちょっと懐古主義的な思いつき(実はキットを購入したのも数年前)も無きにしもあらずですが。
長距離ハイキングは道具を純粋に道具として扱うことを教えてくれる。トレイルで過ごす長い日々が、道具を本来の「手段」としての立場に戻し、道具の先にある「目的」を拡大してくれる。目的さえ果たすならば道具は何でも良い、こう言えるのがリアルなハイカーだ
2.購入したRay-Way BackPackキットについて
Size : L
Pack Vol : 2200
Hip Belt : -
Front & Side : Light Gray pw2.0
Back & Bottom : Black
Extension Collar : Navy-Blue
Weight : 287g
3.製作について
Ray-Wayバックパックの詳しい製作方法については、レイとしてはネットに公開しないでほしい(必要な人はDVDを購入してほしい)ということなので、ここでは自分の経験についてポイントのみ記載します。
製作日数は1日あたり4〜5時間で実働10日ほど。途中で足りない道具や資材を買いに走ったり、ミシンが故障して修理に出したりと思ったより時間がかかってしまった。
使用したミシンは、妻が数年前に買って埃を被っていたBrotherの家庭用ミシン。縫い方は基本的に直線縫いのみで可。自分はグロメットがすぐに手に入らなかったのでボタンホールステッチで対処。縫製箇所が狭い場合にファスナー押さえがあると良いと思った。
説明書は全て英語なので、あらかじめ全てGoogle翻訳の画面をスクショして保存しておいたが、翻訳後の数字部分については、間違っている場合もあるので、必ず原本を確認する必要がある。
自分はDVDは購入せずに、説明書を読み込んでなんとか対応。
サイズは全てインチ表記なので、IKEAの店頭に無料で置いてある紙のメジャー(片面がmm/cm、もう片面がinch表記のもの)を使用した。
注:ちなみにinch表記のメジャーの販売は基本違法っぽいです。自分でカスタマイズした箇所:背面・サイドのメッシュポケットのショックコードを通す部分を端材で補強。サイドポケットの入口を斜めに加工。機能拡張ができるようループを複数箇所に設置。側面のテープをコンプレッションコードに変更。チェストベルトを太いベルトに変更。
4.ファーストインプレッション
10kgほどの荷物を詰めて地元の山へ日帰りのフィールドテストを行ったほか、1泊のテント泊や日帰り装備でMCTを歩いてきました。
結果としては、特に破損しそうな様子もなく、ペラペラなリップストップナイロンの本体にも関わらず意外にタフな感じで、DCF全盛の現在ではその野暮ったさが逆に魅力に思えるほど。
背負い心地に関しては、愛用しているULAのCDTと同様な感じの背中荷重なので違和感もなく、肩などへの負担感も特に気にならず、個人的には非常に良好でした。
また、本体とエクステンションの継ぎ目にもドローコードがあるので、日帰りにも対応できるサイズにもなり、あまり多くの道具を持ちたくない自称ミニマリストとしても嬉しいポイントでした。

5.最後に
今回の製作したバックパックはMCTだけではなくTAでも背負っていこうと思っていますが、自ら製作したことで、バックパックの基本的な構造がどのようになっているかを知ることができ、ロングトレイルという長旅で想定されうる破損などのトラブル対応にも役立つのではないかと思っています。
また、自分の手で縫って徐々に形になっていく過程は、ほとんどミシンを操作したことない自分にとって大変さを感じる部分もありましたが、ものづくりのささやかな喜びを感じさせるとともに、次なるMYOGにもちょっと興味を持つきっかけになりました。
しかしながら、何と言っても今回の最も大きな収穫は、ひとつのバックパックを人の手で製作することの大変さや苦労を知ることができたことで、道具への愛着が更に増したことと、道具を製作する方々へのリスペクトを改めて感じることができたことではないかと思っています。
【参考WEBサイト】
Ray-Way Products
https://www.rayjardine.com/ray-way/index.php
