【わさびの猫日記🐈⬛🐾】 犯人はいつも毛だらけ
我が家では、定期的に事件が起こる。
私が住んでいる場所は田舎なので、敷地もそこそこ広い。そのおかげか、我が家の猫「もふ」は毎日のびのびと暮らしている。
そんなある日のことだった。
買い物から帰ってきた私は、玄関先に何やら黒い物体が落ちているのを見つけた。
「ん?」
「え?」
「なんだろう……」
最初は落ち葉か何かだと思った。
しかし、近づくにつれて、その黒い物体の輪郭がだんだんとはっきりしてくる。
そして私は固まった。
もぐらだった。
しかも、なかなか立派なサイズの。
「なんで玄関に、もぐら?」
頭の中が追いつかない。
もちろん私は、もぐらを飼った覚えもないし、注文した覚えもない。
となると、犯人は一人しかいない。
私は近くでくつろいでいたもふに尋ねた。
「もふ、これ、とってきたの?」
すると、もふは満面の笑み……に見える顔で、
「にゃ~♪」
さらに、
「みゃ~♪」
ついでに、
「ゴロゴロゴロ……」
どうやら褒めてほしいらしい。
その様子はまるで、
「見て! 大物を獲ったよ!」
と自慢しているかのようだった。
いや、気持ちはありがたい。
ありがたいんだけど。
なぜ玄関なのか。
なぜ見える場所に置くのか。
そして、なぜそんなに誇らしげなのか。
猫と人間では、どうやら感謝される基準が違うらしい。
しかし、もふの事件はそれだけではない。
気が付けばティッシュは散乱し、買ったばかりの箱は破壊され、洗濯物には謎の毛が付着している。
犯人探しは簡単だ。
なぜなら現場には必ず証拠が残されているからである。
毛だ。
しかも大量の。
白い服を着れば黒い毛が付き、黒い服を着れば白い毛が付く。
もはや嫌がらせの才能すら感じる。
それでも当の本人は、今日も窓辺でのんびり昼寝をしている。
反省している気配はまったくない。
いや、そもそも自分が犯人だとも思っていないのだろう。
だから明日も、きっと何かしらの事件が起きる。
新たな獲物が届くのかもしれないし、ティッシュの雪が降るのかもしれない。
ただ一つ確かなことがある。
犯人はいつも毛だらけなのだ。 🐾
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