【わさび家のラスボス💣】牛乳とアンパン改め、義母の張り込み
※私の義母は、私より一歳年上。
年齢差は一歳なのに、毎日振り回されています。
これは、そんな義母との実話です。
私には、毎日の行動パターンがある。
というより、家事が終わる時間がだいたい同じなのだ。
洗濯をして。
掃除をして。
食器を洗って。
夕飯の下ごしらえまで終わらせる。
すると時計は、だいたい午前十時を少し過ぎている。
だから、出かける時刻も自然とその頃になる。
最初は、ただの偶然だと思っていた。
私が外へ出ようとすると、義母がどこからともなく現れるのである。
でも、何度も続くうちに気が付いた。
これは偶然じゃない。
待っている。
しかも、隠れて。
義母は私が出かける時間を知っている。
だから、その時間になると、家のどこかで待機しているらしい。
どこにいるのかは分からない。
でも、おそらくお気に入りの隠れ場所があるのだろう。
私が玄関を開ける。
すると数秒後。
さっきまで誰もいなかったはずなのに、
義母が、すっと現れる。
まるで忍者である。
そして私の横を歩きながら、
頭の先から足元まで、さりげなく視線を動かす。
服。
靴。
バッグ。
髪型。
今日のコーディネートを、一通り確認しているように見える。
私は何も言わない。
言わなくても分かるからだ。
「ああ、今日も洋服チェックが始まったな。」
そう思いながら歩いている。
そして確認が終わると、不思議なことに義母は満足したように去っていく。
「じゃあね。」
と言うわけでもない。
気が付くと、もういない。
どこへ消えたのか分からない。
まるで任務を終えたスパイである。
二十一年も一緒に暮らしていると、義母の行動にも少しずつ法則が見えてくる。
私は出かける準備をする。義母は張り込みを始める。
我が家では、それがいつもの朝である。
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