質問もいただいたのでしつこく【焦点】のお話し
今回はカラダの『割れ』『割り』って
呼ばれるちょっとニッチな部分を
テーマに動画化しました
ただ、以下のようなお便りもいただいたので…
確認なんですが以下の表現は内的ですよね?
◯膝をはれ
◯身体の中心に壁をつくってそこに身体を半分ぶつけるように
◯股関節を回す
◯上半身をわけてつかうように
方法よりもそれによって
起こり得る結果のほうに
注意や意識をむけたほうが
それにあわせて身体は動くという
解釈であってますか?
ここ数回、noteの記事でも扱ってきた
【注意の焦点】ってやつですね
まぁ、今回の割れとか膝を張るとか
日本風というか古典的表現って
確かにわかりづらいですよね
なので、今回も引き続き【焦点】のお話を
これは内的焦点なのか?外的焦点なのか?
っていう見分け方みたいな部分の
お話をしていこうと思います
✅4つに分類しよう
まずは復習的な部分も含みますが
大きく4つに分類していきましょう
①内的焦点(internal focus)
②外的焦点(external focus)
③運動効果(movement effect)
④イメージ(image)
この4つに分けると
見分けたり考えやすくなります
じゃあひとつずつ見ていきましょうか
イクゾー
✅内的焦点(internal focus)
まず、そもそも『焦点』っていうのは
注意・関心が集まる点
もう少し踏み込むと『集められる点』
っていう意味です
ここは結構重要です
で、【焦点が内的】っていうのは
簡単に言えば
『カラダの内側に焦点がある状態』
ってことです
※多分、これが厄介なのですが
後で説明は入れるので今はこれでよいです
なので、いただいたお便りの中では
・股関節を回す
これはモロに内的焦点です
他にも
・肘を曲げる
・腹筋に力を入れる
こういうのがわかりやすい
内的焦点ですね
じゃあ次行きます
✅外的焦点(external focus)
内的焦点が
『カラダの内側に焦点がある状態』
だったので、外的焦点は真逆で
『カラダの外側に焦点がある状態』
となります
こっちの方がちょっと難しいかと思いますが
あまり深く考えすぎなくてよいです
例えば、ダーツをする時は
自然と狙う的の部分に注意は向いていると
思いますし
テーブルの上のコップを取るときは
コップに注意が向いているはずです
『肘を伸ばして』コップを取ろう
なんてことは考えたりしてないって
ことですね
そして、ダーツの的も
テーブルの上のコップも
自分のカラダの『外側』にあるものですから
そこに注意が向いているのは外的焦点
というわけです
じゃあ、ここからが本題で
カラダの内側に注意があれば
それは全て内的焦点で
カラダの外側に注意があれば
それは全て外的焦点である
こういう結論でよいのか?
ってのがすごくややこしい部分だと
思います
なので、次のワードを見ていきましょう
✅運動効果(movement effect)
運動効果っていうのは
自分がカラダを動かした結果
どんな効果・影響を及ぼすのか?
あるいは及ぼすと予想されるのか?
ってのが運動効果です
文字通り『エフェクト』ですね
つまり、時系列でいくと
カラダを動かした『結果』
運動効果が現れてきますから
カラダを動かす前や動かしている最中には
まだ、結果は現れてきていません
その未だ起こっていない結果に
対して注意を向けているのが
【運動効果(movement effect)】です
そしてこれは
【外的焦点】に分類されます
運動効果をもう少し噛み砕くと
まだ起こっていない、
これから起こす・起きる『結果』に
自分の注意が向いていて
それを成し得るための『過程』には
注意は向けていない状態
こう考えて下さい
じゃあちょっと厄介なことが
出てきまして
今回の動画の『カラダの割れ』や
いただいたお便りの『膝をはれ』は
どっちなんだろう?ってことですね
カラダは自分そのものですし
膝も当然カラダの一部です
じゃあカラダを割れ、膝をはれ、は
【内的焦点】になるのか?ってことですね
答えから言いますと
場合によってはこれらは
【外的焦点】になります
正確には【運動効果】の方です
カラダを割るとか膝をはるって
別に具体的な動作、手段、過程を
表しているものではないです
『何かをする』ことで『割れ』『はり』が
起きてくるものですから
『本当は』これは『運動効果』であり
【外的焦点】です
✅外的焦点の『距離』
じゃあまずは簡単な方からいきますね
基本的には外的焦点は
『カラダの外側に焦点がある状態』でした
で、カラダの外側にある焦点ならば
そこには『距離』も存在しますよね
手に持っているコップは
カラダに近いですし
隣のテーブルに置いているコップは
それよりも遠いってな感じで
カラダの外側でも
よりカラダに近い場所での焦点か?
