量子力学100周年と重大イベント
今年は量子力学誕生100周年です。過去にも紹介しました。
最近Nature誌で、量子力学の歴史を総括する記事がありました。
ここでは、量子力学ではおなじみの
コペルニクス解釈、隠れた変数理論、多世界解釈、量子ベイズ理論、関係量子力学などが陳列されています。(それぞれの説明は長くなるので割愛)
これらは一部「解釈」という語句があれど、あくまで理論の違いだという主張があり、理論の定義について考えさせられます。
現代は、初期の哲学的論争ともみえる議論よりは、技術としての応用に注目が集まっています。量子コンピュータ・量子センサー・量子通信などがその最たるものです。
ただ、理論においてはまだ上記の諸説含めてもやもやしています。(私自身は自然とは人間の常識では推し量れないものなのだ、と割り切っているほうです)
そしてさらに、マクロスケールである相対性理論と折り合いをつける量子重力理論もまだ解決のめどがついていません。
同じく100周年を振り返る別の記事を見つけました。
10大イベントを要約しておきます。
プランクとエネルギーの量子化 (1900年):プランクは、エネルギーが量子と呼ばれる小さな塊で存在することを発見し、量子力学の基礎を築きました。
アインシュタインと光の量子化 (1905年):アインシュタインは、光が粒子(光子)でもあることを示し、光の波動性と粒子性の二重性を明らかにしました。
ボーアと原子の量子モデル (1913年):ボーアは、電子が特定のエネルギー準位を持つ軌道のみを周回するという原子模型を提案しました。
量子力学の確立 (1925-1926年):ハイゼンベルクとシュレーディンガーは、それぞれ異なるアプローチから量子力学を確立しました。
ハイゼンベルクの不確定性原理 (1927年):粒子の位置と運動量を同時に正確に決定できないという原理が提唱されました。
ディラックと反物質の予言 (1928年):ディラックは、相対論的量子力学を構築し、反物質の存在を予言しました。
量子もつれとEPRパラドックス (1935年):アインシュタインらは量子もつれに疑問を呈しましたが、ベルの定理と後の実験により、量子もつれが実証されました。
量子電磁力学の発展 (1940-1950年代):光と物質の相互作用を記述する量子電磁力学が発展しました。
量子コンピュータの概念 (1981年):ファインマンは、量子力学の原理に基づく量子コンピュータの概念を提唱しました。
量子超越性の実証 (2019年-):Googleは、特定のタスクで従来のコンピュータを凌駕する量子コンピュータを開発し、量子超越性を示しました。
やはり後年は技術的なトピックが目立ちます。特に量子コンピュータは何度かの冬を超えて改めて春が訪れつつあるので、その歴史はどこかで振り返ってみたいと思います。
最後に、日本で楽しい量子の話、その名も「量子フェス」の紹介です。
以前にも紹介した京大の橋本教授が委員長となって、誰でも楽しめる空間を造ろうとしています。この方は、物理の深遠な学問とアート/娯楽を結び付けようという企画を過去から行っており、私も楽しませてもらいました。
目下クラファン中なので(公式サイト内にリンクあり)、関心のある方はぜひ☺
