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健康寿命を伸ばすために、私が「体のバランス」を見ている理由


「最近、しゃがみにくいんですよね」

患者さんからよく聞く言葉です。

強い痛みがあるわけではない。
でも、体のどこかが少し動きにくい。

実はこうした小さな変化が、将来の体の状態につながることがあります。

日本は世界でも有数の長寿国ですが、寿命が伸びている一方で、健康寿命はそれほど伸びていません。

今日は少し大きな話になりますが、健康寿命と体のバランスについて書いてみたいと思います。



寿命は伸びているのに、健康寿命はあまり伸びていない


日本は世界でも有数の長寿国です。

平均寿命は

男性 約81歳
女性 約87歳

と言われています。

ただ、もう一つ大切な指標があります。

それが健康寿命です。

健康寿命とは
「介護などを必要とせず、自立して生活できる期間」のこと。

日本では

男性 約72〜73歳
女性 約75〜76歳

と言われています。

つまり

男性で約8〜9年
女性では10年以上

何らかの不調を抱えながら生活している可能性があるということです。

(厚生労働省「健康寿命の令和4年値について」)


フレイルは突然始まるわけではない


年齢を重ねると

・筋力の低下
・体力の低下
・バランス能力の低下

などが起こりやすくなります。

この状態をフレイルと呼びます。

フレイルとは、
加齢によって体力や筋力が低下し、介護が必要になるリスクが高まった状態のことです。


ただ、フレイルは突然起きるわけではありません。

その前に、体が出しているサインがあります。

例えば

・しゃがみにくい
・振り向きにくい
・長く歩くと疲れる
・靴下を履くのが少し大変

こうした小さな体の変化です。

こういう状態が続くと

活動量が減る

筋力が低下する

転倒リスクが上がる

フレイル

という流れにつながることがあります。

身体活動量と健康寿命には関係がある


身体活動量と健康寿命の関係は、多くの研究でも示されています。

例えば、身体活動量が多い人ほど、健康に生活できる期間が長いという研究があります。

身体活動量が多い人は、そうでない人と比べて、
約6年ほど長く健康に生活できる

という結果も報告されています。

つまり

体を動かすことは、健康寿命に大きく関係している

ということです。


体のバランスが崩れると、動かなくなる


フレイル予防としてよく言われるのは

・運動
・栄養(食事)
・社会参加

です。

どれもとても大切です。

ただ、日々患者さんの体を見ていると、もう一つ大事なことがあると感じています。

それが、体のバランスです。

体のバランスが崩れると

・どこかをかばう
・動きにくい
・動くと疲れる

という状態になります。

すると自然と、動く量が減ります。

例えば

「しゃがみにくいから、床の物を取らなくなる」

「歩くと疲れるから、外出が減る」

こうしたことが少しずつ増えていきます。

すると

動く量が減り
体力が落ち
さらに動きにくくなる。

こうして体は、少しずつ弱っていくことがあります。

人の体は

動かない

弱る

という性質があります。

だからこそ、動ける体の状態を保つこと、が大切だと感じています。


私が整体で大切にしていること


整体というと、「痛みを取る」

というイメージがあるかもしれません。

もちろんそれも大切です。

ただ私が大事にしているのは、「体が動きやすい状態を整えること」です。

体のバランスが整うと

・動きやすくなる
・活動量が保たれる
・体が弱りにくくなる

そういう状態につながることがあります。

またできる体、ずっと動ける体へ


年齢を重ねると、体の変化は誰にでも起こります。

ただ、「もう年だから仕方ない」で終わるのではなく、少しでも

「またできる体」

を取り戻す。

そして

「ずっと動ける体」

を保つ。

そのために、体のバランスを見ることを大切にしています。

体が動けることは、人生の自由を支えていると感じています。

動ける体は、人生を支える。
またできる体、ずっと動ける体へ。

※この記事は、日々の施術の中で感じていることをもとに、研究や公的な資料も参考にしながら書いています。体のことを考えるきっかけになれば嬉しいです。


参考文献


Fried LP, et al.
Frailty in older adults: evidence for a phenotype.
Journal of Gerontology Series A. 2001.

Leskinen T, et al.
Physical activity level as a predictor of healthy life expectancy.
Age and Ageing. 2018.

厚生労働省
「健康寿命の令和4年値について」

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