遠い場所での焦点か?
っていう違いが生まれます
そして、ここに関しては
研究者のウルフさんは
『よりカラダから遠い焦点の
外的焦点が運動学習・制御には効果的』
と論文を出しています
じゃあここで話は戻りまして
『カラダを割る』『膝をはる』は
運動効果として外的焦点になり得るものです
って言いましたが
距離は?となると『ゼロ』ですよね
つまり、外的焦点ではあるんだけども
よりカラダの外側に焦点を置いた場合よりも
運動学習・制御の効果は下がってしまいます
ってことになります
まぁ、内的焦点よりもマシっちゃあ
マシなんだけどね的な事は
ウルフさん自身も仰ってます
なので、これは内的焦点なのか
外的焦点なのかわからないって場合は
距離を見ればよいです
それがもう体内にあるものなら
外的焦点であったとしても
内的焦点であったとしても
まぁ、そんなに差はないって
感覚で捉えてもらえればと思います
✅文脈でも変わる
じゃあ次はちょっとややこしいものを
カラダを割る、膝をはるってのは
僕は本来は運動効果の外的焦点に
なるべき言葉だと思ってます
(本当に正確にはイメージや感覚)
ただ、実際に用いられる時は
『カラダを割って〇〇しろ!』
『膝をはって〇〇しろ!』
みたいに求めるべきエフェクトではなく
『手段』として使われる感じに
なることもすごく多いです
この外的焦点っていうのは
『何か』をして『〇〇を起こせ』って
いう場合に『何か』に焦点を当てるのではなく
『〇〇を起こす』に焦点を当てると
運動学習や運動制御には効果的です
っていう理論でもあるんですね
なので
『何か』の部分に割るやはるが
入ってしまうと、それは内的焦点といって
差し支えがなくなるものになってしまいます
似たようなところでは
『股関節から動かして』カラダを割れ
とかも多いですよね
割るがエフェクト側に行きましたが
『何かをする』部分に指示があるので
どうしても焦点は股関節から動かす
に持ってかれてしまいます
✅イメージ(image)
じゃあ、最後は最もやっかいなやつ
焦点とイメージがごっちゃに
なりやすいんですね
いただいたお便りの言葉だと
・上半身をわけて使うように
これは内的焦点か?外的焦点か?
っていうよりかは
『イメージ』の要素が強いです
1番最初に焦点っていうのは
注意・関心が『集まる点』『集められる点』
って言いました
じゃあ、『上半身をわけて使う』っていうのは
どこに焦点を当てればよいでしょう?
