私は茄子で空を飛ぶ1

あらすじ

千葉の農家に嫁いだ美琴は、慣れない作業に毎日奮闘していた。
そんなある日、近所のいちご農家で、美琴は目を疑うような光景に出会う。
いちごが勝手に宙を舞い、主のカゴに整列する様を。
そのような能力を農家の間で「技」と呼んでいた。

驚きつつも、理解していく美琴。
ところが嫁いでわずか1年目にして、美琴に「技」が発現した…

磨き上げられた高い「技」を持つ者が多い六本ヶ丘は高く評価され、日本農業最重要拠点に指定されている。
実は農家は農業の他に、日本の武力としての役割もあった…
農家は戦争になると役割を与えられ、後方支援として駆り出された歴史を持つ。

ウイルス攻撃や人口を減らす工作がまん延した日本で、再び農家の「技」に白羽の矢が立った。
平穏な生活、豊かな日本を取り戻す為、国と六本ヶ丘を中心とする全国の農家達は力を合わせて戦う!

畑中久太郎: 農家の長男。 祖母、父、弟、がいる。
朝は苦手。ゲーマー。ゲーム機は全て所有。ギルマス経験あり。論破が好き。読書好き。猫好き。

畑中美琴: 久太郎の妻。両親は割と近所。朝は苦手。忘れっぽくケータイをよく探している。仕事が遅い。
早生まれ。一人っ子。基本トロいが何故か鋭い時がある。

1話 

美琴が農家に嫁いで5年。
激動の5年でもあった。
茄子を取りながら、自分に「技」が現れた日を思い出す。

 美琴が色々と農業の事実を知り始めた頃、久太郎は困って美琴によく言っていた。
「もうすこーし収穫早く出来ない?」
久太郎は同じ時間で、美琴の3倍収穫する。
美琴は最初、機嫌が悪くなっていたが、思い直し頑張ることにしてみた。

美琴なりに動きを早くしてみる。
欲張らず、片方の列ずつ採ってみる。
腰が痛くならないように、両手をカゴに載せて体重を分散させ歩いてみる。

効果は…
全く上がらなかった。

トマトだったらなあ。赤いからよく見えるんだけど…

諦めてふと目線を上げ茄子畑を見た。
何か光ってる。なんだろう?
近づいて見ると…

茄子だった。

茄子が見える!
もしかしてこれは「技」?

実家は農家じゃなかったのに…
「技」が発現するのは、代々農家を継いでいる人だという。
久太郎は小さい頃からばあちゃんに、大きくなったらどんな「技」が出るかなって言われてたのに…

美琴は久太郎に言えなかった。

久太郎は、美琴の収穫が異常に早くなった事に驚いたが、頑張っているのだと喜んだ。
ある日、美琴を見ていると葉っぱをかき分けずにずんずん茄子を取っていた。

美琴は久太郎に「技」の発現を伝えた。秘密に出来たのは1日だった。
秘密に出来ない性分の美琴であった…

5年経ち、美琴は双子の育人と実瑠の育児もしていた。
育人はダンゴムシを非常に可愛がった。虫が好きなようだ。
最近は、コロと名付けた飼っているダンゴムシによく話しかけている。
いや、まるで一緒に話しているようだった。
久太郎に相談すると、そのような「技」を持つ者も時々いたらしい。
らしい、というのは、農家が虫の言葉や気持ちがわかってしまうとあまりにも辛いので、農家を辞めるか、子どもなら親戚に預けたりされたそうだ。
美琴は、これはとんでもないことになったと膝から崩れ落ちた…
例え車で10分の距離であろうと、幼い育人には辛かろうと思い涙した…が、幼稚園が休みの日に預かってもらうことであっさり解決したのだった。

育人はいつもコロと一緒だ。
たまに見ると少し大きくなっている。

ダンゴムシってこんな大きさだっけ?

訝しがりながらも、あまり興味がないのですぐ忘れる美琴であった。

https://note.com/preview/n1b10eb4e7674?prev_access_key=cca3d167b289b8ba8b00fd439b901dd4

https://note.com/kokia228/n/nd9c1c6197c05?sub_rt=share_b
私は茄子で空を飛ぶ2
私は茄子で空を飛ぶ3


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