ってなると難しいですよね
普通に考えれば、上半身とわけるのは
下半身でしょうから
上半身と下半身に焦点を当てる
ってことになるかもしれませんが
これだと焦点が2つになっちゃいますしね
イメージってのは頭の中で描く像ですから
像を描くことはできても
それが焦点になるのかどうかは
また別問題になってきます
では、お便りからもう一例
・身体の中心に壁をつくってそこに身体を半分ぶつけるように
これもイメージですね
カラダの中心に壁なんてねぇですから
頭の中で作る像です
ただ、これはもしその像を作り出せれば
それを焦点にすることはできますよね
実際にカラダの中心に実在する壁的な
ものが置けるなら
『ココにカラダの半分をぶつけて』って
のができますから
『ココ』『壁』っていう焦点を当てられる
ものがイメージであっても存在するのなら
それは焦点になりますし、カラダを
半分ぶつけるってのはエフェクトですから
これはイメージではありますが
外的焦点としても使えるイメージです
ただ、伝え手が
そういうつもりで伝えても
受け手側が
『壁なんてないけど、そこにぶつけるように
肩を勢いよく回せばいいんだな!』
ってなるとこれは内的焦点になっちゃった
ってのがわかりましたかね
この人は『肩を勢いよく回す』っていう
『何を』するに焦点が当たっちゃいましたから
こんな風にイメージは
必ずしも焦点を伴うものではないですし
場合によってはイメージのせいで
どこにも焦点がない『無焦点』みたいな
状態になってしまうこともあります
正直、僕は無焦点になるくらいなら
内的焦点の方が全然マシって思ってます
他にも無焦点になりやすいところでは
さっきの外的焦点の距離があります
外的焦点はカラダに近いところよりも
遠いところにある方がいいって言いました
じゃあ
・天井のあのシミに向かって腕を伸ばして
・お月さまのうさぎに向かって腕を伸ばして
この2つだと月の方が良いわけです
圧倒的にカラダから遠いですからね
ただ、本当にそこに焦点が合ってる?問題が
浮上します
天井のシミは目視できますし
距離が近いが故に伸ばす方向もわかります
でも、月のうさぎってどこやねん、と
まるで、お月さまのうさぎにまで
触れるように
ってなるとこれはイメージです
合わせられないことはないでしょうが
非常に合わせづらい焦点です
結果、イメージだけあって焦点はない
無焦点になってしまうことがあります
なので、外的焦点は遠い方が
よいことには違いないですが
遠すぎて焦点が合わせられずに
無焦点になるなら近い方が
全然よいってことになります
✅実際の活用は?
ってなわけでなんとなく
見分け方などは伝わりましたかね?
じゃあ、最後は
自分で外的焦点を作り出して
カラダを動かしていくコツ
みたいな部分を少しお話ししておきます
まず、カラダの中のことでも
外的焦点になり得る焦点の合わせ方は
ありますが、距離が『ゼロ』ですし
判別がややこいものが多いので
ひとまずは置いておきましょう
できればカラダの外側に焦点をおく
素直な外的焦点、運動効果がよいです
ただ、遠すぎても無焦点になりますから
現実的には『近接外的焦点』
つまり、物を持っている手
手は最終的な仕事をする場所で
エフェクトを起こすことも多いですしね
あるいは地面と接地している足・足裏
この辺りが焦点になると良いでしょう
そして、少し難しいかもしれませんが
その時の動きに
・時間的要素(どこから?)
・空間的要素(どこを通って)
・終点(どこまで?)
この3つを加えましょう
例えば
『地面を足裏で真っ直ぐに踏む』
これは紛れもなく外的焦点です
なので基本的にはこれでOKですが
ポイントは『真っ直ぐ』です
これはイメージになりやすいもので
真っ直ぐ踏むように、は
イメージで簡単にできますが
本当に物理的に垂直なのかは
また別になってきます
真っ直ぐ踏んでるつもりでも
実際は真っ直ぐではなかった
が起こりうるわけですね
なので例えば

膝をA地点からB地点まで
最短距離で動かしましょう
すると、足は垂直に地面に接地します
こんな感じになります
どこが動くのか?どこから動くのか?
っていう動きの順番にも関わる時間的要素そして、その動きがどの軌道を通るのか?
という空間的要素
最後にそれはどこで終了するのか?という
終点
この3つが入って、それが明確になれば
こいつらが外的焦点の役割を果たします
おそらくお便りをいただいた方は
武道系の人だと思うので
最後にそういう例を挙げると
『丹田から動け』
これは
お腹に力を入れる→❌内的焦点
丹田がわからない→❌イメージで無焦点
なので、丹田に焦点が当てられないと
そもそも成立しないので
無理ってことになります
もちろん焦点を当てられるならオッケーです
おへその指2本分くらい下『から』
(からが時間的要素)
この軌道を通って
(丹田が移動する空間的要素で
その軌道はカラダの外にあるので
外的焦点を導きやすくもなる)
ここまで動かせ
(丹田の動きの終点)
これに焦点を合わせられるなら
『丹田から動け』は
外的焦点として使えます
逆にこれを合わせられないのならば
これは単なるイメージの無焦点に
成り下がってしまうので
それならば
『お尻にグッと力を入れて動け』
の方が内的焦点でも無焦点よりは
マシかもしれない…みたいなことが
起こりえます
どうですかね?
ちょっと理解が深まりましたかね?
ではでは、今回はこのへんで、またね
2000円でオンライレッスンが受けられる!
